“知識に関する知識”の集大成を野望するRap GeniusにA16Zがなんと$15Mの巨額を投資

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これは突拍子もない投資のようだが、実はそうでもない。シリコンバレーのスター級VCであるAndreessen Horowitzが、ラップの歌詞説明サイトRap Geniusに1500万ドルを投じる。ただし、ラップに関してではない。今回はもっと一般的に、“歌詞や古文書などのクラウドソース(crowdsourced, ユーザ参加型)による説明”、と言えば、この投資のねらいが分かってくるかも。

同社はRap Geniusのブログの上でこう述べている:

Andreessen HorowitzがRap Geniusに1500万ドルを投資することを、喜びをもってご報告いたします。

Rap Geniusは人びとがラップの歌詞を説明するWebサイトですし、弊社のパートナーであるBenはラップ狂であることで有名ですから、みなさまの最初の反応は、“あのHorowitzの野郎は完全にいかれてしまったぜ”かもしれません。でも私は、ラップを理解することは古代メソポタミア語を理解することと変わらない、と思っています。だからこの記事は私(Andreessen)が書いています…彼ではなく。なぜRap Geniusに投資したのかを、説明させてください…

Ben Horowitzがラップファンであることは知ってる。でも、だから1500万ドルの大金を投じるのか? 全然、分からない。Rap Geniusはこの音楽ジャンルが大好きな人たちのコミュニティで、“Y Combinatorの歴史上もっとも急速に成長しているWebサイトの一つだ”、と言われる。


アップデート: この記事の続編で、当のBen Horowitzにインタビューした。彼は1500万ドルを投資したねらいを、“これからは単なる知識ではなく、知識に関する知識が重要になる…ラップだろうと、宗教だろうと、歴史的文書だろうと…”、と語っている。Rap Geniousのファウンダたちとの笑えるチャットのビデオもある。


上に一部紹介したブログ記事でAndreessenは、Horowitzのラップ狂いについて軽い雑談をしたあと、トップクラスのVCがRap Geniusに投資する本当の理由は、ファウンダがラップに限定されず、ありとあらゆる古今東西のテキストへの“書き込み”に新しい情報価値を見いだしている、その大きなビジョンに惹かれたからだ、と説明している。

ファウンダのMahbod Moghadamは、“世界に書き込みをしたい、と欲している。それにより、知識に関する知識の集積が生成され、インターネット上に現代のタルムード(口承の継起により生成されたテキストonテキスト)ができる”、… Andreessenはそう書いている。つまりそれは、テキストのまわりにクラウドソースでコンテキストをくっつけていくサービスである。文学でも詩でも聖書でも政治的演説でも、法律の法文でも、学術論文でも、“あらゆる文化”に対して書き込みができるのだ、と。

“この会社の秘められた力はとても大きい”、とAndreessenは書いている。たしかにファウンダたちが、Childish GambinoのBonfireに“人間ムカデ”が出てくるのはどうして?、という問いへの説明だけでなく、ありとあらゆるテキストを説明したいと欲しているのなら、巨大な会社になる可能性は十分にある。

今すでに、コミュニティは大きいし、トラフィックも大きい。曲を聴いた人が、分からない言葉をググってその説明を探すだけなのに、たかが歌詞サイトがこれだけのトラフィックを稼ぐなんて、とうてい人間の常識では理解できない。

このサービスを、おもしろい!と思わなかった人への一言: 巨大ソーシャルネットワークFacebookのファウンダMark Zuckerbergは、このサービスと会社の大ファンだそうだ。

Rap Geniusにさらに関心のある方は、この記事の続編とビデオインタビュー — Ben Horowitz And The Founders Explain Why A16Z Put $15M Into Rap Genius: Knowledge About Knowledgeをぜひどうぞ。A16Zとは、AとZのあいだに16文字—Andreessen Horowitz—、という意味だ。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))