Samsungの249ドルChromebook試用レポート―当然の限界はあるもののコストパフォーマンスは最高

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特長:

  • ユーザーのGoogleアカウントを利用するのでセットアップは非常に簡単
  • 起動には約10秒。スリープからの復帰は瞬間的
  • ARMプロセッサは低消費電力で発熱も少なく静か
  • Google Driveの100GBのストレージが無料バンドル
  • ユーザー・アカウントの追加、切り替えも簡単

良い点:

  • 低価格。ともかくこのパソコンの最大のセールスポイントは低価格だ。
  • Chrome OSは基本的にはChromeウェブブラウザにAndroidの一部分をくっつけたものだ。使い方はいたってシンプルで誰でもすぐに慣れる。
  • 携帯性は非常に良い。またそうとう手荒な扱いにも耐えられる頑丈な作りだ。

問題点:

  • Chrome OS。 これは非常に的を絞ったOSなので、Windows、OS X、Linuxのような万能性はない。
  • ディスプレイその他の重要部品は249ドルという価格なりの品質
  • SDXCカードスロットが装備されているが、OSが認識しないカードがある。

要約

SamsungとGoogleが最近発売したノートパソコンはそのものズバリ、Chromebookと名付けられ、価格は249ドルだ。ディスプレイは11.6インチ、バッテリー駆動時間は6.5時間、筐体はスリムで重量は1.13kg、厚さは20.3mmだ。ChromeOSコンセプトを必要最小限の方向で実現したマシンだ。GoogleがChrome OSで当初から想定していたのはまさにこうしたハードウェアではなかっただろうか。しかし問題はユーザーにとって役立つかどうかだ。

Chrome OSはミニマル・アプローチの典型だ。その本質はローカル・ファイルにアクセスでき、オフラインでも作業が続けられるよう最小限の機能を付加されたウェブブラウザだ。そうしたOSのハードウェアは必要以上に高機能ないし強力であるべきではない。その点ではSamsungとGoogleはきわめてコストパフォーマンスの高い新しいジャンルのエントリーレベル・マシンを作ったといえるだろう。

詳細

ユーザー体験:

Chromebookの使い方は基本的にChromeブラウザと同じだ。つまり非常に簡単だ。ブラザ以外ではコンピュータを使いたがらないユーザーも大勢いるが、そういうユーザーにはまさに理想的なマシンだ。必要なのがウェブへのアクセスだけであれば、Chromebookは十分に役割を果たす。キーボードにはウェブ・ブラウズのためのの再読込、、進む、戻るなどの専用ファンクションキーが用意されている。トラックパッドもたいていのWindowsマシンよりよくできている。しかしときおりスクロールしているときに突然カーソルが動いてしまうことがある。これはいらいらさせられる。

Chromeの豊富なエクステンション・ストアのおかげで、写真の編集のような高度な機能も含めてウェブをブラウズする以外のさまざまな機能が容易にインストールできる。私が仕事に使っているような機能も大部分がChromebookでサポートされている。もちろん限界はある(ビデオ編集や高度な画像処理などは普通のコンピュータに戻る必要がある)が、予算に乏しいウェブ労働者に非常に高いコストパフォーマンスでほとんどの場合に不満を感じることなく作業できる環境が提供されているといえる。

ハードウェア

Chromebookのハードはまさにウルトラブックの正反対だ。筐体はプラスチックだし、スクリーンは2008年ごろのネットブックから取り外してきたような代物だ。しかし信じられないほど小さく、薄く、軽く作られている。接続ポートは(SDXCスロットを除いて) すべて背面にある。USB 3.0とHDMI outがあるので十分現代的だ。Samsungはあまり本質的でない部分は手を抜いたが、重要な機能はきちんと装備している。

Chromebookのハードを一言で表するなら「スマートに作られている」だ。スクリーンは最大の弱点だが(コントラストが低く、最新の高価なディスプレイと比べると色あせて見える)、実用にはまったく差し支えない。内蔵スピーカーはボリュームをあまり上げないかぎりとても良い音質で驚かされた。ビデオチャットも普通に使えるし、USBからイーサーケーブルに接続するコンバータが付属しているので有線接続での利用もできる。ブラウザ専用ファンクションキーを備えたキーボードもなかなか使い勝手が良い。キーは十分な間隔がありタッチ感も悪くない。キーボードにバックライトがないのはやむを得ないところだろう。

Chromebookのバッテリーは特筆に値する。Googleはフル充電で6.5時間といっているが、私の体験でも概ねそのとおりだ。重要なのはスリープ状態での電力消費の少なさで、デバイスを閉じてスリープ状態で数日放置した後ですぐに復帰する。こうしたデバイスの場合、いつでも即座に復帰できることが重要になってくるが、それにはバッテリーの性能がものを言う。Chromebookの場合、価格を考えれば予想以上の出来だ。

ソフトウェア

Chromeブラウザのユーザーであれば(私はその1人だが)、Chrome OSは旧友のようなもので操作に戸惑う点は全くない。デスクトップ版Chromeの機能にローカル・ファイルへのアクセスとアカウントの追加、切り替え機能が付加されただけだ。もし私のように一日の95%をChromeの上で過ごしているユーザーであれば、全部とはいえないまでも大部分の作業をこの安価なデバイスでこなせるだろう。問題点といえば、私のデジタル一眼のSDカードをカードスロットに挿した場合、古い標準の8GBはすぐに認識され、JPGファイルを開いて閲覧、編集することができた( RAWは不可)。しかし128GBのSDXCカードはChromeOSで認識されなかった。

インスタント復帰や設定がカスタマイズできるトラックパッドは快適だ(私はAppleのいうナチュラル・スクロールの設定にしている)。Chromebookには空港やソファでのカジュアルな利用で想定されるようなソフトウェアがほとんどすべて揃っている。Chromeのアプリ・・ストアは当初に比べると大きく成長しており、ソーシャル・アプリ、生産性アプリ、ゲームやエンタテインメント・アプリもカジュアルなユーザーを十分満足させるぐらい豊富にある。

Chromeに最近導入されたリモート・デスクトップ機能も非常に便利だ。しかし私のように複雑なホーム・ネットワーク
組んでいる場合、マルチスクリーンの設定は少々やっかいなものになる。しかし基本的な画面共有であればそう難しくはなく、自分のデスクトップ・コンピュータを遠隔操作できるようにしておくことは大いに役立つだろう。

結論:

400ドルから500ドルもするChromebookは誰をターゲットにした製品なのか私にはいつも疑問だった。エントリー・モデルのWindowsマシンと同額を払って、基本的にChromeブラウザを使う以外何もできないデバイスを買うユーザーがどれほどいるというのか? しかし249ドルなら話は別だ。Samsung Chromebookは、安く、携帯性に優れ、、操作しやすいフルキーボードを備え、バッテリーはほぼ1日もつ。4、5倍の予算があるならMacなりWindowsなりのノートを買えばよい。しかしそんな高機能が必要ないなら、この新しいChromebookを買っても後悔しないだろう。329ドル出すと3G携帯電話網への接続機能を付加したモデルもある

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+