Dellは4つの足で全社オープンソース化へ向かう

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Dellはオープンソース企業になりつつあるのか?

答はイエスだが、でも同社は、それを計画していたわけではない。ほとんどのオープンソースプロジェクトがそうだが、Dellの場合も徐々にそうなっていったのだ。しかし多くの点で、同社のオープンソースへの移行は意図的でもある。Dellはこれから先、単なる箱屋ではありたくない。代わりの方向性としては、オープンソースがいちばん望ましい。オープンソースへと舵を切れば、既存のパートナーやデベロッパたちのエコシステムを有利に利用できるのだ。

その移行を示す4つの例がある。それらがなぜ、Dellの未来への鍵を握っているのか。以下にそれを考察しよう。

  1. PC(ラップトップ): Dellは今週のOSCONで、デベロッパ向けのLinuxラップトップを発売すると発表して一部の喝采を浴びた。本誌のKlint Finleyの記事は、Dellがこの秋にXPS13 Ultrabookの“デベロッパエディション”を発売すると言っている。コードネームでProject Sputnikと呼ばれるその特製ウルトラブックは、Ubuntuがプレロードされる。それはオープンソースのオペレーティングシステムLinux(基本システム全体としてはGNU/Linux)の、ユーザフレンドリなディストリビューションだ。Ubuntuを作っているCanonicalは、そのラップトップの開発でDellと密接に協力した。そのラップトップによりDellは、オープンソースのデベロッパコミュニティから信頼されるようになる。そしてデベロッパを味方につけたら、DellはCanonicalのような企業とパートナーを組んでコミュニティを作り、まったく新しいタイプのハードウェア市場を育てていける。
  2. クラウド: Dellは、オープンソースのクラウドプラットホームOpenStackに積極的に投資している。投資金額が大きいのでOpenStack財団理事会のプラチナメンバー(特待会員)である。OpenStackは、最近のオープンソースプロジェクトの中ではユーザの増加がとくに著しいものの一つだ。OpenStackはDellに、Amazon Web ServicesやWindows Azureなど、そのほかのクラウドサービスプロバイダと互角に勝負できる機会を与える。
  3. ソフトウェア: DellはOpenStackの一部としてオープンソースの展開ツールCrowbarを開発した。OpenStackをインストールするツールが目的だったが、“barclamps”というプラグインモジュールを使ってそのほかのソフトウェアも展開できる。DellはApache Hadoop用のbarclampのソースコードをGitHubへリリースした。ソフトウェアはDellにとって新しい参戦種目だ。そこで同社は、レガシー技術に足を引っ張られることなく新分野のアプリケーションを作れる。そしてソフトウェアをオープンソースにしていけば、広大なオープンソースのエコシステムの中でデベロッパやパートナーたちの力も活用できる。
  4. サーバ: DellはFacebookが率いるOpenComputeプロジェクトに加わった。それはデータセンターをオープンソース化しようという、相当おもしろいプロジェクトだ。Dellはサーバ事業で大きな利益を上げている。そのサーバ技術をオープンにするということは、ハードウェアをオープンにすることの重要性を同社がよく理解している、ということだ。

    Dellのオープンソースへの傾斜は、そのデベロッパ重視の姿勢と結びついている。昨日ポートランドで行われたOSCONでDellのBarton Georgeは、 Project Sputnikが誰も知らない社内プロジェクトから本格的な製品に変わったのも、同社のデベロッパ重視姿勢のせいである、と語った。

    Dellは同社のサーバ技術を、サービスプロバイダ向けのパッケージングが容易にできるための技術レイヤを加えることによって、他と差別化している。‘サービスプロバイダ’には、データの社内サービングをビジネスを駆動するための“デジタルの潤滑油”と見なして重視している大企業顧客なども含まれる。

企業のDNAを変えることは難しい。Dellのような大企業にとってそれは、単独ではできないことだ。手に負えない課題でもある。しかしDellの場合は、オープンソースが自己改革の機会を与えている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))