速報:SamsungがAppleの特許とデザイン多数を侵害したと陪審員が評決―賠償額は10.5億ドル
大きな注目を集めてきたApple対Samsungの訴訟はAppleに有利な結果が出た。
Appleは10億5185万5000ドルの損害賠償を勝ち取った。Samsung側の損害賠償請求は認められなかった。
以下簡単にその要旨を報告する。注意しなければならないのは、この訴訟ではSamsung側だけでもきわめて多くのデバイスが存在するという点。Captivate、Continuum、DroidCharge、Epic 4G、Fascinate、Galaxy Ace、Galaxy Prevail、Galaxy S、Infuse 4G、Mesmerize、Vibrant、それに加えてGalaxyS IIの各キャリヤ版のデバイスが対象となっている。
- 陪審員はAppleはSamsungの特許を一切侵害していないと認めた。
- 陪審員はSamsungがAppleの特許381(スクロールの最後で跳ね返る)をすべてのデバイスで侵害していると認めた。
- Appleの特許915(1本指でスロール、2本指でピンチ、ズーム)については3機種(Ace、Intercept、Replenish)を除くすべての機種で侵害があったと認めた。
- Appleの特許 163(タップしてズーム)については Captivate、Indulge、Intercept、Nexus S 4G、 Transform、Vibrantを除くSamsungの機種が侵害していると認められた。
また陪審員はSamsungのアメリカ法人が侵害に関与したどうかについて判断し、特許381についてはすべてのデバイスで、特許915についてはReplenishを除くすべてのデバイスで、特許163ではCaptivate、Continuum、Gem、Indulge、Nexus S 4Gを除くすべてのデバイスで、いずれも関与したと認めた。
今回の陪審員の評決で明らかになった重要な点はSamsungが故意に特許等を侵害したのかという点だ。この点でGalaxy Prevail(プリペイド携帯)がAppleに与えた損害が最大で、5700万ドルと認定されたことが注目される。
Appleは当初、商標、デザイン、特許などありとあらゆる側面から知的所有権の侵害を主張していたが、Koh判事の訴訟指揮にしたがって重要な特許およびシンプルさというAppleの根本的デザイン方針に訴訟の対象を絞込んだ。Applenの要求した損害賠償額は25億2500万ドルだった。
逆にSamsungはAppleのiPhoneとiPadが自社の特許を侵害しているとして、販売された1台につき14.40ドルの賠償を求めていた。
陪審員の評決はこれほど複雑、大規模な訴訟にしては驚くほど速く出た。合議にはわずか3日しかかからなかった。
訴訟の当初から予想されていることだが、1審の判決がどうであれ、両当事者は必ず控訴するだろう。本当の決着まで、まだまだ道のりは遠い。
取材続行中。
Chris Velazcoも記事執筆に協力した。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)