ユニバーサルトランスレータ(多国語同時通訳)に成長市場は存在するか?

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Microsoftが行ったユニバーサルトランスレータのデモは、なかなか良かった。同社研究部長のRick Rashidが、英語(音声)から中国語(テキスト→音声)へのリアルタイムの翻訳をやって見せたのだが、おもしろいことに、翻訳結果の言葉も、彼の声で話されるのだ。

Rashidのブログ記事には、ビデオの埋め込みもある。そのほかの記事はここから。

これはたしかに、安易に一般受けしてしまうプロダクトだ。なにしろ、スタートレック(Star Trek)のユニバーサルトランスレータは有名だし、翻訳マシンは昔からSFの定番だ。いろんな国の人と自由に会話できることを想像すると、それだけでも気分が良い。

たしかに、そんなサービスが普及するのもあとわずか数年後だろう。今すでにそれを名乗るアプリもある(ぼくはまだこれなんかを使ってみたことはないが)。2年前にはGoogleが、自動翻訳電話 をちらりと見せた。

そして2年半前には、Microsoftが今回とは違うプロダクトをデモした。そのときの会話は英語⇄ドイツ語だったけど。

Rashidのプロダクトは、そのときの電話通訳のデモよりずっと良いみたいだ。でもぼくは、こういうコンピュータツールを使って外国の友人たちと会話する気にはなれない。

なぜだろう? そう、まず、ぼくの場合は、外国の人でも英語が話せなければ友だちになることはない。ぼくは、英語しか話せない。だから、英語を話せない人と友だちになれる確率は、ぼくの場合とても低い。

そして、問題はそこにある。英語に限らず、同じ一つの言葉を話せない人と友だちの人っている? 友だちや家族は無理でも、ビジネスや旅先ではどうか。

でも、Microsoftの今回の製品よりもずっと優れたユニバーサルトランスレータがもしあったとしても、ビジネスの交渉や商談はできないだろう。正確に伝わる言葉が必要だし、また口調や、言い方の微妙なニュアンスから、何かを察知しなければならない。

旅行は、ちょっと違う。パリへ行って、自分のへたくそなフランス語をウェイターに冷笑されるよりは、ぼくの携帯が喋るへたくそなフランス語をバカにされたほうがましだ。だから、旅行者に関しては、確かに市場がある。

でも、問題はその市場の規模だ。これまでも、2年に一度ぐらいのペースで、それまでよりも優秀なユニバーサルトランスレータのソフトが登場して、ぼくたちをびっくりさせる。でも、MicrosoftもGoogleもほかの会社も、それを製品化していない。それには、理由があるのだ、きっと。

しかし、それでもいい。こういう研究開発とその成果は、楽しいだけでも十分な存在価値がある。そんな努力の中からしか、“瓢箪から駒”(突然変異の本物)は生まれない。

ところでぼくは、「くそったれ!」(Damn it!, Fuck you!, …)なら数カ国語で、しかも流暢に、言えるんだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))