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Canonが小型軽量フルサイズ一眼、6Dを発表―APS-Cフォーマットの終わりの始まりか?

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Canonはフルサイズ・デジタル一眼レフカメラのラインに新しく入門機を発表した。 Canon 6Dは12月上旬に市場に出荷される。店頭価格は2099ドルで、以前のフルサイズ機、5D Mark IIの現在の店頭実勢価格よりやや高く設定されている。後継機の5D Mark IIIの3500ドル、プロ向けフルサイズ機1DXの6800よりはずっと安い。

もっと小さいAPS-C撮像センサーを利用しているCanon 7Dに比べて、6Dは機能、価格両面で魅力的な代替案だ。また最近発売されたNikonのフルサイズ機、2099ドルのD600と正面から激突する。こうした価格で小型フルサイズ機が相次いで発表されたことでわれわれの念頭にまず浮かぶ疑問はこうだ―APS-Cフォーマットは近く絶滅するのだろうか?

しかし、まずは6Dのスペックをもう少し詳しく見てみよう。

撮像素子はフルサイズで20.2メガピクセル、11点測距のオートフォーカス(ただしクロス測距センサーは中央の1個)。常用ISO感度は100から25,600(50から10,2400まで拡張可能)。 またCanonによれば、低照度環境での感度はこれまでのどのモデルよりも優れているという。画像処理には5D MarkIIIにも用いられている最新のDigic 5+プロセッサーが採用された。連続撮影は高速モードで4.5コマ/秒。防塵防滴処理が施されている。ビデオは1080pで30fps、720pの場合、60fpsまで可能だ。メモリースロットはSDXC対応で、バッテリーは既存カメラ(5D Mark II/III、60D、7D)と互換性があるLP-E6を使用する。そして特筆すべきなのは、Canonのデジタル一眼として初めてGPSとWi-Fi接続機能を内蔵している点だろう。

スペックの中には失望させられる点もあれば、革命的な点もある。2009年に登場した7Dが19点測距AFで、しかもすべての点がクロス測距(精度が高い)だったことを考えると、6Dでオートフォーカスがいちばん失望させられる点だろう。また連続撮影もNikon D600の(5.5fps)に比べるとやや物足りない。ファインダー視野率が100%ではなく97%であることを気にするユーザーもいるだろう。

しかし6Dは2000ドル台のカメラとしては数多くの画期的な新機能が盛り込まれていることも事実だ。フルサイズ撮像素子による高精細度で幅広いダイナミックレンジの画像、低照度性能の大幅な向上がなされている。またビルトインWi-FiとGPSは、コンパクトカメラではすでに多くの例があるとはいえ、デジタル一眼ではまだ先駆的だ。しかも5Dなどの上級機にCanon純正のWiFiやGPSドングルを購入するよりはるかに安上がりだ。

ただし6DはベストセラーであるRebel T3i(Kiss X5)などのCanonのデジイチ入門機に比べると1000ドルほど高い。しかし価格でも機能でも妥協することなく初級ヂジイチと中級デジイチの間に横たわるギャップを埋めることは容易ではない。DPReviewフォーラムのこのスレッドでは「中途半端だ」として不満を訴える書き込みが延々と続いている。

しかし6Dの限界がどうであれ、フルサイズの入門機としてNikon D600のライバルとなることは間違いないし、デジイチ市場の構造を変えるインパクトも大きい。なるほどAPS-Cがすぐに無くなることはないだろう。カメラ・メーカーとしては大量のユーザーがAPS-C専用レンズに多大な投資をしていることを無視できない。フルサイズ機にアップグレードすればこれらのレンズはすべて無用の長物となってしまう。遷移を急げば既存のAPS-Cユーザーから強い反感を買ってしまう。しかしマイクロ・フォーサーズ・フォーマットを採用したミラーレス一眼の性能が急速に高まっている現在、ミラー式一眼の将来にはフルサイズ化が必然となってくるだろう。Canon 6Dには、それなりに欠点があるにせよ、デジイチ・ユーザーをフルサイズ機に橋渡しする役目を十分に果たすだろうと思う。.

〔日本版:キヤノンの公式サイトの発表はこちら。iPhoneとAndroidの専用アプリEOS Remoteを利用すればリモート撮影、スマートフォンへの画像取り込み、ソーシャルネットワークでの写真共有などができるという。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+