ミット・ロムニー大統領候補のTwitterフォロワーが大量に水増しされた疑惑が浮上

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ミット・ロムニー大統領候補のTwitterフォロワーを金で買うというとんでもなく愚かな決断をした人間がどこかにいるらしい。

7月に入ってロムニー候補のTwitterフォロワーが不可解にも突如15万人増えた。The Atlanticの調査報道によれば、統計的分析によって新たなフォロワーの多くが架空アカウントである疑いが出てきたという。ただしその操作を実行したのがCamp RomneyというよくわからないPR部隊の誰かであるという証拠はない。政治家に関する虚偽はどんな軽いものであってもデモクラシーに対する脅威となり得る。アメリカ国民は真相を知る権利がある。

突然の急増以前、ロムニー候補のTwitterフォロワーは毎日ほぼ3500人ずつ、ゆっくりだが着実に増加していた。しかし数週間前の跳ね上がりの後、不正操作を疑う声があちこちで上がり始めた。

The Atlanticはことの真相を探るために統計学的分析を行い、ロムニーのフォロワー集団、バラク・オバマ大統領のフォロワー集団、さらに同程度のサイズの対照フォロワー集団の間に有意な差が認められるかを調べた。

ボットなどによる架空のTwitterアカウントは現実の人間のアカウントほど多数のフォロワーを獲得することができない。ボットは他のユーザーの興味を引くような情報提供をすることが難しいからだ。ボットによるアカウントがお互いをフォローしあうような巧妙な例も存在するが、これも固有の(統計的な)特徴が判別できる。The Atlanticは次のように結論した。

ロムニーのアカウントのフォロワーのフォロワー数の中位数は5人だった。これに対して対照グループの中位数は27人だ。この結果は統計的にきわめて明確な差異を意味する。このような差異に対するp値は0.0000以下である。

p値というのは、大学の統計学の講義をちょっと思い出していただきたいが、ある出来事が偶然によって起きた可能性を表している〔帰無仮説の下で実際にデータから計算された統計量よりも極端な統計量が観測される確率〕。たとえばコインを投げて表が出る場合のp値は0.5だ。p値が0.0000以下というのはロムニー候補のフォロワーが数日で自然に15万人増加する確率より彼が隕石に撃たれる確率のほうがずっと高いということを意味する。これに先立つ予備選挙中に共和党のニュート・ギングリッチ候補がTwitterフォロワーを買っていたことが判明して面目を失ったことがある。

選挙戦におけるソーシャル・メディアの効果は過大評価されてきたことが明らかになっている。最近の研究によれば、2008年の大統領選挙で30歳以下の有権者がまったく投票しなかったとしてもオバマ候補は2州を除くすべての州でやはり勝利していただろうという。つまりオバマのフォロワーがロムニーより1700万人ほど多いという事実にしても、それが選挙に与える影響はさほど大きくないのかもしれない。しかし世界でもっとも強大な権限を持つ職への立候補者にとって正直さは死活的に重要である。ロムニーの(他の点では)有能なデジタル・キャンペーン責任者、Zach Moffattはロムニー陣営がTwitterフォロワーの水増しに関与したことはないと否定している

しかし誰かがロムニー候補のフォロワーを水増ししたことは確かだ。ロムニー陣営にとっても大統領職の権威にとっても早急にことの真相を突き止め、明らかにすることが望ましいだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+