米リーダーズダイジェスト誌、デジタル版の急成長で生き延びる

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さてみなさん、Reader’s Digestを覚えておられるだろうか。子供の頃どこの本棚にもあった雑誌だ。現在の編集主幹、Liz Vaccarielloによると、同誌は「デジタル転換」を終え、特に今年はタブレットでの読者が増加し、12月までにはデジタル売上がスタンド売りを越えるだろうという。

他の大部数の一般読者向け出版物と同じく、Reader’s Digestも苦難の年を続けてきた。2009年、年間12回の発行を10回とし、保証部数も800万部から550万部へと減らした。さらには破産申請まで行った。

しかしこの雑誌は、少なくとも一つの点でこの流れを戻しつつある。来年1月から完全月刊制を復活させる。Vaccarielloによると、Reader’s Digestは12月にデジタル版を21.1万部販売する予定で、これは2011年8月の3倍以上だ(ただしこの成長の一部は伝統的なホリデーシーズン景気による)。現在同誌はKindleストアの第2位で、Vaccarielloによると、同社はAppleから、その「ライバル集団」の中で最も売上が多いと言われたという。さらに彼女は、同誌のソーシャルメディアでの存在感についても言及し、Facebookで115万「いいね!」を獲得し、Kloutスコアは88であることも話した(上位では例えばNew Yorkerのスコアが95だが、TechCrunchより1点上)。

昨年11月にVaccarielloがReader’s Digestに来て以来、彼女は組織の「縦割り」を破壊し、全スタッフがデジタル版、印刷版両方の仕事をするようにした。彼女によるとデジタル版は、印刷版の「デザイン、構造、およびスピード」を提供しているという。例えば、表紙横の各セクションをハイライトしているボタンは、タブレットではナビゲーション機能を兼ねている。

もちろん、ビデオやリッチメディアなどのデジタル専用コンテンツもある。同誌の書評と抜粋は、タブレット読者の間で非常に人気があり、各号でいつも上位に入っているという(カバーストリーおよびジョークの次)。

これほど守備範囲が広くいかにも古めかしい狙いの雑誌(最新号の表紙は「外科医が語らない50の秘密」)が、デジタル世界のサクセスストーリー候補にはなりそうもないが、Viccarielloはこう言う。この雑誌には明快な視点がある。すべては「この人間の力を信じるというレンズ、楽観的のレンズ、そして感情のレンズ」を通して書かれている。それは各号が「記事探しのオアシス」を提供しているという意味だ。

また、雑誌として新しい読者を獲得しなければならないが、膨大なブランド認知が役立っているとVacarielloは指摘する。

「みんなこれと一緒に育ってきた。彼らの祖父母が読んでいて、それは家庭の一部だった。これはわれわれにとって非常に大きい。2塁からスタートしているようなもの」と彼女は言った。

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(翻訳:Nob Takahashi)