Google Nexus 7をリビューする

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GoogleのモバイルOSはこのところ、少しずつ少しずつ、まともな完成形に近づきつつある。それには、同社自身がAndroid機の実装‘参照機’を作ったことも、大きく貢献しているだろう。先週のI/Oで発表されたNexus 7は、Motorola Mobilityの買収はなんだったの?と言いたいような製品ではあったが、やっとまっとうなAndroidタブレットが世に出た、と言っても過言ではないだろう。

しかもローエンド機の200ドルという価格は、Androidユーザや小型のタブレットを求めていたユーザにとって、Kindle Fireの代替機としても十分に通用する。

バターのようになめらか

このAsus製のタブレットは、Jelly Bean(Android v4.1) が載ってるからこそ特別の価値を持ち、またJelly Beanも、このGoogleブランドの実装機があるからこそ、説得力を増す。このProject Butterの成果はまず、びっくりするほどなめらかで速いアプリ切り換え(マルチタスク)やフレームレート、そしてアニメーションに現れている。タッチへの応答もそれまでのAndroidに比べると相当正確だ。AndroidのシステムフォントであるRobotoは、Jelly Beanで全域にわたって可読性を増した。通知(ノーティフィケーション)のアクション性が向上して、特定のアプリを立ち上げなくてもコンテンツを供給する。ただし2指ジェスチャーを使う通知表示の拡大は、ちょっとやり過ぎ、ないし過負荷かもしれない。

Jelly Beanはまた、Androidとしては初めて、半透明のオーバレイでたくさんの‘使い方のコツ集’を見せるという、新人ユーザのための親切機能を実装した。音声口述がオフラインでできるのも、WiFiオンリー機としては妥当だろう。ただしそれほど本格的な‘デジタルアシスタント’ではなく、音声入力にSiriの基本的な検索機能を加えた程度のものだ。アップデートされたGoogle Mapsをはじめ、主なGoogleアプリのほとんどが最初からあり、またChromeがデフォルトのブラウザになったことも新しい。それまでのAndroidのデフォルトのブラウザに比べると、速さの違いが目に見えて分かる。ただしI/Oの時点ではGalaxy NexusのJelly Beanバージョンはブラウザが旧デフォルトで、Chromeは別途ダウンロードする必要があった。

Nexus 7の雑誌体験は、Kindle Fireと同様にみすぼらしい。雑誌はデザインがすべてだから、Nexus 7の16:9の画面ではそもそも無理。どうしてもテキストオンリーで読まざるをえない。バックライト付きIPSディスプレイ(1280×800, 216pip)も、文字等の、印刷された雑誌紙面上の精細度を再現できない。

動画〜ビデオに関しては人気作品のほとんどをダウンロードできるが、できないものもある。たとえば大人気の”Breaking Bad”は、現シーズンのものしか見れない。Kindle FireでAmazonからなら、過去にさかのぼって全作を見ることができる。映画もテレビ番組もストリーミングは不思議なほどスムースだが、ローカルな保存のためのダウンロードはユーザからの明示的な指定が必要だ。欠点とは言えないまでも、ちょっと面倒かもしれない。料金はAppleやAmazonとほぼ互角か。

ゲームのプレーは上々。それはProject ButterとクァドコアのNvidia Tegra 3プロセッサのおかげだろう。これまた、Kindle Fireに勝(まさ)っている。

ただしこれはJelly Beanの最終バージョンではないから、これから良くなる部分も多いだろう。たとえばホーム画面はポートレート固定だが、アプリの画面ではポート/ランドが自動的に変わる(ホーム画面もそうなるべき)。Google Nowは、まだ少々未成熟。また、全体的な問題としては、Androidにタブレット固有のアプリがまだ少ないこと。

しかしNexus 7の価格を見たデベロッパは、タブレットの特性を生かしたアプリの開発に、大挙殺到するかな?

まだ何かが足りない

GoogleとAndroidにとって、出足としては悪くないが、でも現状のハードウェアは一部の人びとの幻滅を招くかもしれない。ただし一般消費者のレベルでは、(中級ユーザから見て不満の多い)Kindle Fireの人気を見るかぎり、Nexus 7も市場で十分勝負できるのかもしれない。高機能な、いわゆるハイエンド機を求める人は、お金をもっと持って別のところへ行ったほうがよい。

Nexus 7はメモリの拡張ができず、ストレージは8GB(199ドル)と16GB (249)の2タイプだけだ。当然、ビデオコンテンツはデフォルトでストリーミングになる。ビデオ出力がないから、何もかもこの7インチの画面で見ることになる。画面は上々だし、ISPだから見る角度も比較的自由だが、しかし大量の光〜照明を反射する。1280×800はKindle Fireに比べると断然良いが。ディスプレイの表面はCorning Glassだそうだが、それはGorilla Glassか、それともGG2か?

スピーカーが、縁ではなく背面の下のほうにあるから、音楽を聴くときなどはどうしてもヘッドフォーンを使いたくなるだろう。

重さは、Kindle Fireの0.9ポンドに対して0.74ポンドだから、そのぶん、手が疲れないはず。

なお、NFCを使ってほかのAndroid機にファイルを転送できる。一部の人には、便利かも。

電池寿命は使い方や画面の輝度にもよるが、ぼくの場合は7時間以上使えた。そのほかのリビューを読んでも、だいたい6から9時間というところらしい。

背面カメラがないことは、もしかしてこの製品の美点かもしれない。前面カメラはGoogle+でHangoutする人が使うぐらいだろう。カメラアプリはとくに提供されていない。

買うかパスするか?

本誌(テク系ブログ)の読者で7インチのAndroidタブレットが欲しい人なら、Nexus 7では物足りないだろう。なんの飾り気もないAndroid機で、おそらく今後のアップデートもなく、OSはこのハードウェア向けに最適化されていて、比較的安い。Kindle Fireよりは速いし、良いし、なめらかだが、タブレット固有のアプリがないことと、GoogleがGoogle Playを最前面で訴求していることを、念頭に置くべきだ。

Nexus 7 [Google]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))