IBMのチェスコンピュータDeep Blueが15回目の誕生日を迎える

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15年前の今日(米国時間5/11)、一台のコンピュータ…トランジスタとメモリとストレージの寄せ集め…が、チェスの世界的名手に勝った。そのコンピュータはDeep Blueと呼ばれ、IBMのスーパーコンピュータ開発努力の一環として作られたそのマシンは、チェスの名人Garry Kasparovを2勝1敗で破った。今となってそれは愉快な昔話でしかないが(なにしろ今は、IBMのコンピュータがJeopardyで人間に勝つし、携帯電話が10年前にすら想像できなかったほどに、人間の話し言葉を理解する時代だ)、それは、人間と計算機の境界が曖昧になる奇妙な時代に向けての、重要な転機となった。

つまりDeep Blueは、人間っぽいコンピュータの始まりだった。

Deep Blueの詳細はここで読むことができるが、コンピュータが勝った1997年は、ドットコム革命の黎明期だった。それまでは、コンピュータは一部のギークたちのものだった。“ゲームをプレイする”コンピュータが人間プレイヤーに勝つという考え自体が、当時はまだ幻想だったが、でもそのころすでに、ビデオゲームは産業として確立していた。ただしそのころのPCは、ふつうの人のイメージとしては、スプレッドシートをプリントアウトするマシンにすぎなかった。そしてその後突然、コンピューティングはクールになった。

Deep Blueは、チェスをプレイする強力なコンピュータ以上のものだった。それはハードウェアが人間に勝利したことを意味し、われわれが暗黙裡にコンピュータを信用する道を開いた、…良かれ悪しかれ。Deep Blue はまた、遺伝子分析や、新しい生物工学、高度なAI、そして世界全体のネットワーク化といった、それまでなかった超計算集約的なコンピューティングの世界への、展望を開いた。

このコンピュータを、単にゲームをするマシンと見るのは安易すぎる。このマシンの登場によってわれわれは、コンピュータの力をあらためて見直し、コンピューティングについてより真剣に考え学ぶようになったのだ。まさにそれは、われわれに新しい世紀の到来を告げる警鐘だった。

お誕生日おめでとう、Deep Blue。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))