2012上半期、iOS版およびAndroid版アプリケーションベスト20

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cam-apps3a編集部注:Brad Spirrisonはモバイルアプリケーションの発見サービスを提供しているAppoliciousAndroidApps.comAppolicious Android Appでも情報を提供している)、およびAppVeeのマネージング・エディターだ。トップモバイル・アプリケーションについて半年に1度記事を執筆してもらっており、これが3度目の寄稿となる。

2012年も半分が過ぎ、iOS、Androidデバイス用には120万ものアプリケーションが出揃っている。数多くの選択肢がまさに指先にあり、また日々何ダースも面白そうなものが登場してくる。今年前半の「ベスト」を選ぶのは、これまで以上に大変な作業だが面白さもある。

数百もの(数千というのはさすがに言い過ぎになるだろう)アプリケーションの中から、2012年にiOSおよびAndroid用にリリースされたものを合計20本選んでみた。写真を撮るだけで家の価値を教えてくれるものから、好きなテレビ番組にチェックインしてロイヤリティをアピールするものまでいろいろと選んである。またついには別世界にまで到達してしまったゲームも、私たちのセレクションに入っている。

内容に入っていく前に、簡単に選択基準について説明しておこうと思う。選んだものは今年の1月1日から6月30日までの間にリリースされたか、あるいは大きな変更が加えられたアプリケーションとなっている。以前からiOSないしAndroidのどちらかでは利用できたが、今年になってもう一方のプラットフォームに進出してきたものも選定基準を満たすものとして扱っている。選定にあたってはAppolicious Advisorsおよびコミュニティのメンバーによるランキングや判断を基準としている。これに基づき、Appoliciousにおける1ダースほどのエディトリアルメンバーが好みのものをリストアップした。もちろん一般利用者の利用動向なども調査して参考にしている。但しダウンロード数や人気度のみから選んでいるわけではないことにはご留意いただきたい。プロダクトの価値や使いやすさ、アプリケーションで実装されているクリエイティビティなどを評価の基準としている。

では、アプリケーションを見てみよう。

ベストiOSアプリケーション

Camera Awesome(iPhone、iPod Touch:無料)

FacebookによるInstagramの買収ニュースが今年上半期にもっとも注目を集めたニュースだったと言って良いかもしれない。そして2012年のベストアプリケーションも、また写真共有系のアプリケーションだ。但しこちらはよりうまく写真を撮る手助けもしてくれる。アプリケーションをリリースしたのは、10年前から写真共有サービスを運営しているSmugMugだ。このCamera Awesomeは、iPhoneで楽しむ写真生活(iPhoneography)に全く新しい世界をもたらしてくれる。従来型デジタルカメラに戻りたいとは全く思わなくなる。素晴らしいインタフェースを通じて、自動でレベル補正ないし色調補正を行う機能など、写真を「一層素晴らしいものにする」(awesomize)機能をいくつも備えている。写真加工のプリセットやフィルターは9ドル99セントでアプリケーション内から購入することができる(あるいは個々別々に99セントで買い揃えていくこともできる)。録画ボタンを押す最大5秒前に遡って録画をはじめる機能も非常に便利だ。またCamera Awesomeでは好きなネットワークを通じて(Instagramも利用できる)写真の共有を本当に簡単に行うことができる。

Pocket(Formerly Read It Later) (ユニバーサル:無料。Android版もあり)

Appleは、iOS 6の機能としてSafariに「Offline Reading List」組み込むこととしているので、「後で読む」系のサービスがどうなるかは予断を許さない。しかしそれまでは(おそらくはそれからも)、このPocketが出費に十分見合う(と言っても無料だが)ブックマークアプリケーションとして君臨し続けるだろう。以前はRead It Laterという名前で提供されていた。4月に大幅リニューアルを行い、名前を変えた他に無料化も行った。クリッピングしておいた記事をグリッドスタイルで一覧することができ、また画像や動画もアプリケーション内にてシームレスに閲覧することができるようになった。

Khan Academy(iPad版:無料)

Salman Khanが次世代風教育スタイルとして開発したさまざまな教育用ビデオをきれいに整理しておくことのできるアプリケーションだ。“Getting a seed round from a VC”(VCからシード資金を調達する方法)といったものから、“Earth Formation”(地球の誕生)、あるいは“The Bay of Pigs Invasion”(ピッグズ湾事件)などにいたる3200本以上の教育ビデオをわかりやすい基準で分類整理してくれるものだ。YouTubeに登録されているビデオにはテキスト字幕も付けられていて、それらも管理対象としている。すなわちビデオをフレーズや断片的な言葉で検索することもできるようになっているわけだ。

TouchTV(iPad版:無料)

カスタムニュースプロバイダーのSkyGridがリリースしているのがTouchTVだ。放送局やケーブルテレビからクリッピングした映像をiPadで見ることができる。映像を提供しているのはESPN、Bloomberg、Television、およびJimmy Kimmel Liveなど16のオフィシャルプロバイダーで(訳注:日本には対応していないものもあります)、5分間程度のビデオを見ることができる。番組のすべてを流してくれているわけではないので、このアプリケーションがあるからといってテレビを捨ててしまうわけにはいかない。しかし未来のテレビスタイルを感じさせてはくれるだろう。ShowyouSqurl(双方ともに今年になって大幅リニューアルを行なっている)と並んで、Apple TVで楽しむためのベストiOSアプリケーションと位置づけられている。

Any.Do(iPhone、iPod Touch:無料)

2011年に特選Androidアプリケーションに選んだAny.Doが、6月になってついにiOS版としてもリリースされた。待った甲斐もあったと言ってよかろう。GoogleのExecutive ChairmanであるEric Schmidtも出資しており、タスクの作成や完了チェックを指先のスワイプ一つで行うことができる。また音声認識精度も高く、タスク内容についてもタイピングの必要性がないほどだ。To-Doリストは助力をあてにするなどのために、友人間で共有することもできるようになっている。

Highlight(iPhone、iPod Touch用:無料)

2012年のSXSWで登場したもの。Facebookの友だちや同じ趣味趣向をもった人が近くにやってくると通知を送ってくれる。あるいは他のHighlight利用者が現れると、詳細情報を表示してくれる。類似サービスにSonarBanjo、およびKismetなどがあるが、多くの人が近くにいるときにきちんと動作するのはHightlightだけだと言って良い。他のサービスにはそれぞれの強みもあるわけだが、現実世界にてなるべく多くの人に使ってもらおうと考えているという意味ではHightlightが1番だろう。

Viggle(iPhone、iPod touch:無料、Android版もあり)

テレビを見るだけで、Amazon、Starbucks、Gapなどの割引券を貰えるとして、大変な人気を集めているサービスだ。利用者はテレビ番組を見ながら番組に対するチェックインを行い、ロイヤルティポイントを獲得していく。

またトリビアクイズや投票、あるいはツイート募集などいろいろな仕掛けが行われることもある。

LinkedIn Update(iOS用ユニバーサル:無料)

4月にアップデートされたiOS版でもっとも良いのはiPad向けのオプティマイズが行われたことだ。外見には多少Flipboard風のところもある。iPadでLinkedInの情報をマガジン風に閲覧することができるようになっている。

機能面で言うと、繋がりのある人びとからの情報を統合して、特定の人との共通の知人情報をマッピングしてくれるのが面白い。この機能は他のLinkedIn関連アプリケーションではまだ実装されていないようだ。

Clear(iPhone、iPod Touch:250円)

積み上げたTo-Doを着々と処理していきたい人に向いているのがこのClearだ。人気のOmnifocusや新参となるAny.Doのように複雑な機能は持っていない。ClearではTo-Doをカテゴライズして、カテゴリ毎にTo-Doの一覧を表示するという仕組みになっている。またプライオリティによる並べ替えは簡単に行うことができ、作業が完了すればスワイプひとつでリストから削除することができる。

HomeSnap(iPhone、iPod用:無料)

国家レベルでの住宅市場の健全化に向けた処理などを行うものではない。このアプリケーションは、拡張現実の力を借りつつ、写真を撮るだけで家の資産価値を計ろうとするものだ。見かけだけでなく、地元の学校情報、築年数、ベッドルームないしバスルームの数などに基づいた評価を行う。もちろん100%の信頼に値する価額が出てくるというわけではないが、それを言うのならブローカーや不動産屋が口にする価格もさほど「正確」というわけではない。

iOS用およびAndroid用ゲームアプリケーション

2012年、人気ゲームのほとんどがiOSおよびAndroidの双方で動作するのは偶然のことではない。Android端末には多様な形状ないしOSバージョンの違いがあり、こうした端末上でゲームアプリケーションがきちんと動作するようにするというのは非常に困難なことではある。しかしディベロッパーたちは、ブームを起こすためには双方のデバイスをサポートする必要があると認識しているのだ。

Draw Something by OMGPOP(ユニバーサル:250円、Android版はこちら

Pictionaryの非公式タッチスクリーン版ともいうべきDraw Somethingは、3月のZyngaによる買収以来ぱっとしないようには見える。しかし最初の数週間で数千万回もダウンロードされた(Angry BirdsInstagramを含め、他のどのアプリケーションよりも多い)のには理由がある。ゲームが本当に楽しいのだ。遊び方自体は5歳の子どもでも理解できるくらいに簡単だ。またFacebookやメールによるソーシャル機能の充実により、デバイスを問わずに友人や見知らぬ人と一緒にゲームを楽しめるようにもなっている。あるいはAndroidもiOSデバイスも持っていないという人も楽しめるようになるのだそうだ。プライムタイムのテレビショーとしても放映されるようになるのだそうだ。

JAZZ: Trump’s journey(ユニバーサル:250円、Android版はこちら

ルイ・アームストロングの生涯にヒントを得たアプリケーションとなっている。ステージゲームとしての出来栄えも秀逸だ。1920年代のニューオーリンズをイメージした画像も美しくk、操作も簡単で、もちろん流れる音楽も素晴らしい。Trump’s journeyはゲーム好きの人でも十分に楽しむことができ、またゲームをあまりやったことがないという人の心にも強く訴えかける好ゲームに仕上がっている。

Angry Birds Space(iPhoneおよびiPod Touch:85円、iPad:250円、Androidスマートフォン版:99円、Androidタブレット版:243円)

地球外からのプロモーションが始まった際、Angry Birds Spaceは大したこともないのではないかとか、あるいは少ししか変わっていないのではないかなどという声もあった。しかし、いざプレイしてみるとそのような危惧は成層圏の彼方に飛んでいってしまった。重力トリックが加わり、鳥仲間も増え、渋めの色合いで、地球上とはちょっと変わったプレイを楽しむことができる。Angry Birds Spaceは、これまでにない新たな魅力を加えた作品に仕上がっている。

N.O.V.A 3(ユニバーサル:600円。Android版もあり)

ファーストパーソン・シューティングゲームが好きな人はきっと気に入るだろう。開発したのはGameloft。他のどのゲームよりも専用機風の雰囲気を味わうことのできるゲームだ。まずはあちこちの惑星(荒廃した地球も舞台に含まれる)でエイリアンや敵をやっつける。マルチプレイヤー機能もあり、同時に11人までの仲間と一緒にプレイすることもできる。それぞれに美しく構成されたステージは30分ほどでコンプリートできるようになっている。価格以上に銃撃戦を存分に楽しむことができるだろう。

Spellsword(ユニバーサル:85円)

独自の操作性とレトロなグラフィックおよび音楽を採用して、Spellswordは古臭い剣と呪文を採用しつつも現代風なゲームとして成功している。剣は敵を打ち据えたり、前方に火の玉を生じさせるのに使うことができる。ミッションを実行しつつ世界を旅して、敵をやっつけていくと新たな呪文カードを入手することもできる。自分で戦果を獲得していくのが好きなプレイヤーは、このゲームにゲーム内アイテム購入機能がないことに、むしろ楽しみを感じることだろう。すべての装備はゲーム内にて実力で持って獲得していくのだ。

Android用ベストアプリケーション

Android版として、良いものが非常にたくさんリリースされた時期となった。ここには5つを取り上げたが、そのうち3つは元々iOS用としてリリースされていたものだ。メジャーなプロダクトがいろいろなデバイスで利用できるようになるのは、誰にとっても嬉しいことだ。

Flipboard(無料)

2011年のiPhoneアプリケーション・ベストの記事でとりあげたFlipboardがついにこの6月からAndroidでも利用できるようになった。ソーシャル・キュレーションにより編集されるマガジンという体裁で、ソーシャルで共有されるニュース、写真、ステータスアップデートなどが美しく表示される。また、Android版のリリースにともなってYouTubeも統合して扱われるようになった(Google+も扱えるようになっている)。また、6月28日に登録読者向けにリリースされたNew York TimesのNYT Everywhereなどをモバイルデバイス上で閲覧するのにも大変便利なツールとなっている。

Instagram(無料)

InstagramにAndroid版が登場したことは、Instagramにとっても少なくとも「それなりに大きな」ニュースであったはずだ。1週間で500万以上のダウンロードを記録することとなった。そしてその数日後、Facebookによる10桁額による買収がアナウンスされたのだった。ポップカルチャー界での大成功をおさめるには、iOSおよびAndroidの双方をサポートすることが非常に大事なのだということを教えてくれたと思う。

Google Drive(無料登録制。iOS版もあり)

2ヶ月間利用してみて、Google DriveはDropboxと比較して使いやすくかつ費用対効果も高いと結論するにいたった。とくにGoogle Docsを利用している個人ないし企業の人は、このGoogle Driveを利用しない手はないといった感じだ。すべてのAndroidデバイス間でシームレスに利用することができる。6月28日にはiOS版も利用可能となり、市場優位を強化していくに違いないと思われる。

Airbnb(無料)

Android版が利用できるようになったのは1月のことだった。これまではウェブやiOS版がリリースされていた。但しこのAndroid版は、iOS版の単なるコピーにはとどまらない出来栄えとなっている。と、いうのも休暇中のルームレンタルサービスであるAirbnbにて、はじめて部屋のオーナーとレンタル希望者が、滞在中に生じた問題について、ないしは部屋を借りる際の疑問などについて、簡単にメッセージのやり取りを行えるようになったのだ。Airbnbで扱っている施設は既に200,000件を超えている。またAshton KutcherやJack Dorseyの手によるトラベルレコメンデーションも掲載されるようになっている。

Chrome(Ice Cream Sandwichにのみ対応で無料。iOS版もあり)

デスクトップでChromeブラウザを利用していて、Ice Cream Sandwichを搭載したAndroidのスマートフォンないしタブレットを所有しているのなら、何も悩むことなくブラウザはこれで決まりだろう。モバイルおよびデスクトップ間でシームレスに連動してくれる。すなわちブックマークや閲覧履歴などが共有されるのだ。またタブメニューを経由することなく、スワイプ操作によりタブ間の移動を行うことgできる。また音声検索、シークレット機能などにも対応している。iOS版Chromeは、Google Driveと同様に6月28日のGoogle I/O 2012にて発表された。

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(翻訳:Maeda, H)