AppleのiPhone 5用新Lightningコネクターの残酷と魅力

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クラウド化時代に取り残されそうだと不安な人へ

Appleの新しいiPhone 5にはまったく新しいコネクターが付いてくる。第3世代のiPodに30ピンのコネクターを採用して以来初めての変更だ(ただし、このバージョンには後にビデオ機能追加などの改訂がなされた)。新しいLightningコネクターは30ピン版より80%小さく、「30ピン・ドックコネクター」よりずっといい名前が付けられている。しかし他の多くの面で消費者にとっては悲喜こもごもである。それでもなお、数日間頻繁に使ってみて、私は大いに気に入った。理由はこうだ。

最初に、Lightningに関するあまりありがたくないことから話そう。このコネクターには独自仕様という性格があり、主としてそれは世界的に普及しているMicro-USBなどの標準に基づいていないことを意味している。Micro-USBは、多くの人たちが主張するように、物事をずっと簡単にする。アクセサリーメーカーや他のスマートフォンメーカーが数多く利用しているため、ケーブルはすでにどこにでもある。家庭でも店でも、交換は驚くほど簡単だ。

LightningにおけるAppleの独自性がもたらすもう一つの問題は、このコネクターが以前のものより強く縛られていることだ。これは、Double Helix Cablesが発見した(AppleInsiderより)いわゆる「認証チップ」が内蔵されているおかげだ。iFixitのKyle Wiensと今日話したところによると、これはケーブルがApple自身または正式にライセンスを受けたパートナーから入手するしかないことを意味している。eBayその他のウェブで見かける粗製品に手を出すことは間違いなくリスクがある。

Appleの純正ケーブルが品不足(Appleサイトでは2~3週間待ち)であることも拍車をかけており、作成に複雑な製造工程が含まれているため当分この状態が続くことが予想される。このことはすでにiPhone 5オーナーに問題を引き起こし電力不足問題へと繋がることは必至だ。私はすでにいくつか予備を注文したが、手に入るのはひと月先になるかもしれない。その間下と似たような私のツイートを見ることになるだろう。

Ross Rubin
@rossrubin
RT @film_girl: Lightningケーブルを家に忘れてきたので、iPhone 5を充電する方法がない。悲しい!

Wiensは、いずれAppleやサードパーティーベンダーが追いついてくるだろうが、Lightningコネクターは、あの適切に名付けられていたドックコネクターと同じようなドック向けには作られていないだろうと信じている。Apple自身がドックを発売していないのもその理由である可能性が高い。メーカーも、これまでユーザーが楽しんできた万能型ドッキング製品の類を作ることはなさそうだ。代わりに、iPhone 5向け、iPhone 5専用の特定世代向けデバイスが出てくる公算が大きい。

上に挙げたような問題があるにも関わらず、LightningコネクターはAppleモバイル製品群にとって大歓迎の新規加入である。最大の理由はどちら向きにでも刺せることで、(今日as AppleInsiderが詳しく説明した)ピン機能の動的割り当てよってなされたマジックだ。何年もの間差し込む向きの決まったケーブルを使ってきた後、そんな心配のない4日間を過ごしたことは十分な驚きである。

私が誇張していると思うかもしれないが、こんな風に考えてみて欲しい。日々行うもっとも単調で退屈で、一回やるのはごく簡単でもそれを25回やらなくてはならない作業が、突然なくなったと。完全に忘れていいいのだ。それっていい気持ちじゃない? これからそのいい気持が倍増される。なぜならそれはiPodにも採用され、必然的にiPadにもやってくるのだから。

iPhone 5ユーザーたちは、もしまだなら、変化に備えておくべきだ。Appleユーザーとして10年近く頼りにしてきたテクノロジーを乗り越えるのは容易ではない(環境的にも高く付くかもしれない)。しかしLightningは、モバイルデバイスを使いそれと共に暮らす上での基礎的、基本的な部分に取り組み、改善している。これはMicro-USBや他のデータ/電源混在の接続標準については言えないことであり、一時的な不便に耐えるだけの価値はある。

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(翻訳:Nob Takahashi)