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テレビをストリーミングするAereoが弁護趣意書で大手テレビ局に一撃

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既存の大手テレビ局とテレビ系スタートアップAereoとの法廷闘争がまた一歩前進し、今度はAereoが、合衆国巡回控訴裁判所(United States Court of Appeals for the Second Circuit)に弁護趣意書を提出した。10月19日付けで提出された84ページの趣意書によると、Aereoの立場は(この訴訟に関連するあらゆる側面において)、クラウドベースのリモートDVRシステムで大手放送企業に訴えられ勝訴した2000年代のCablevisionと同じである。

これに先立つ数か月前には、ニューヨーク州南部地区地裁が、Aereoに対するサービス差し止めを拒否した。それによりAereoは、サービスの完全立ち上げ前の閉鎖を免れた。その後Aereoは、無料の試用サービスや低料金の料金体系、利用者募集のための新企画などを次々と打ち出した。さらに最近では、Apple製品限定を超えて、主なブラウザのほとんどすべてで視聴できるようにした。

そして今回は、控訴裁に直訴することによって、この裁判自体を完全に終わらせようとねらっている。

むしろ、一部の原告たち[テレビ全国放送ネットワーク]の観点と思われることとは逆に、著作権法は消費者を時代遅れの技術に束縛することを意図していない。事実、ネットワークはVCRと戦い、リモートDVRとも戦って、いずれにおいても敗訴している。今回もまた、それらと同様の試みであり、ビジネスの既得権を守るために、著作権の基本原理を無視しようとしている。

〔VCR, Video Cassette Recorder; DVR, Digital Video Recorder〕

ネットワークがAereo(やそのほかの彼らを脅かすと称するテレビストリーミングスタートアップ)を訴訟するのは、ライブの(現在放送中の)テレビコンテンツをネットワークの許可なく配布するからだ。しかし根本的な問題は、そのコンテンツは公共の電波に乗ってすでにストリーミングされており、それを視聴者がどんなアンテナで受信しようとかまわないことだ。Aereoの技術は、ユーザに小さなアンテナを貸与して、ライブのテレビやクラウド上のDVRサービスを提供する。

しかし放送局は、それが気にくわない。

Aereoによると、近年Cablevisionは同様の裁判で勝訴した。その判例では、リモートDVRサービスはコンテンツの個人用のユニークなコピーを送信するだけであり、そのコントロールは当のユーザにしかできない。したがってCablevisionは放送局のコンテンツの著作権を侵害していない。コンテンツがクラウドに保存されるかユーザのリビングルームのDVRボックス内のハードディスクに保存されるかの違いがあるだけで、著作権問題に関わる〔というか“関わらない”〕部分では両者は完全に同じである。

Aereoについても、同じことが言える。と弁論趣意書は主張している。Aereoのユーザはライブのコンテンツを空中の無料の信号からストリーミングし、そのために賃貸のミニアンテナを用いる。Aereoのユーザは、単一のユニークなコピーを自分のアカウントに送信するだけだから、〔複数コピーを無許可で制作配布するような〕著作権侵害行為にはあたらない、とAereoは主張する。

Aereoの主張では、インターネットやモバイルデバイスの介在、それにユーザとアンテナとの距離などは、このケースにおいて有意ではない。信号への物理的な接近方法の違いは、著作権法とは無関係である。

この訴訟を主管しているニューヨーク州南部地区地裁は、仮差し止めを拒否したときに、この主張の一部に同意している。今回Aereoはその裁定を利用して、控訴裁に申し立てをしようとしている。Aereoを有罪とするためには、Cablevisionのときの裁定を覆(くつがえ)さなければならない、と言って。

というわけで、以上が弁護趣意書の基本的な主張だ。

ほかに、もっと細かい注目箇所もいくつかある。たとえば、FoxとUnivisionとPBSは、AereoはCablevisionに倣って著作権法を出し抜こうとしている、と主張しているが、これに関しAereoは:

なお、原告とその支持者たちは、Aereoの技術がある種の“術策”であり、著作権法を迂回するための巧妙な策略だ、と主張している。基本的に原告らは、AereoはそのシステムをCablevisionと同型のものとして細心に設計した、と主張している。著作権法を侵犯していないと裁定された技術と同型のシステムを設計した、とされるAereoが、それゆえに有罪とされるのなら、原告らの主張には根本的な混乱があると言わざるを得ない。

この訴訟は結審まであと数年はかかると思われる。しかしこれまでのAereoは“へこたれない負け犬”ぶりを示し、反撃による得点を徐々に重ねているようだ。

以下が、趣意書の全文だ:

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))