Facebookの超ローカル・モバイル広告は未確認情報だった。しかしターゲット方法はこんな風になるかも

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いつの日かFacebookは、広告主がモバイルユーザーを正確な現在位置に基づいてターゲットすることを可能にするかもしれない。しかしCarolyn Everson副社長はそんな製品が開発中であるなどとBloombergに言っていない、とFacebookが私に伝えた。ニューヨークのメディア会社はEversonの発言を誤って解釈した。彼女はただ携帯電話の位置情報がもたらす製品の進化を想像できると言ったまでだ。

だからわれわれは、Facebookがそんなサービスを「開発中」だとは言わないが、それは将来もないという意味ではない。どんなものになりそうか想像してみようではないか。リアルタイムの超ローカルFacebook広告は、地元商店が実店舗から見えている人々に広告を打ったり、旅行会社が自宅の町を離れている人々をターゲットできるようにする。そしてこの出歩いている人々を捕まえるための競争は、広告価格をつり上げFacebookの収益を増やす。

Facebookによると、Eversonが今週フランスで行われたCannes LionsカンファレンスでBloombergのいくつかの質問に答えた中で、新しいことは一切発表も確認もしていない。Eversonが言ったのは、Facebookが新しい広告サービスをテスト中であり(何年も前から行われている)、モバイルニュースフィード広告には「極めて強い関心」があり、「携帯電話は位置がわかるので、特に小売業者にとって将来どんな製品の進化が生まれるかを想像できる」ということだけだ。

これはBloombergの記事にある、Facebookは「企業がユーザーの行動を表すリアルタイムデータに基づいてターゲットできる、位置情報ベースのモバイル広告製品を開発中だと言った」と比べてはるかに具体性に欠ける。そのような製品があることを同社は認めていない。

しかし、500万人のユーザーがモバイルでアクセスするFacebookには、多くの信頼できる位置データがある。Inside FacebookのBrittany Darwellは、広告業界の情報筋によるとFacebookは今以上に正確なローカル・ターゲティングを計画しているという。さらにFacebookが2011年1月に買収したRel8tionは、超ローカル広告ターゲティングを専門にしている。これと先週発表されたFacebook Exchangeのリアルタイム広告入札システムを組み合わせれば、広告主にとって強力な新製品が出来上がる。

しくみはこうだ。モバイルアプリを開く(FacebookがユーザーのGPSデータを取得する許可を得ているとして)、あるいは位置情報タグ付きの記事を投稿すると、Facebookは、ユーザーの位置を知り、数分後には近くに来ると仮定する。広告主は特定の場所でユーザーに見せるためのクリエイティブや、場合によっては広告を表示するために払う最大入札額も事前に登録しておく。ユーザーが指定された範囲に入って来ると、Facebookはその人を広告主とマッチさせ、事前登録された最高入札額の超ローカル広告が自動的に配信されるか、あるいは広告主が雇ったデマンド・サイド・プラットフォームに頼んで入札してもらいオークションの勝者として広告を掲載する。

電化製品チェーンのBest Buyなら、同社の各小売店の位置から300メートル以内に居て、Best Buyか他の電器店チェーンか同社が販売しているデバイスに「いいね!」した人々をターゲットした広告を設定できる。店の近くを歩いているか運転している人のFacebookアプリには、ニュースフィードのスポンサー記事として、友達とBest Buyとの関わりが表示されたり、時にはリアル店舗にいきたくなるような特典がBest Buyから提供される。

別の可能性として、Hipmunkのような旅行会社は、居住地から500マイル以上離れたていて、かつ旅行先として人気のある場所にいるユーザーをターゲットできる。だから私が自宅のあるサンフランシスコではなくロンドンにいるとすれば、Hipmunkなら安いフライトを予約できる、ことを思い出させるモバイル広告を見ることになるかもしれない。

この種の超ローカルターゲティングを快く思わないユーザーもいるかもしれないが、Facebookはすべてのデータが匿名化され企業が個人の位置を知ることはなく、ターゲットの一人に広告が表示されるだけであると強調するに違いない。数年にわたりFacebookはプライバシーと共有の境界を押し広げてきた。時間とともに、ニュースフィードやチェックインなど多くの製品に関する会社の判断が最終的に受け入れられ、時には喜ばれてきた。上場企業となったFacebookは、その同じ境界をユーザーの友達とのつながりのためだけでなく、企業の利益のために押し広げることができるのだろうか。

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(翻訳:Nob Takahashi)