米VC、クライナー・パーキンスの女性差別訴訟の詳細

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シリコンバレーのベンチャーキャピタル会社、Kleiner Perkins Caulfield & Byers(KPCB) が、同社投資パートナーの一人であるEllen Paoから、7年間の同社在籍中にセクシャルハラスメントおよび性差別があったとして訴訟されている

詳細に入る前に、本誌としては入手可能な情報の提供しかできないことをお知らせしておく必要がある。ニュースは起きたばかりだ。現時点で、情報の殆どが原告側から提供されたものだ。以下の声明は本誌がKleiner社から受け取った。

サンフランシスコ高等裁判所にEllen Paoが提訴した差別訴訟に対して、Kleiner Perkinsの広報担当Christina Leeは、この状況が法廷に持ち込まれたことに遺憾を表し、特にPaoの7年間の同社在籍を踏まえ、両者が解決に至ることを願っていると語った。第三者による事実関係調査の結果、同社は本訴訟には法的根拠がないものと信じており、強く抗弁する意向である。同社は業界でも人材多様性に関する先駆者であり、女性パートナーを採用した最初のベンチャーキャピタル会社の一つでもある。同社の女性パートナーの人数は、業界最高水準にありあらゆる面で積極的に女性を支援している。

19ページにわたる訴状全文はここにある。この記事の末尾にも貼ってある。以下に重要部分を抜粋した。

  • 2006年2月、Kleiner Perkins入社から約6ヶ月後、当時ジュニア・パートナーだったPaoは、当時同じくジュニア・パートナーだったAjit Nazreと共にドイツに出張した。その際NazreはPaoに対して「不適切な性的誘惑」を行い彼女は当初それを「拒否した」とされる。
  • しかし続く数ヶ月間、Paoは「結局にNazre氏の2回から3回にわたる執拗な性的関係の要求に屈した」。申し立てによると、Nazreは当時結婚していたが、妻には逃げられたとPaoに「偽って伝えた」。
  • 2006年10月、申し立てによると、PaoはNazreに対して二人の個人的関係は終わったと告げた。その時点で「Nazreは彼女に対する一貫した報復行動を開始」した。それは彼女の申告によると5年以上続き、彼女のビジネスミーティングからの除外、メールによる議論からの除外、業務上必要な情報共有の不履行、新規従業員の面接の阻止、などがあった。
  • 訴状によると、NazreはPaoに言い寄った唯一の人物ではない。PaoがNazreとの関係を終えたとされた数ヶ月後、これが起きた。

    「2007年のバレンタインデーに、シニア・パートナー、Randy KomisarがPaoの事務所を訪れ、Leonard Cohen著 “Book of Longing”を、Komisar氏から原告に当てた手書きメモと共に彼女に渡した。同書には多くの性的描画と露骨な性的内容を含む詩が掲載されている。ほぼ同時期に、Komisar氏はPaoを土曜日の晩のディナー誘い、自分の妻は遠方に外出中であると原告に伝えた。

    Paoは誘いを断ったと訴状に書かれている。

  • 訴状によると、Paoが状況を報告すると「それは不公平だ、男性パートナーには決してそんなことは起きない、ただ受け入れるべきだと告げられた。」
  • さらにPaoは、職場での望まれない誘惑行為の被害者は自分だけではないと主張している。訴状によると「少なくとも3名の補助事務員が、2007年5月に複数の同社パートナーから嫌がらせまたは差別を受けた」Kleiner Perkinsはこれらの苦情を調査するために外部調査員を雇ったとされる。
  • Paoが社外の人事コンサルタントと2009年8月に話した際、「苦情を言ったからあなたはKPCBで成功しない、誰も何もしてくれないから苦情を取り下げるべきだ」と言われたとされる。
  • Kleinerのシニアパートナー、Ray LaneはPaoに対して、苦情を取り下げNazreと恋愛関係になることを勧めたとされる。訴状にはこう書かれている。

    「Ray LaneはPaoに対して、Lane氏のNazre氏との親密な関係と師弟関係を理由に苦情を取り下げるよう圧力をかけた。原告がNazre氏の行動に関して正式に苦情を申し立てたにもかかわらず、Lane氏はPaoにNazre氏と個人的関係、さらには結婚さえも勧めた。しかしLane氏は、その場合夫婦が同社で働くことはできないため原告またはNazre氏のどちらかが会社を辞める必要があると言った。

  • 全社規模の性差別も訴状で申し立てられており、Kleinerでは女性がさまざまな行事から頻繁に疎外されているとしている。以下に最近起きたとされる事象を挙げる。

    「2011年始め、Chi-Hua Chienを始めとするKPCBパートナーが、サンフランシスコにあるパートナーの一人の自宅でディナーイベントを開いた。ディナーは選ばれたKPCBパートナーおよびKPCBが出資する企業の幹部たち、およびKBCBが重要と考える企業の上級幹部たちのためだった。KPCBの男性パートナーおよび男性幹部のみが招待され参加した。Chien氏はKPCBの女性全員を性別のみを理由に故意に同イベントから除外した。Chien氏は二度目の男性のみのディナーを同じパートナー宅で2011年8月に開催した。女性は同じ理由で除外された。毎週のデジタルグループ・パートナー会議で、Chien氏は苦情に答えて、女性が招待されなかったのは『雰囲気を壊す』からだと言った。」

  • これも訴状より。「2011年12月、シニアパートナーのRandy KomisarはPaoに対して、女性はKPCBでは成功しない、なぜなら女性は寡黙だからだと言った。」

KP

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(翻訳:Nob Takahashi)