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Vinod Khoslaもついにプログラミング教育大衆化に乗り出す!–実践学習のLearnStreet

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ソフトウェア技術者の[供給 < 需要]傾向は、一時的な現象から慢性化へと転じているが、しかしこのところの新しい傾向としては、プログラミングの学習が一種のブームになっている。ブーム、はちょっと大げさな言葉かもしれないが、なにしろ突如現れた新手のスタートアップ軍団…CodecademyTreehouseCode School、CodeNow, Khan(の新設プログラマ教育アプリ)、などなど…のおかげで、一般人にとってプログラミングを学ぶことが、とっても敷居の低いチャレンジになっている。

この、コンピュータ科学とソフトウェア開発技術の教育/学習を一挙に民主化しようとする大きな潮流に、今回新たに加わったのが、パロアルトのLearnStreetだ。ここもまた、プログラミングの大衆化を志向している。とくにここのねらいは、プロのデベロッパを育てるというより、ふつうの人が最新のWeb技術を学んで実際にアプリを作れるようになることだ。

LearnStreetを作ったのは、高名なベンチャーキャピタリストVinod Khosla(Sun Microsystemsの4名の協同ファウンダの一人)と、WhoWhere?とeGainの協同ファウンダGunjan Sinhaだ。今流行(はや)りの、メーカームーブメント(日本語参考記事)が、彼らの着想のきっかけになっている。LearnStreetはとくに、これまでのオンライン学習サービスの…功績は認めつつも…限界を乗り越えようとする。

LearnStreetのプロマネ担当VP Sanjay Desaiによると、今のプログラミング学習サイトは古典的な反復学習をオンライン化しただけだ。だから知識と技能が実践に結びつかない。つまり、作品を作れない。だから今のプログラミング学習サイトは、途中脱落者がものすごく多い。強い意欲を持って学習が持続している人たちも、何かを実際に作れる技能が身につかない。

KhoslaのKhosla Venturesが100万ドルの創立資金(人集め、ほか)を投じたLearnStreetは、これまでベータテストに数か月を費やし、Khoslaが実際に役員を務めるたった二つの営利企業の一つになっている(あと一つはSquare)。つまり彼のLearnStreetへの取り組みは、きわめて真剣だ。

なぜそこまで真剣なのか。Khoslaは曰く、“起業家やVCとしての長年の経験から言えるのは、新しいビジネスやオポチュニティを作りだすのにプログラミングがきわめて重大な役割を演じていることだ。それなのに、いまだに圧倒的に多くの人びとがプログラミング文盲なのは、異常だ*。LearnStreetはプログラミングを民主化し、あらゆる分野の人びとにとって、プログラミングを実用的で有意義なものにしていく”。〔*: プログラミング文盲の全社会的解消については、この記事で取り上げられている本も。〕

ではLearnStreetは、どうやってその民主化を実現するのか? Desaiが言うには、プログラミングは作文などと同じく自己表現の手段と見なすべきである。したがってその教育は、言葉の教育と同じく教育自体が最終目的ではなく、学習者が実際に、実用性のあるアプリケーションをプロダクトとして作れるようになることを、最終目的としなければならない(…言葉の場合は、自分の考えを文章等にできることが教育の最終目標)。

今一般的に教育の世界には、テクノロジを利用して多相的な学習環境を作り、学習過程を個人化しようとする動きがある。LearnStreetも、この動きを本格的に取り入れる。具体的には、LearnStreetの課程はブラウザ上のプログラミング学習(具体的なプロジェクトに沿った授業)と、教材ビデオ(Lynda.comやTreehouseなどのように)と、背景知識や理論の勉強、そして課題演習から成る。

LearnStreetには、大きな基本部分が二つある。一つはプログラミングの基礎を教える/学ぶオンラインのコース。そしてもう一つが。”Code Garage”*と呼ばれるプロジェクトの実作演習コースだ。学習者はそこで、自分の作りたいウィジェットやゲームやパズルなどなどを実際に作る。〔*: ガレージ、車庫は、Appleの昔から、“個人の物作り(メーカームーブメント)”がそこから始まる聖地である。ベースメント(地下室)の場合もある。〕

LearnStreetへの入会は、この画像のようにいろんな既存サイトのアカウントでできる。またCode Garageでは、そういうSNS的サイトの友だちとコラボレーションもできる。共有先は、家族や未来の雇用主(就活!)でもよい。

プログラミングの学習に自作プロジェクトという実践性を結びつけるために、LearnStreetはDev Toolsと名付けたセクションで実践のまさに実践的な指導を行う。最初から最後まで自分一人だけでプロジェクトを完成できる生徒は、まずいないだろうから。

もちろん、プログラミング文盲が圧倒的に多い現状にはその理由がある。プログラミングは難しいし、自然言語の場合と違って生育/生活環境中に素材や範例が豊富にない。自然言語と違って、間違いに対して厳しい。曖昧性を許さない。そこでLearnStreetは、ブラウザ上で仲間やインストラクタとライブのチャットができるようにしている。クラウドソースなリアルタイムQ&Aコーナーもある。学習者がフラストレーションを抱えたり、途中でギブアップしないための工夫だ。

ソフトウェア開発の75%は何らかのフォークとして行われている、と言われる。既存のライブラリやコンポーネントやフレームワーク等の利用も含めると、開発に果たす既存コードの役割はもっと大きい。したがって、LearnStreetのように自作プロジェクトの実践演習を通じて自他のコードの読解力がついていくことが、きわめて重要だ。このやり方は必ずしもLearnStreetだけではないが、どんな学習サイトでも、ひとりぽっちでコースを終了したらそれで終わりではなく、実践を通じて“同窓生”たちや先生たちとのコミュニティが形成維持されていくことが、永続的成長のために欠かせない。

Desaiによると、LearnStreetはしばらく初学者専門で行くが、今後は中級コースや高等コースも設ける。また、雇用主たちを巻き込んで就活サービスも行う予定だ。だから全体として言えるのは、LearnStreetはプログラミング〜プログラミング言語を学ぶだけでなく、学んでそれからどうなるのか、どうするのか、という広大なフォローアップの部分も積極的にサポートする。言い換えると、実践の部分が厚いのだ。実践力の付くコンピュータ教育、これぞまさに、「コンピュータ科学 2.0」と呼べるだろう。

詳しくは、LearnStreetのホームページで。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))