iOS 6 App Storeの5大変更点(およびデベロッパーがすべきこと)

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一部のデベロッパーは、iOS 6のAppStoreがChompに触発されたデザイン変更を行なって以来、明らかに売上が落ちたと苦情を言っている。一方、この変更はインディーズデベロッパーには有難いという声もある。果たして新しいiOS App Storeは、モバイルアプリ開発者とユーザーそしてアプリ経済にとって、一歩前進なのか一歩後退なのか。

どちらの側にいるにせよ、デベロッパーがその影響を感じている理由はいくつかある。新しいiOS App Storeは、ユーザーインターフェイス自身がゆっくりとした検索方法を推奨している(縦長のリストをスクロールする代わりにくカードをめくっていく)。新しいリリースへの注目は薄れ、カテゴリーに基づく「ジーニアス」による推奨に重きが置かれている。さらにApp Store SEO(ASO)は基本的に誰も理解していないブラックボックスのようだ。

ユーザーインターフェイスの変更と、その結果ロングテールなデベロッパーコミュニティーにふりかかる影響に関する正当な苦情を、分析して説明することは難しいが、二流デベロッパーから聞こえてくる苦情からわかるのは、人気のないアプリが地歩も認知度も失っていることだ。しかし、変更に同意するかどうかに関わらず、デベロッパーが気をつけるべき点がいくつかある。

1)横スクロール・カード方式へのシフト

もっとも目につき、おそらくもっとも重要な変更は、ユーザーが検索結果を閲覧する方法だ。従来、アプリの検索結果はリスト形式で1ページあたり5項目表示され、最初の25項目はタップして再ロードすることなく高速スクロールで見渡すことができた。

現在iPhone上には検索結果がカード1枚(1アプリ)ずつ表示される。そこではタイトル、デベロッパー、レーティング、およびスクリーンショットを見ることができる。この方式のインターフェイスでは、ユーザーが以前よりずっと早く、結果をスクロールすることに飽きるだろう。ランキングの一番下にあるアプリは一度も見られることがないかもしれない。

ランキングや検索結果で上位に入っていないデベロッパーは、今まで以上にキーワードを厳選し、非常に具体的にターゲットされた検索クエリを使うユーザーを確実に捉える必要がある。これが重要なのは、新レイアウトではユーザーが検索結果を閲覧する時間が短くなり、探しているものを見つけるために具体的キーワードを入力することを学習するからだ。

表に出ていないデベロッパーも、マーケティングやソーシャルプロモーションを使って情報を広めることに集中する必要がある。加えて、アプリの1枚目のスクリーンショットは、そのアプリで最高のビューを見せつけるものでなければならない。なぜなら、新しいビジュアル中心のインターフェイスは、ユーザーが細部より見た目で選んで買うことを促進しているからだ。今やこれがアプリにとって最大のセールスポイントなので賢い選択が重要だ。

2)説明文の活用&ユーザーを魅了する新しい方法

アプリについてもっと詳しく知ろうとタップしたユーザーが最初に見るテキストは、アプリが実際何をするかが書かれたものの抜粋で、スクリーンショットのすぐ下に表示される。つまりデベロッパーは、売り口上をほんの数行まで濃縮し、ユーザーの関心をひかなければならない。ブログ記事ではなくTwitterで売り込むイメージだ。

アプリの全機能を説明する詳しい説明文も必要であることに変わりはないが、多くのユーザーはスクリーンショットと抜粋された説明にあるいくつかの単語に基いて購入することになる。実際、チラッとしか見ないユーザーは、短い説明のすぐ下にある「最新情報」を見る可能性の方が、「さらに見る」リンクをタップして詳しい説明文を読む可能性よりも高くなる。ただしデベロッパーはこれを自分たちにとって有利に活用することができる。「最新情報」セクションには、単なる「バグ修正」などではなく、アップグレードされた機能を魅力的に紹介する文章を入れるのである。

3)タイトルにキーワードを押しこんでもユーザーの役にたたない

もう一つデベロッパーにとって大きな変更は、新レイアウトでのアプリ名の切り捨てられ方だ。タイトルにキーワードを入れることは検索エンジンでの可視性を高めるかもしれないが(その程度についてはAppleしか知らない)、その慣行は一人ひとりのユーザーがそのアプリが何をするのかを知るための役には立たない。なぜなら新しいカードインターフェイスでは、長いアプリ名は切り捨てられ、後半は「…」としか表示されないからだ。

念のために言うと、iOS App Storeはこれまでにもさまざまな場面でタイトルを一定の位置で切り捨てていたが、新しいカード型レイアウトでは、「Angry Birds」のお気に入りバージョンを探すことすら一仕事た。「Angry Birds Free」は「Angry Birds」の検索結果に丸々収まるが、「Angry Birds Space」は切り捨てられて「Angry Birds S..」になってしまう。「Angry Birds Seasons」の両バージョン(通常版とfree版)も「Angry Birds S..」になってしまう。このシステムはユーザーにスクリーンショットと価格を見ることを強要し、どのバージョンの無料版か有料版するかをタイトルだけで判断できなくしている。

似たようなアプリを持つデベロッパーは、スクリーンショットと短い抜粋された説明文で差別化をして、検索する人がアプリの正しいバージョンを見つけやすくする必要がある。単なる無料版とプロ版の違いであっても、プロバージョンの重要機能をみせつけるスクリーンショットを使うことでユーザーの正しい選択を助けることができる。

4)ニューリリース部門で露出を高める

ニューリリースのリストに関しても変更があった。多くのインディーズや新しいデベロッパーが、露出に活用したことのある場所で、特にトップランキングや他の特集リストに入れなかった時に有効だった。以前はカテゴリー別に閲覧すると有料、無料、最新リリースが並んで表示されていた。現在「ランキング」部門に行くと、「トップ有料」「トップ無料」および「トップセールス」に分かれている。一方「新しい」アプリは「おすすめ」セクションの対応するカテゴリーの下に表示されている。そこには有料、無料のランキングと「人気作品[What’s Hot]」そして「新作[New]」と名付けられたセクションがある。

ただしここに落とし穴がある。この「新作」セクションは、そこに分類される全部のアプリが流し込まれた総合的リストではないようだ。公開日時のタイムスタンプが付けられたアプリもなくなった。かわりに、このセクションは人が(アルゴリズムかもしれない)選んで集めたアプリのセクションらしい。つまりデベロッパーはアプリのリリースに頼って急速な露出を得ることはできなくなった。キーワードや説明文、マーケティング、ソーシャプロもその他の手法がますます重要になっていくだろう。

5)App Store SEOを使おう!

上の項目でも言ってきたように、App Store SEO(ASO)の活用は、アプリを見つけてもらうために益々重要になるだろう。

App Store SEOに関わる技法にあまり注意を払ってこなかったデベロッパーは、公開されているヒントや技を知り、どれが自分にとってうまく働くかを実験するとよい。そのための情報源には、 Appcod.es, SearchManMobileDevHQ、およびApptaminによるこの便利なApp Store SEOカンニングペーパー(PDF)などがある。

AppCod.esの発見によると、App Storeの「Chomp」アップデート以来、何回かのSEO変更が実施されている。要約すると、複数形の扱いの改善、キーワードの重要度引き上げ(アプリ名と同じくらい重要になった)、カテゴリー名をキーワードして扱う変更、キーワードフレーズのボーナス廃止、等々だ。また、アプリ内購入名は検索順位にあまり影響しなくなった。実はこれは、キーワードがアプリ内購入タイトルを利用してランキングを上げているスパムアプリと重なっているデベロッパーにとっては、朗報だ。

上のスライドは出発点としてはよいが、例のいくつかには不正確な点がある。DonutとDonutsとでは結果が異なる(p4)。しかしスライドではその差がちいさいような印象を与えている。また、「game」のスペリングの間違い(gamo,gamr,gamwなど)によっても異なる結果になることに注意されたい(p15)。

適切なキーワードを見つけることはチャレンジだが、益々ターゲットされた検索をするようになるユーザーに発見される可能性を、それによって向上させることができるだろう。例えば(下図参照)、「poker」のランキングでは下位のアプリが、「poker casino」ではトップになることもある。

今回のiOS App Store変更のポイントは、新しいアプリを検索して発見する方法をAppleがユーザーに教えようとしていることだ。60万以上のアプリがあるストアで、ユーザーにカテゴリーリストを通じて閲覧させ続けることは不可能だ。

【日本語版注:Sarah Perezにスライドのデータを提供したApp Groovesの柴田尚樹氏から日本向けスライドを提供いただいたので以下に掲載します】

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(翻訳:Nob Takahashi)