Skype創業者が立ち上げたベンチャーキャピタルのAtomicoが東京オフィスを開設

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ロンドンに本拠地を置くAtomicoはSkype創業者のニクラス・ゼンストローム氏が2006年にスタートさせたベンチャーキャピタルで、いまでは北京とサンパウロ、イスタンブールにオフィスを構えている。そして今日、新たに東京にそのオフィスを構えることをアナウンスした。東京オフィスの代表にはスカイプジャパンの代表取締役だった岩田真一氏(写真)が就任している。

Atomicoはすでに日本に関係した投資ということであれば、東京にオフィスを構えるクラウドソーシングの翻訳サービスを手がけるmyGengo(最近はわれわれTechCrunch Japanの翻訳記事を手がけてくれている)や先日も記事にしたDeNAの共同創業メンバーがロンドンで起業したQuipperなどに投資をしている。今後も日本で投資先を発掘していくのだというが、東京オフィス開設の目的はそれだけではない。彼らの投資先の日本市場への参入やビジネスの拡大などの支援がそのメインの業務になっていくだろうということだった。

そもそもAtomicoは全世界で年間4社から8社程度を投資するので、積極的に投資先を探して数多く投資をするというわけではなくて、よい投資の機会があればそこに投資をするというスタンスである。では、彼らが投資をしたいと考えている企業はどういうところかといえば、オンラインビジネスを手がけていて、カテゴリーリーダーになれるようなポテンシャルやファウンダーがそういった情熱を持っている会社である。またサイズとしては、500万ドル程度の投資からスタートするので、シード期ではなくてさらに成長を求めているような企業で、一定の成果やそれだけのポテンシャルがあるような会社が対象だ。

投資先の分野も特に狭めていない。オンラインビジネスであればいいのだが、漠然としているが、クラウドを活用して、自分たちで分析をしてオンラインのビジネスのトレンドを理解しているようなそんな会社だそうだ。

Atomicoのように世界に拠点を構えて投資をするベンチャーキャピタルファームとしては珍しいが、逆に日本から世界に進出するオンラインビジネスが少ないので、彼らが得意とするグローバルな展開をする企業が少なくて、投資の機会は少ないのではないかという疑問が残る。これに対して、ゼンストローム氏は「確かに日本はオンライン分野ではグローバルで活躍する会社は出てきていないが、昔からコンシューマエレクトロニクスやゲームコンソールの分野では世界で受け入れられている。なので、そういった要素はオンラインの分野にも出てくる。いずれ国内市場だけでなく世界に進出することは自然なことになるだろう」と楽観的だ。

興味深いのは「日本は国内市場が大きいので、いますぐに海外に出て行く必要はないだろう」と語っていることだ。これはわれわれが見過ごしがちだが、ゼンストローム氏のようにスウェーデン出身の起業家から見ると、日本市場は十分すぎる大きさを持っていると見えるのだろう。

Atomicoは2006年にゼンストローム氏がSkypeで得た資金から8000万ドルでファンドを立ち上げたが、2009年には第三者からの出資を集めて2つ目のファンドとなる1億6500万ドルのファンドをスタートさせている。そして、また現在新たな3番目のファンドの立ち上げを準備しているそうだ。