『フェイスブック 若き天才の野望』の著者、デビッド・カークパトリック、Facebookの広告ネットワークの可能性と将来の買収ターゲットについて語る

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今日(米国時間5/23)の午後TechCrunch Disrupt NY 2012で、本誌のJosh Constineが『フェイスブック 若き天才の野望』の著者、David Kirkpatrickと対談し、最近IPOを果たしたこのソーシャルネットワークの将来について二人の考えを話し合った。特にFacebookの広告プラットフォーム、現有勢力やライバルに対する優位性、およびプラットフォーム拡張に役立つ見込みのある買収ターゲットについて。

FacebookのポストIPO戦略は何か?

はじめにJoshはKirkpatrickに、Facebookが将来やるべきもっとも重要なことはなんだと思うか尋ねた。彼は、Facebookは何も変えるべきではない、変えることは「彼らが起こしうる最も危険な過ち」でさえあると答えた。しかし、IPOが会社の重点、具体的にはCEO Mark Zuckerbergのサービスへの取り組みの重点に与える影響の可能性に関しては、今やZuckerbergは「もっと広告を売らなければ」ならなくなったという事実だと語った。

上場会社となった今、アナリストたちは四半期ごとの売り上げ予測を立て、Zuckerbergはそれに関して多くの無駄な時間を割かなければならない、とKirkpatrickは言う。Zuckerbergが望むと望まないとに関わらず、これからは金銭面を考えなくてはならない、と彼は嘆く。それは歴史的にCOO Sheryl Sandbergに任せてきた役割だった、しかしJoshは、この変化は必ずしも悪いことではないと指摘した ― Zuckerbergは「彼の優れた頭脳をまだ収益化に応用したことがない」と彼は言った。

Facebookの超精密広告ターゲティング

次に二人はFacebookの広告プラットフォームについて話し、JoshがKirkpatrickにFacebookが広告でやってきたことで何が特別だと思うかを尋ねると、「あそこまで正確に広告をターゲットできる環境を作ったことは、それ自体がイノベーションだ」と答えた。

さらに彼はそれについて、現時点では実質的に無収益のイノベーションだが、将来そこには多くの収益の可能性があると付け加えた。Kirkpatrickは、ニュースフィードに広告を入れるという単純なことでさえイノベーションに感じたと語った。

どうすればFacebookは1000億ドルの価値になるか

Facebookの収入源に関しては、いずれGoogleのAdSenseに対抗するかもしれないサイト外広告の可能性は膨大だ。現在Facebookの広告プラットフォームには、すでに900万社の企業や広告主がいる、とKirkpatrickは言った。しかし、高度なターゲット広告 ― Facebook自身で見られるタイプのもの ― は、一般のインターネットに登場した場合、人々を恐れさせる可能性があるとJoshは指摘した。

Kirkpatrickは論点に同意しながらも、平均的Facebookユーザーを含め、実際には殆どの人が気にしないだろうと言った。今、特にヨーロッパには「アンチ・ターゲット思考」の高波が来ている、とKirkpatrikは言った。しかし主としてそれはマスコミや政府そしていわゆる「インフルエンシャル」たちだという(彼はこれを”punditocracy”[評論民主主義]と呼んだ)。彼らの多くがFacebookや広告をあまりよく理解しておらず、大雑把な見方しかしていない、と彼は言う。平均的Facebookユーザーが広告を気にしないだけでなく、Facebook最大の市場の中には全く問題にすらなっていないところもある。例えばインドネシア ― Facebookで4番目の国 ― ではFacebookの広告に関して何の問題も起きていない。

Facebookはどこを買うべきか

最後に、Facebookが次に買収するべき会社について、二人ともリアル支払いサービスへの参入が会社にとって理にかなっているという意見で一致した。

最近のInstagramとKarmaの買収に関して、Kirkpatrickは彼らを「予想外の驚き」と評し、どちらも本質的にアプリ会社であり、彼は奇異に感じたと言った。「Facebookにとって真に重要なのはプラットフォームであること」と彼は言う。同氏は最大の投資は「プラットフォーム能力の補強に向けられるべきであり、アプリケーションの補強ではない」と考える。しかし最後に彼は、例えば写真のように非常に重要なものに関して、彼らは10億ドル使う必要があると感じたのだろうと言った。

「TumblerはFacebookにとって一考に値する面白い会社だ」とKirkpatrickは指摘した。さらにPinterestについてもFacebookは気にせずにいられないだろうと彼は考えるが、Joshは猛烈に反対した。代わりにJoshが選んだのは、Venmoのようなある種のピアツーピア支払い会社と、Facebookが囲いの外のウェブサイトからデータを収集し、ログインしていない訪問者にも関連性の高い広告を配信できるようにする、サイト外広告ネットワーク技術だった。


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(翻訳:Nob Takahashi)