3DプリンタForm 1がKickstarterで$100Kの資金を募り一日でその6倍集まる

次の記事

QuantcastがHadoopの分散ファイルシステムの独自代替製品をオープンソース化

form1main

3Dプリントがいよいよ本番を迎えた。今ではプロの道具に限定されず、誰でもお金があればMakerbotRepRapなどでそれを楽しめる。

しかしFormLabsが見つけたのは、高級機の高度な性能をMakerbotの価格で実現する方法だ。昨日(米国時間9/26)同社は、買いやすいお値段のプロフェッショナルな3DプリンタForm 1を、Kickstarterで立ち上げた。目標とする資金募集額は、1か月で10万ドルに到達することだったが、翌日の今日同社は、400あまりの支援者から約66万ドルを受け取った。金額は今でも上昇中だ。

この突然の成功について協同ファウンダのMaxim Lobovskyに話を聞いた。まず、Form 1の差別化要因は何か? 基本的に、3Dプリンタには二つのグループがある。ハイエンドのプロフェッショナルなマシンと、ホビイストのマシンだ。ハイエンド機は1万ドルから100万ドルぐらいまでの価格帯にある。ホビイストマシンは2000ドルとか3000ドルだが、出力の精細度は高くない。

“われわれの見方としては、Form 1はハイエンドのプロ用機を始めて低価格化した製品だ”、とLobovskyは言う。

ホビー機Makerbotは、2199ドルからだが、Form 1のもっともベーシックな機種をKickstarterの投資でもらうためには2299ドルを出資する。それにはプリンタ本体のほかに、レジン1リットルと仕上げ用キットが含まれる。もちろんFormlabsはここでバーゲンをやってるわけではない。しかしそれは、従来の2000ドルのホビー機ではない。Lobovskyが今後の競合を意識しているのは、プロ用のマシンだ。そして価格では、すでにForm 1の勝ちだ。

Form 1のベーシックパッケージは25用意したが、ほとんど瞬間的に売り切れた。

Form 1はStereolithography(STL)という技術を使って設計仕様から立体物を起こしていく〔参考1、参考2〕。ステレオリソグラフィーは3Dプリントの“黄金則”と見なされていて、位置決めを高精度にすることによって、液体レジン中のレーザー光線を物の形どおりにガイドしていく。Lobovskyによると、この方法では非常になめらかできめ細かい精細度が得られるそうだ。

でも、おそらく重要なのは、技術ではなくForm 1のまわりにあるエコシステムだ。FormLabsの連中はこれまで、さまざまな3D CADのパッケージからSTLモデルを取り出すソフトウェアを作っていた。したがって複雑な構造体を扱うのが得意である。そうやって作りだしたSTLモデルは、それをマシンに入力するだけでプリントが始まる。

したがってデザイナーでもエンジニアでも大企業の専門家でもあるいはSketchUpと格闘している学生でも、同じく高いパフォーマンスを享受できるのだ。

“高価だったマシンのコストを下げるだけでは、十分でない”、とLobovskyは言う。“そういうプロ用機はプロでなければ使えないマシンだった。Form 1を広い層に売っていくためには、誰でも使えるマシンでなければならない。だから、ほとんどの工程作業が自動化されている。

Lobovskyによると、Kickstarterで成功するための魔法の公式や秘密のソースはない。ただし、ビデオや画像の用意、文章の練り上げには、それなりの時間と努力を費やした。スマートウォッチPebbleのときも、そんな話を聞いた。でも、画一的な成功の秘訣というものはない。要するに、その製品への潜在需要があった、だからみんなが飛びついた、ということに尽きる。

FormLabsによると、今世界中にプロ機の3Dプリンタは約3万台ある。しかし一方、3D CADのソフトウェアを使っている人はおよそ1000万人いるだろう。FormLabsのねらいは、この大きなギャップを埋めていくことだ。

この驚異的なお話の中核は、FormLabsがマシンのコストを下げられたやり方だ。Lobovskyによれば、それには主に三つの要因がある。

第一は、新しいレーザー素子、405nmのブルーレイレーザーを使ったことだ。それまでは、こういうプロフェッショナルな3Dプリンタではレーザーのコストが機械本体のコストよりも高かった。この新しいレーザーは最近市場に出たばかりだが、これによってFormLabsは、製造原価を下げることができた。

第二は、いくつかの特許が期限切れになったことだ。つまりそのぶん、高額なライセンス料を払わなくてすむようになった。

最後にいちばん重要だったのは、1万ドル以上もするハイエンド機を徹底的に調べたこと。そして本当に必要なものは何か、を知った。

“ハイエンド機の多くはユーザ企業のニーズに合わせてカスタマイズされ、特定部分のパフォーマンスが強調されている”、とLobovskyは言う。“われわれは汎用性の高いベース機能に着目して、多くの人が使える製品を目指した”。

KickstarterでFormLabsが目標額に達するのに3時間もかからなかった。今でも投資額は増加しているから、これまでの記録Pebbleの1027万ドルを月末までに破るかもしれない。

Innovation Endeavorsのファウンダで常務取締役のDror Bermanは、Form 1の資金調達の早期の成功を喜ぶメールをくれた:

“Formlabsの急進撃はすばらしい。高品質な3Dプリンタを大衆価格にできたことにより、Formlabsがやったことの本質は、創造の経済を変革したこと、あらゆる分野の発明家や起業家の前に立ちはだかる障壁を破壊したことだ。うちもこの革命に、一枚噛みたいね”

[原文ではスライドを見られます。]







[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))