Eucalyptus Systemsはプライベートクラウドの支配的地位をねらう–すでにAmazonがお墨付き

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Marten Mickosはジョークを言おうとした。それは、こう始まる…“アプリ屋とオペレーション屋とVMwareの営業が一緒にバーへ行った…”。彼は、その続きを言えなかった。MickosはMySQL ABの元CEOで、今はEucalyptus SystemsのCEOだ。同社はプライベートなIaaS、とりわけプライベートクラウドを専門的サービスとして提供している。

Eucalyptus Systemsは、そのインフラサービスのバージョン3.1を最近リリースし、機能の増強とインストールオプションの見直し、そしてオープンソースへの新たなコミットメントを図った。Mickosによれば、その製品はまさにクラウドそのものである。既存の技術が完全に揃っているだけでなく、そのほかの同社製品と同様にユーザ(クライアント)からの容易なアップグレードも保証される。一言で言うとそれは、コンピューティングの概念を一新するプロダクトだ。

しかし今日では、IaaS製品は選ぶのに苦労するぐらいたくさんある。それらのいずれもが目指しているのは、1)ユーザの関心を惹きつけること、そして、2)Amazon Web Servicesとの完全な互換性だ。Eucalyptusは、Amazonがプライベートクラウド用に推奨しているから、2)に関しては有利な立場にある。

Mickosによると、Amazonとの提携はEucalyptusに二つのものをもたらしている。ひとつは、Amazonが実際にEucalyptusの動作を検証してAPIの互換性を確証していること(ほかのIaaSにはない利点)。もうひとつは、Amazonとの提携がクラウドの営業上有利であることだ。しかもパブリックとプライベートを併用したい顧客から見ると、AmazonとEucalyptusの二人チームがとても魅力的に見える。またプライベートクラウドだけの顧客も、選択に当たってEucalyptusがまず最初に思い浮かぶ名前になる。

“MySQLでは、古いデータベースの業界に破壊的な革新をもたらした。Eucalyptusでは、自分たち自身がイノベーションの先頭を走らなければならない”、と言うMickosは、そのことを新バージョンのEucalyptusの新機能で例示しようとする。サービスとプラットホームのレベルでの高可用性、概念実証の展開を高速化するFastStartテンプレート、ドキュメンテーションとユーザインタフェイスの全体的統一感の向上、など。

多くのIaaSソリューションが、パブリックでもプライベートでも同じ構成構造〜構成オプションを提供しているのに対し、Eucalyptusはプライベートに特化した構造を提供する。AmazonとのAPIの互換性の実現維持に注力するだけでなく、アップグレードが楽にできることも重視する。同社は50万近いユニットテストを社内で行い、またユーザは同社のeuTesterを使って、独自のテストケースを作れる。

“うちはハイブリッドクラウドでも他社に大きく差を付けている”、とMickosは言う。ぼくはかねてから、ハイブリッドクラウドを疑問視してきた。それは、任意のワークロードを簡単にプライベートクラウドからAWSに、またその逆へ、移動できるという考え方だ。Eucalyptusの顧客で、実際にハイブリッドをやってるところが、どれだけあるか? Mickosによると、まだとても少ないが、でもほとんどすべての顧客がその機能を求めているそうだ。まだ実体験がほとんどないが、彼らはハイブリッドならではのソリューションをそのうち知りたいと思っている、という。

主な競合相手は、と聞くとMickosはただちに、VMware vCloud DirectorとCloud Stackの名を挙げたが、OpenStackへの言及はなかった。しかし今では、どのLinuxディストリビューションもOpenStackベースのクラウドソリューションを同梱して製品化しているではないか。しかしMickosの意見では、OpenStackはパブリッククラウドの優れたプラットホームとして完成度を高めつつあるが、プライベートクラウドの視点からの魅力はあまり豊かでない。

EucalyptusもOpenStack同様フリーソフトウェアだ。GitHubからダウンロードして、今日からでも使える。Eucalyptus Systemsに一銭も払う必要がない。しかしMickosは、オープンソースビジネスの今や大ベテランだ。Eucalyptus Systemsは最近、5500万ドルの資金を調達したばかりである。

冒頭の未完成のジョークに関してMickosは、これまでのオペレーション担当の人間たちはクラウドに対しても、ほかの問題と同じやり方で臨もうとする、と言った。あちこちからいろんなパッケージを拾い集めてきて、それらを組み合わせてメニュー化し、ユーザ(業務部門)に与えようとする。Mickosの説では、オペレーション屋さんたちはクラウドのメリットよりも、ハードウェアを自分でいじることに関心がある、と。

Mickosによると、VMwareは既存の製品を売る口実としてクラウドを便宜的に利用しており、それは技術的取り組みというよりもマーケティング努力である。VMwareも最近はオープンソースの浅瀬におそるおそる足を入れ始めた(Cloud FoundrySerengetiなど)が、VMwareに関心があるのはあくまでも、VMwareによるソリューションを売ることだ。

言うまでもなく、EucalyptusはMickosのジョークの中の“アプリ屋”に該当する。彼が近いうちに、おもしろいジョークを完成させることを、期待しよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))