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Facebook、集団訴訟で和解―スポンサー広告へのユーザー画像等の利用をオプトアウトする機能の設置を迫られる

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Facebook’sのビジネスモデルにはまた障害が現れた。Facebookはユーザーが自分の名前やプロフィール画像などをスポンサー広告に利用されないようオプトアウトできる機能を設けることを強制された

このオプトアウト機能の設置は5人のカリフォルニア居住者が提起していた集団訴訟に関する和解条件に含まれている。原告らは「Facebookに有料で広告を掲出している広告主のために自分たちの氏名、顔写真、Facebook上での行動を利用させる許可を与えたことはない」として訴えていた。このオプトアウトは個別の記事ごとに選択される方式のようだ。ユーザーがスポンサー広告に利用されることを一括して全面的に拒否できるものでなかったことがFacebookにとっては救いだろう。

このニュースが飛び込んでくるわずか数日前、われわれはスポンサー広告はきわめて優れた収益化手段だと判明したという記事を掲載し、モバイル化にともなうFacebookのビジネスモデルに対する疑念を払拭するものだと述べた。しかしウェブでもモバイルでもきわめて効果的であることが実証されたニュースフィードへのスポンサー広告掲出は、プライバシー保護活動家からの大規模なオプトアウトを可能にするよう要求する抗議の脅威にさらされていた。今回の和解でFacebookとしてはあまり大勢のユーザーがオプトアウトを行使しないよう祈らねばならないこととなった。

Facebookのスポンサー広告とはどういうものか? なぜオプトアウトが重要なのか?

スポンサー広告に馴染みが薄い読者のためにおさらいしておこう。Facebookのユーザーが広告主のFacebookページやそこに掲載された記事を「いいね!」したり、提供されたアプリを使ったり、現実の店舗などにチェックインしたりすると、その活動の情報が、広告主から支払われる料金に応じて(つまり料金が支払われない場合に比べて)一層頻繁かつ広範囲にユーザーの友だちのニュースフィードやサイドバー中に表示される。このスポンサー広告は通常の友だちの投稿と同じ形式であり、友だちの顔写真と名前が自動的に挿入されるため通常の広告に比べてクリックされる率はきわめて高くなる。

問題はカリフォルニア州法は市民の写真や画像を商業目的で同意なく利用することを禁じている点にあった。ところが友だちの写真やイラストこそスポンサー広告を強力なものにしている最大の要因だ。しかしFacebookは現在このスポンサー広告からオプトアウトする手段をまったく提供していない。

実はこれは正確にいえばプライバシー上の問題ではない。というのはスポンサー広告に利用されるコンテンツは、それがなくてももともと友だちに対して表示されるはずの情報〔「AさんがXに対していいね!しました」など〕だからだ。しかし多くのユーザーはFacebookが顔写真や名前などのユーザー情報を広告に利用することに不満を抱き、それを拒絶する方法があるべきだと考えた。オプトアウト手段の設置が強制されても、運がよければ実際にオプトアウトするユーザーの数は少ないだろう。Facebookは法の許す限りオプトアウト・オプションを目立たなくしようと努力するだろうが、ともかく自分の不利益になるようなオプションを設置しなければならないこととなった。オプトアウトは「容易にアクセス可能でなければならない」という条件なので、アカウント設定ではなく、ユーザーのタイムラインのカバー写真下につねに表示されているアクティビティログ中に設置されるのではないかと思う。

Facebookはどんな機能を設置しなければならないのか? ビジネスへの影響は?

Reutersが先ほど発見した裁判所に承認された和解文書の全文はこちらで公開されている〔元記事にもエンベッドされている〕。

今回の和解によると、Facebookはスポンサー広告に利用可能は行動履歴をユーザーが容易に一覧できるようにしなければならず、またスポンサー広告に利用されるのを望まない場合にはオプトアウトできる手段を提供しなければならない。これらの機能は〔ユーザーの行動があった時点から〕少なくとも2年間提供されなければならない。またFacebookは利用を説明する文書中でユーザーを表現する画像がスポンサー広告に利用される場合があることを明確にしなければならない。また18歳以下のユーザーの場合、画像がスポンサー広告に利用されることについてFacebookは両親その他の保護者からの承認を得なければならない。

Facebookは原告への損害賠償の代替(cy pres)としてインターネット上での人権擁護活動を支援するために1000万ドルを支払うことに同意した。またFacebookは原告の弁護士費用その他の訴訟費用1030万ドル、原告に対する直接の補償3万7000ドルを併せて支払う。

もしFacebookがユーザーの過去の行動履歴に基づくオプトアウトではなく、将来にわたって一括オプトアウトできるようにすることを強制されていたらスポンサー広告を中心に据えたFacebookのモバイル・ビジネスモデルは深刻な危機に陥っただろう。そうなっていたら、長年にわたってマーク・ザッカーバーグの頭痛のタネとなっているEurope vs. Facebookのようなプライバシー活動家がユーザーに向かって一括オプトアウトするよう精力的に訴えかけを続けることになったに違いない。

Facebookはこれまで訴訟を棄却ない
却下させようと努力を重ねてきたが、ある時点で、最悪の結末を避けるためには自発的に和解に応じる方がよいと決断したようだ。今後Facebookはオプトアウト・オプションをできる限り目立たないようにし、スポンサー広告への利用を拒絶するユーザーが少数に留まるよう努力を重ねるだろう。しかしこれまでメディアがFacebookのプライバシー問題をセンセーショナルに取り上げてページビューを大いに稼いできた経緯を考えれば、今後もあらゆる機会にFacebookの収益化にとってマイナスになるような方向にユーザーの注意が喚起されることになるのは避けられまい。

〔日本版:和解条件の原文は元記事参照〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+