Facebook、サイト外広告を開始。そこには個人データが使われている

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投資家は正直だ。Facebookが収益分配契約によってZynga.comに広告を掲載するというニュースを受け、株価は今日(米国時間6/23)3.8%上がって33.05ドルになった。驚いたことに、マスコミもユーザーも、自分たちのプライベートな個人情報が広告ターゲットに使われることに大騒ぎしていない。

これは、Mark Zuckerbergが十分長く待ったことを意味し、彼が以前よりさらに賢くなったことを証明している。

その昔Facebookは、全ユーザーに対して同時に大きな変更を公開し、時には性急にすぎることもあった。ニュースフィードは結局Facebookでもっとも人気のある機能になったが、同時に全員のページに適用した結果、ユーザーの困惑は爆発し「Facebookのニュースフィードに反対する学生たち」なる運動を招いた。

また、プライバシーに関するFacebook最大の失態とも言われるBeaconは、Open Graph自動共有として事実上復活し、Socialcamのようなアプリが月間8300万ユーザーへと急成長するのを助けている。数年の間になんという違いだろうか。

評論家たちは何年も前から、FacebookはAdSenseキラーのサイト外広告ネットワークを作るべきたと言ってきたが、今まで遅らせてきたのは懸命だった。Europe vs Facebookの様な過激派による干渉はあるものの、一般的Facebookユーザーを襲うような大きなプライバシー問題は長い間起きていない。米国欧州政府機関によるプライバシー調査も、変更を強いられることなく乗り切っている。

時とともに多くのユーザーが、個人データによるターゲット広告は自分が実際に買いたいかもしれない商品を宣伝するので、実はあまり不快ではないことに気付き始めている。インターネット広告があれほど不快である主要な原因が、ターゲティング・データの不足にあることを人々が理解する土壌は整ってきた。Facebookの広告ネットワークには広告を意味のあるものにする可能性がある。サイト外広告を始めるには今が適切な時期だ。

そしてFacebookはこうした広告をいきなり多くのサイトで展開しなかった。同社はIPO申請書類の中のデベロッパー契約で、Zynga.comに広告を掲載する計画を示唆し、サイト外でさまざまな広告を出せるようにプライバシー・ポリシーを変更した

一番重要なのは、これを最初にZyngaで、Zyngaのみで展開したことだ。ZyngaにはFarmVilleやCityVilleさらには最近買収したDraw Somethingなどのゲームを通じて、数億人のFacebookユーザーがすでに個人データを渡している。これはサイト外広告を繰り出す最適な方法だ。

この慎重な戦略によって、Facebookは、インターネットのあらゆる場所にあの小さなブルーの広告が出てくることを世界に予告した。広告ネットワークの正式発表までにはまだ何ヶ月かかかるかもしれない。しかし最初にやる時は、人気のあって揉め事のない「信頼できるサイト」が選ばれ、そこから広げていくであろうことは間違いない。

今や上場企業であるFacebookに、大きな反感を買うようなサービスを提供する自由はない。これは、Facebookがイノベーションと反復を続けなくなるという意味ではない。Facebookはみんなが「オープン」になることを望んでいる。友達とオープンに、広告に対してもオープンに。しかし彼らは、未来の名の下に大鉈をふるい、われわれに根付く行動様式に戦いを挑んできた。Facebookの新戦略は、じわじわと進むソーシャルだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)