Twitter、フォトフィルタの導入を検討中。果たしてその真意は?!

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7448717958_1738735d85_zNew York TimesのNick Biltonによると、Twitterが写真用フィルタの機能を付け加えようとしているらしい。しばらく前からTwitter内部で写真を扱えるようになっているが、そこに機能を付加しようとする試みなわけだ。こういうニュースを耳にすれば、誰もがFacebook/Instagramへの対抗策だと考えると思う。もちろんそうした意味もあるのだろう。しかしInstagramと真っ向から争おうとするものではないようにも思うのだ。

Instagramは独自の素晴らしいコミュニティを形成していて、TwitterはおろかFacebookをもあまり使わないという人びとがたくさん参加している。写真を撮るのが大好きで、フィルタ加工を楽しみつつ、Instagram上での交流は大好きだと言いながら、TwitterもFacebookも全く利用しないという人もたくさんいる。そういう傾向があったからこそ、FacebookがInstagramを買収したのだ。

Twitterにとってみれば、せっかく自社サービス内で写真を扱えるようにした以上、そこに機能を付加していくというのは当然の流れだとも言える。「見つける」機能や「検索」機能と同様に、利用者を長く自サイトに留めておくことができるようになる。しかしInstagramの熱心な利用者を引き込むことに繋がるだろうか。そうは思えないのだ。Twitterの利用者も、多くは写真についてはInstagramを使うという人が多い。よっぽどのことがない限り、Twitter上でもInstagramで行なっていることをわざわざ繰り返して行おうとはしないだろう。

Instagramコミュニティ

Instagramの「コミュニティ力」とでもいうものは非常に興味深い。濃密な繋がりを生み出し、そしてコミュニケーション速度も非常に速い。新たに参加する人もすぐにInstagramの魅力にとりつかれ、そして写真を通じて自分を表現し始める。こうした場はInstagram以前には存在しなかった。参加してみれば魅力はすぐにわかるだろう。

Instagramに参加すると、写真をたくさんの人にお気に入り登録してもらって、InstaStarやInstaFamousへの道を歩みたいと考える人も多くでてくる。Twitterでは、何か興味深いことないし心に残ることをツイートすれば有名人への道がひらけてくる。Instagramでは写真を投稿して、多くの人に見てもらうのが有名人への道なのだ。そのために驚くような写真を投稿しようとする人も多い。

さらに、Instagramのコミュニティチームも、そうしたInstagramの魅力をよく知り抜いている。アプリケーション自体からも、あるいはブログにおいても、利用者にもっと多くの写真を投稿して、どんどん自分を表現しようと訴えかけているのだ。

たとえばInstagram上で「君は写真を投稿し過ぎだ」というようなクレームを目にしたことがあるだろうか。Twitterではそういうこともしばしばあった。Instagramでは、すべての関係者が「もっと投稿しよう」と促しているので、あまりそうしたクレームを目にすることはないはずだ。

Twitterの扱うメディア

Twitterは、さまざまなメディアを自社サービスの中に取り込んで、サードパーティーへの依存度を減らそうと努力している。FacebookもGoogleも、そのような考えから自前で写真および動画サービスを展開しているのだ。これはすなわち、「データ」を持つことが自らの魅力を高める武器になり得るからだ。「データ」を自らのサービスに取り込めば、たとえば「人気写真リスト」や「トレンド」などとして再利用していくことも可能となる。

そうした理由で、Twitterは写真用フィルタ機能などを加えようとしているのだろう。

Biltonの記事では、画像フィルタの提供はセレブやVIT(Very Important Tweeters)などを主なターゲットとして考えたものだろうとしている。そうした層が、写真サービスについてもTwitterを利用するようになるとしているのだ。しかし個人的にはそうは思わない。確かに、たとえば「Justin Bieberフィルタ」などというものを作れば、Justin Bieberも面白がるかもしれない。また多くの女の子たちがそのフィルタを使いたがるかもしれない。そういう意味でなら「セレブ用」というのもあり得る。

結局、Twitterが写真フィルタを導入してもInstagramはびくともしないだろう。Twitterも、まずは他サービスから遅れを取らないようにといった意味で導入するものだと思う。本当に大きなインパクトを狙うのであれば、もっと違ったサービスを出してくる必要がある。Twitterもそう理解しているはずだと、私は信じている。利用者に魅力的だと思わせるためには「おしゃれ」なものではなく、「素晴らしい」ものを出してくる必要があるのだ。

そういえば。Twitterはビデオサービスも自社サービス内に取り込むことを考えているという話がある。写真についてもいろいろとやってみているというところなのだろう。

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(翻訳:Maeda, H)