エストニアは小学校からのコンピュータ教育に次いでクラブ活動としてのプログラミング学習を大規模に支援–Microsoftが積極賛助

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バルト三国の一つであるエストニアは、Skypeが生まれた国であり、合衆国をはじめ各国のデベロッパを必要としている企業が人材のスカウトに訪れる国でもある。同国は、同国に対するこのような評判に今後なお大きく応えるべく、また新たなIT投資を行う。今日(米国時間10/5)発表されたそのSmartlabプロジェクトは、SkypeのオーナーであるMicrosoftも賛助する半官半民の事業で、10〜19歳の子どもたちが、ロボット工学とプログラミングとモバイルアプリとWebデザインを趣味〜放課後の活動として学ぶグループを、スタート段階では全国で36グループ(計500名)作る。その立ち上げに投じられる資金は14万ユーロ(18万200ドル)である。

エストニア政府はこれに先立つ9月に、プログラミング教育を小学校一年生から始める、と発表した。この事業にはすでに7万ユーロ(9万1000ドル)が投じられ、合衆国の有名誌Forbesも紹介している。

この最初の事業はコンピュータ科学を初等教育のカリキュラムに取り入れるが、今回のSmartlabは、そのフォローアップとしての課外活動だ。教室で習ったことに対し、より深い関心を持った子は、ここでその関心を具体的に成長させることができる。

人口130万人のエストニアは、このような事業が国の経済に貢献しているという証拠の数字を持っている。その計算によると、ITの仕事がエストニアの経済にもたらす付加価値は、そのほかの産業の倍である。つまり、とくに富裕とは言えないこの国においては、コンピュータとプログラミングのスキルがGDPの成長に貢献しているのだ。

Microsoftは、Skypeのオーナーであるというご縁も手伝って、エストニアのITの振興に貢献する企業の一つとなっている。同社の最新の事業である YouthSparkイニシアチブは、世界100か国で3億人に対するIT教育を支援している。Microsoftファンが世界中で3億人増える、という計算だ。

Microsoft BalticsのゼネラルマネージャRain Laaneは、“政府、非営利団体、およびそのほかの企業との協力を通じてMicrosoftのYouthSparkは、青少年の能力開発を行い、自己の中に潜在的にある能力の完全な把握と発揮をうながす”、と声明文で述べている。

Microsoftと並ぶ巨大企業の支援者としては、ヨーロッパ第五位の通信コングロマリット、スウェーデンのTeliaSoneraに属する通信企業EMTとElionが挙げられる。

Smartlabのグループは小学校から高校まで均等な数で作られ、予算の半分はロボット工学、残る半分が一般のプログラミング、モバイル、およびWebデザインへ行く。また3Dモデリングや計算機の構築など、特殊な分野のグループも今後はありえる。言語は、エストニア語のほか、エストニアに居住者の多いロシア人向けにロシア語、エストニアの少数民族であるセト人のためにセト語が使われる。エストニアは1944年以降、ソ連軍の進攻により無理やりソ連領とされていたが、1991年に独立を回復した。

このプロジェクトの事務局となるVaata Maailma Foundationは、2001年以降、各種のIT教育イニシアチブを手がけている。同団体は、大人のためのIT教育事業や、ITに関する知識と認識の普及事業、コンピュータを持たない人びとのための公共インターネットアクセスポイントの整備、といった活動も展開している。VMFの理事長Enn Saarによると、同国のインターネットの個人普及率は76.5%、世帯普及率は70%である。インターネットの利用も非常に先進的で、2011年の総選挙では投票者の1/4近くがPCやモバイルからオンラインで投票をした。

[写真: Archer10, Flickr]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))