Carat

iOSとAndroidユーザーに必須―Caratはどのアプリを終了させるとバッテリー駆動時間がどれだけ伸びるか教えてくれる

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Carat Battery Life

「Pandoraを終了すると延長されるバッテリー駆動時間:1時間50分」といった具合に教えてくれるのがCaratだ。バッテリー管理のために非常に有益な情報を提供してくれるこの新しいモバイル・アプリにはiOS版Android版がある。

Caratはバックグラウンドでデバイスをモニタし、他のユーザーからの匿名化された情報も参照して計算を行い、OSのアップデート、アプリの起動、終了について提案し、その結果がタブレットやスマートフォンのバッテリー駆動時間に与える影響を示す。

バッテリー・テクノロジーの改善速度は遅い。ある計算によるとバッテリー駆動時間は年に5%しか改善されていないという。 ところがCPUは高速化し、スクリーンは明るくなり、アプリは複雑になる一方だ。こうした中でCaratは必須のアプリといえそうだ。

Caratを開発したのはトップクラスのコンピュータ科学者のチームで、 カリフォルニア大学バークレー校 電気工学・コンピュータ科学部のアルゴリズム、マシン、人間ラボ(AMP Lab)に所属する修士、博士号を持つエンジニアたちだ。Caratは収益化が目的のアプリではない。より進歩したバッテリーを開発するために匿名化されプライバシーに配慮したユーザーデータを収集しようという試みだ。

Caratの提案は電力消費の上でバグがあったり大食いだったりするアプリの検出に基づいている。エネルギー・バグがあるアプリとは他の面では正常かつ有益だが、ときおり通常期待される以上に電力を消費するアプリだ。Caratはこうしたアプリについては必要な時間のみ起動するよう勧告する。たとえば、普段はほんのわずかしか電力を消費しないノート・アプリがなにかの拍子にGPSを繰り返し起動してしまう、などというのがその例だ。

大食いアプリというのは常に大量の電力を消費したり、一部の音楽ストリーミング・アプリのようにバックグラウンドで不要な処理を継続したりするアプリだ。Caratはこういうアプリを発見すると終了させることを提案してくれる。出先にいてまだ仕事がいっぱい残っているというのにバッテリー残量が20%を示したときなど大いに役立つ機能だ。

Actionsタブからバッテリー駆動時間を長くするための提案を見ることができる。My Deviceタブではそのデバイスの平均バッテリー駆動時間や他のユーザーの平均などのデータが表示される。

これまでにCaratチームは次のような点を発見している。

  • 100人のユーザーを対象にした初期の実験でもエネルギー・バグがあるアプリが35種類も検出された。これはCaratのようなエネルギー消費をモニタするアプリが強く必要とされていることを示すものだ。
  • Caratの一般公開後、ただちに数千種類のエネルギー・バグのあるアプリが発見された。
  • エネルギー大食いアプリの代表にはSkype、Yelp、Pandoraなどが含まれる。これらのアプリは無用にエネルギーを消費するわけではないが、エネルギー消費量は非常に多い。必要としない時間には終了させておくことが得策。

Caratチームのリーダー、Adam Olinerはスタンフォード大学でコンピュータ科学の博士号と数学の学位を取得している。またMITでは電気工学の学位を取得している。Olinerは私の取材に対してこう語った。「従来、この種のエネルギー節約を目的とするアプリはインストールされたデバイスから得られるデータだけに頼っていた。そのため、勧告も『すべての不要アプリを終了せよ』とか『スクリーンの照度を落とせ』というような一般論となっていた。そんなことなら言われなくても分かっている。他のアプリはデバイスを脱獄させる必要があったり、インストールに手間がかった。そのアプリ自身がエネルギーを大食いする場合もあった。それらに比べてCaratは大幅な進歩だと考える」

つまりCaratではアプリを一般公開することによってデータ収集をクラウド・ソースしている。また収集されたエネルギー消費データをデベロッパーの参考のために公開している。OlinerによればCaratの哲学は「クラウド上で情報を集め、クラウド上でデバッグする」ことだという。Carat自身はほとんど電力を消費しない。長く利用すればするほど提案は的確なものになっていく。

Caratは「知は力なり」を象徴するアプリといえるだろう。ダウンロードはiOSはこちらAndroidはこちら。ソースコードに興味あるデベロッパーはGitHubへ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+