想像してごらん、広告のないFacebookを。やってみれば簡単さ

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Facebookがもっと儲けるためにはもっと広告を出せねばならない。そうだろうか。違う。少なくともその必要はない。もし彼らがサイト外広告ネットワークギフトeコマースサービスを拡大し、トラフィックではなく自社の持つデータに依存することによって売上を伸ばすことができれば。その結果サイトは整頓され、楽しみ、共有する量、そして繋がっているフィーリングが最大になるようデザインされる。ページビューを増やすためではなく。

私を夢想家だと言うかもしれない。

ひと月前まで、世界はFacebookを進退窮まる状態にあると考えていた。そこには、1ページに7件広告を表示してゲーム使用料の30%を徴収できるデスクトップから、ちっちゃなモバイル画面へとユーザー基盤がシフトしつつある、という事実がある。

このことは投資家を恐怖に陥れ、 ユーザー体験にとっても悪い予兆だった。多くの人々が、Facebookにとって唯一の解はモバイル広告を増やすことだと思い込んだ。ウォール街は、それをユーザーがクリックすることも、広告主が買うことさえ信じなかった。結果はと言えば、Facebookのモバイル広告クリック率は素晴らしく広告主は列をなしているが、そのためにFacebookは友達のコンテンツからなる有機的なニュースフィードを広告で邪魔をする必要がある。

しかしFacebookの動きは早い。サイト外ウェブディスプレー広告をZynga.comでテストし、広告ネットワークへの第一歩を進めた。そして数週間前、広告主がFacebook以外のモバイルサイトやアプリでよりよいターゲット広告を出すために、Facebookの持つユーザーの豊富な履歴データやソーシャルデータを使えるようにすることを明らかにした。実質的なFacebookモバイル広告ネットワークである。

そして木曜日(米国時間9/27)、Facebookはギフトサービスを開始した。友達にリアルなギフトやデジタルギフトカードを贈れるもので、これはeコマース市場への参入だ。Facebookは売上から一定の割合を受け取る。

広告を減らし、売上を増やす

これら2つのサービスによって、Facebookは財政的成功へ向けてもう一つの道を開いた。

最初の道は、ユーザーが同サイトやアプリ上で費やす〈驚くべき量の時間〉を収益化することだった。

新しい、2番目の道は、ユーザーがどこか他の場所で過ごしている時に広告をターゲットて、それに関係する商品を買うよう推奨するするために、〈驚くべき量のデータ〉を収益化することだ。

2番目の道を支える2つの要素が共に、Facebookが根本的失敗を回避するのに役立つ。広告収入に頼るサービスが直面する妥協はこれだ。「われわれの使命を達成し、できる限り最高のサービスを提供すると同時に、人々が耐えられる限界の量の広告によってサービスを破壊し中断すること」。

開業以来、Facebookはこのバランスをユーザー体験優先方向に傾け、広告の存在感を最小限にして関連度を高くすることに集中してきた。しかし、株式上場によってもっと稼ぐことへの圧力がかかった。バランスを売上側に傾けようとする再調整は、Facebookをより悪くする脅威を与えている。

しかし2番目の道の方が巧妙であり、金儲けと、世界をよりオープンで繋がれたものにすることとで歩調を合わせようとしている。必要なのは、みんながシェアし、友達と親しみを感じることだけだ。

殆どのオンライン広告は脈略のない割り込みだ。しかし、Facebookの広告ネットワークはユーザーの性別、年齢、場所、職歴、興味、友達、アプリでの行動などを用いて、他のサイトやアプリがユーザーの欲しがっているものの広告を出すのを助ける。これは、Facebookがこれ以上広告を出すことなく広告収入を得られることを意味している。

Facebook Giftsは、ギフトを送る相手のプロフィールを解析し、その人と似た特徴を持つ人達に他の人が贈った商品を推奨する。Facebookがあなたついて知れば知るほど、友達があなたに何を買うべきかに関してよりよい推奨ができるようになる。そして、Facebookがあなたの親友は誰か、彼らの大切な時、例えば誕生日がいつなのかを知れば知るほど、正確に贈り物を薦められるようになる。

私はFacebookの広告が近いうちに消えるとは言っていないが、その方向へ進む可能性はある。広告を減らすこと、少なくとも増やさないことは大きな利点だ。つまり、広告のないFacebook体験は不快感が少なくなり、読んだりシェアしたりすることが多くなるだろう。

一つ注意すべきことがある。Facebookがユーザーのデータを使ってサイト外広告やサイト内eコマースを改善することは大きな問題ではない。むしろユーザーは何が行われているのか気付かないかもしれない。しかし、声高な少数派が、関連性のない不気味な広告をターゲットするために、自分のFacebookデータが使われることに大声で反対するかもしれない。しかし、これまでもFacebookは常にこの種の人々の相手をしなくてはならなかったが、今のところ大きな問題は起きていない。

そこで今のFacebookについて考えてみると、ユーザー体験と表示される広告の量はゼロサムゲームではない。実際もしFacebookがデータの使い方を誤らなければ、広告の数はいずれゼロになるかもしれない。

“And the worrrrrld will be as one.”[そして世界は一つになるだろう]。ジョン、ごめん。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)