iOSとMacのアプリに深刻なクラッシュ問題発覚―Appleは専任チームを充てて対応中〔アップデート:修正済〕
AppleのiOSとMacのApp Storesに広がっている問題に関して、Appleはデベロッパーに対して「われわれは問題を認識しており、解決に向けて努力している」と通知したことが明らかになった。
iOSとMacのApp Storeで、ユーザーがアプリをアップデートすると起動と同時にクラッシュするという深刻なバグが広がっている。問題が発見されてから3日目になるが、今日(米国時間7/5)の午後までAppleはまったく反応しなかった。
今回のアプリのクラッシュ問題についてのわれわれの記事はこちらが詳しいが、簡単にいえば、App Storeが配布する実行ファイルに原因があり、おそらくはFairPlayと呼ばれるAppleのDRM(デジタル著作権管理)ソフトウェアに何らかの問題があるらしい。
デベロッパーの情報源によれば、デベロッパー・フォーラムに寄せられた無数の苦情に対してAppleは iTunesConnect名で次のような簡単なコメントをしている。
われわれはアップデート後にアプリがクラッシュするという問題が存在することを認識している。現在この問題の解決に取り組んでいる。続報をお待ちいただきたい。
Appleはデベロッパーにこの問題に対処している旨のメールも送っているが、その内容はやはり概括的なものだ。
「App Storeからアプリをダウンロードしたところクラッシュする」と皆さんのカスタマー・サポートに苦情が入った場合、下記のアドレスでiTunesStore Customer Supportチームを訪問するようユーザーに伝えてください。
http://www.apple.com/support/itunes/
iTunes Store Customer Supportでは、問題がApp Store自身あるいはカスタマーのアカウントにあるのではないと判断した場合、この問題の解決法に関して皆さんに個別に連絡します。
アプリのクラッシュ問題の解決に向けてさらに助力が必要な場合、われわれにご連絡ください。
このメールにはさらに連絡先の電話番号が記されていたという。その番号にかけてみたデベロッパーによると、Appleの担当者は「この問題は認識している。専任のチームを対策に充てている。このチームからデベロッパーに向けて近々情報提供がなされるはず」と答えたという。
アップデート: あるデベロッパーによると「この問題に最初に気づいたのは6月下旬だったが、そのときは単独の事象だと考えた」という。別のデベロッパーは「Appleの担当者は何も約束できる立場にないものの、Appleはユーザー・レビューに殺到している苦情に対応するために早急にこのバグ問題を修正しようとしているという印象を受けた」という。
われわれも成り行きを注目している。新しいニュースが入り次第続報する。
Update, 5:53pm Pacific Time: Appleは下記の声明を発表した。AllThingsDが報じたところでは、(われわれの記事でも報じているが)DRMの問題だったという。声明の全文:
DRMコードを生成してダウンロードされるアプリに組み込むわれわれのサーバのソフトに昨日から一時的に問題が生じていた。この問題は修正されたので、今後同種の問題が発生することはないと信じる。
Appleによればこの問題による影響を受けたユーザーの数は少数だったという。影響を受けたユーザーはアプリを再ダウンロードすること。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)