xsigo
Oracle

ネットワーク仮想化がIT戦国史の分かれ目, オープンクラウドが勝ちOracle王国は敗者に

次の記事

不注意歩行(ながら歩行)による事故は4倍増。歩行中の携帯端末利用は制限すべきなのだろうか?

oraclelogo

Oracleが今日(米国時間7/30)、Xsigoという企業の買収を発表した。それは、同社によると、ITとクラウドに一大革新をもたらすと言われているソフトウェア定義ネットワーキング(software defined networking, SDN)のブームに、乗り遅れないためだ。

この買収は、このところの市場の変化を反映しており、しかもその変化は、最終的にはOracleを敗者にしてしまう変化だ。クラウドが開放志向であるのに対し、Oracleは内へ内へと閉じていく。SDNのような仮想化ネットワークが連合型(異種混成型)のインフラを一層円滑化する触媒になることによって、オープンなクラウドが企業にとってますます使いやすいものになり、従来の垂直統合型スタック(管理のために社内に専門ITスタッフを要する)に比べて魅力的なソリューションとなる。しかしOracleはこの路線をあえて避け、Xsigoの買収などを通じてあくまでも同社固有の私企業製品環境を強化しようとする。

Oracleのその手は、負けを招く悪手である。世紀の変わり目までは、企業のデータセンターは企業自身が内部的に管理する設備資産だった。しかし、昔の大企業が、あるとき電気は自分で発電するものではないと悟ったように、今彼らは、データセンターは自分で持つものではない、と悟りつつある。

今起きているこの変化において、勝者はオープンな環境だ。インフラはOpenStack、Eucalyptus、CloudStackといったオープンソースのインフラで構築する。それらのインフラに完全な相互運用性があることは、今や当たり前とされている。Amazon Web ServicesやWindows Azureなどの私企業的環境も、いずれは連合型環境に統合すべくオープン化せざるを得ない。しかし、Oracleだけは、その道へ踏み出さないだろう。

Oracleは、顧客企業のAからZまでのすべてを、自社プロダクトで構成しコントロールしたい。インフラからスタックのトップに至るまで、自分がITの王様でいたい。でも、そこには問題がある。王国が、昔のように安泰でない。Larry王は不運にも、謀反を鎮めることができない。

Xsigoを買ったのも、Oracle自身が何もかもコントロールしたいからだ。Oracleの計画は、Xsigoで仮想化ネットワークを作り、それを同社のExadataサーバから管理することだ。それは、企業のデータセンターのための巨大なデータウェアハウスマシンだ。

この買収の前には、先週、VMwareによるSDNベンダNiciraの12億6000万ドルの買収があった。VVMwareが何をどうする気か分からないが、 NiciraはOpenStackの主力選手の一つだ。はたしてVMwareは今後OpenStackベースで行く気なのか、それとも、あくまでも私企業プラットホームプロダクトで行く気か?

Oracleは仮想化も自社製品であり、それはVMwareのハイパーバイザテクノロジと競合する。Oracleは、既存のデータベースの顧客の圧倒的な量をあてにしている。XsigoでもってOracleは自社独自の仮想マシンのネットワークを仮想化し、あくまでも自社純血主義を貫こうとする。

しかしSDNは、これまでの、アプリケーションがネットワーク化する世の中を、ネットワークがアプリケーション化する世の中へと180度変える。ネットワークが、何もかもプログラマブルなものへと変わる。ネットワークは、スマートフォンの上や車の中など、あらゆるものの上のアプリケーションになる。

そうなるとITは、一点から集中管理するものではなくなる。CIOは、個人に対するサービスプロバイダになる。社員たちが何千というビジネス関係を、コラボレーション的な環境を支える分散ネットワーク上で、アプリケーションやモバイルデバイスを使って自分で管理し、コミュニケーションしていく。CIOの仕事は、そういうビジネス関係がより円滑化し、コラボレーションがより促進されるように、企業のネットワークを…SDNのプログラミングにより…適応化していくことだ。

VMwareは今、選択の分水嶺に立っている。完全にOpenStackで行き、そこに同社の優れたPaaSプロダクトであるCloud Foundryを乗せて差別化を図るのか? それとも、Oracleと同じく、上から下まですべて独自の私企業製品路線で行くのか?

Oracleは、最後には負けるだろう。VMwareにとって、どっちをとるかは、かなり自明なはずだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))