13者が登壇したInfinity Ventures SummitのLaunch Padの注目プロダクトを紹介

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少し時間がたってしまったが先週6月14日と15日に開催されたInfinity Ventures Summit(IVS)の好例の目玉となっているLaunch Padについてレポートしておこう。Launch Padはいわゆるピッチコンテストだが、スタートアップだけのためのものではない。大企業も混じっていつもアイデアあふれたプロダクトが登場しているが、今回もユニークな13の製品が登場している。

今回登場した中ですでにTechCrunch Japanで過去に紹介済みなのは、iPad向け電子楽譜のpiaScore、間もなく正式に発表される頓智ドットの新アプリのtab、エンジニア人材確保のクラウドソーシングのクラウドワークス、ソーシャル旅行プランサービスのtrippiece、ロボット操縦のためのアプリV-Sidoである。V-Sidoは2010年に同じくIVSのLaunch Padで優勝者となっているが、今回は巨大ロボットの操縦が可能となったということで再出場している。これ以外のプロダクトでいくつか気になったものがあったので紹介しておこう。

Facebookを活用したオンラインフリーマーケット Whytelist

自分の持っている洋服などを販売するためのオンラインのフリーマーケットサービスで売買が制約した際にのみ手数料がかかるようになっている(初期手数料や月額手数料などはかからない)。このサービスが特徴にしているのは「実名制」と「ストーリー」で、売り手も買い手もFacebookアカウントを必須としていてること、商品に対するストーリー(商品をどう使うといいかだとかどのように入手しただとか)を記載することが機能として備わっている。このストーリーをフックにFacebookなどのソーシャルメディアで「いいね」されることでバイラルで商品の閲覧が広がっていくことを目的としている。すでにこのサービスはリリースされて2カ月が経っていて、述べ訪問者数が6万人、アイテム総額1500万円を超えているが、その母数はさほど大きくないことは彼らも認めているが、成約率が16.8パーセントで、平均購入単価が3,019円というのが他のCtoCの女性向けのアパレル商品にくらべて倍近い数字が出ているのだという。

スマートフォンで香りを送る ChatPerf

着パフが提供するChatPerfは着うたや着メロを文字ったもので、携帯電話で香りを送ろうというものだ。iPhoneのドックコネクターに専用のガジェットをさして、ガジェットには香りのもとになる香水が入ったタンクをを挿すことになる。アプリを操作することによって遠隔からタンクの香水をガジェットで噴霧するという仕掛けになっている。ChatPerfはコミュニケーションツールで互いに香りを送りあえるようになっているが、この夏にはSDKを公開して新しい使い方を考える開発者に門戸を広げる。実際の製品のリリースはこの秋の予定だ。

不要なチケットの売り買いリアルタイムで行う Last minute deal!

チケットストリートはコンサートなどのチケットの売買を仲介するマーケットプレイスで、販売形態にはエスクローサービスをとっている。彼らによれば米国ではチケット売買の二次流通は40億ドル程度あり、代表的なマーケットプレイスのStubHubはeBayに3億ドルで買収されている。また2番手のticketsnowもLivenationに2億6500万ドルで買収されている。一方、日本の市場規模は現在は300億円で、これに加えて700億円程度の市場が眠っているのではないかという。チケットストリートが提供するLast minitue deal!は、いままでのサービスにリアルタイム性をもたせた売買アプリで、コンサート当日に位置情報取得して売り手と買い手を直接つなげてエスクローで販売するというものだ。

受動型恋愛マッチングサービス Match Alarm

Qrunchがこれから開始するMatch Alarmはスマートフォンを使った、Facebookユーザーを対象とした男女の出会いを演出するいわゆる出会い系のサービスだが、その特徴は「待っているだけ」で出会いが訪れることだという。仕組みはこうだ。Match Alarmにユーザー登録すると毎朝8時に自動的に異性を紹介してくれる。もちろん紹介されるのは、互いにMatch Alarmユーザーで、それぞれ男性と女性は一組で紹介がなされる(つまり、自分が紹介を受けた人には、自分が紹介されている)。プロフィールや写真などを見ることで紹介を受けた人が気に入ったらMatch Alarmアプリの「好きかも」ボタンを押す。互いに「好きかも」を押したらカップル成立でアプリでコミュニケーションがとれるようになるというわけだ。ここで重要なのは「好きかも」ボタンを押すのには300円がかかることだ。300円がかかることで出会いに対する真剣さが加わるのだという。Match Alarmはこの7月にiPhoenとAndorid向けにサービスが提供される予定だ。

ソーシャルなカレンダーサービス Smarty Smile

いままでのカレンダーサービスは自分で予定を立てて入れること主だった。だが、ドワンゴがこれから提供するSmarty Smileは企画者が予定をたてて、そのなかから選りすぐったものをカレンダーユーザーにレコメンドして、その中から必要な予定をカレンダーに登録するというものだ。つまり他人の予定を取り込むことで、カレンダーが埋まっていくことになっている。具体的には、Smarty Smileには自分の予定と、フォローした人の予定、そして人気の予定ランキングが表示されることになる。これはたとえばニコニコ動画で生放送をしようとしているような企画者側の役にも立つ。予定を立てて、ソーシャルメディアなどに流すことで、Smarty Smile上に登録してもらえるからだ。登録者が増えれば、ランキング表示に入ることになり、最終的にユーザーを稼げるという仕掛けになっている。Smarty Smileは7月にはPC版がリリースされるが、Googleカレンダーとの連携を予定しているのでマルチデバイスで対応できるという。

上記以外にも、大人と子どもが一緒に楽しめるAndoridのSDKを使った電子工作キットのADKマスターコース、最安値ECエージェントのBuypass、見たいユメが見られるかもしれないiOSアプリのユメミ〜ルといったものが紹介された。

さて、Launch Padは審査員によってこの中から上位5位が入賞者として賞が送られるのだが、栄えある優勝者は……V-Sidoとクラウドワークスだった。なぜ優勝者が2者かといえば、採点の結果、2者が同点であったためだ。ただ、実際にはV-Sidoは2010年のIVS Launch Padで1位になっているので、本質的に言えばクラウドーワークスがその栄冠を手にしたとも言えるのだろう。クラウドワークスはすべてのプレゼンテーションの中でもっともわかりやすいものだったのは間違いない。

ただ、この下のビデオを見てもらえばわかるが、巨大ロボットを操作できるというV-Sidoのインパクトは伝わると思う。なお、これ以外の順位は3位にSmarty Smile、4位にtrippiece、5位にLast minute dealだった。