Foxconnがアメリカに工場を作る(という噂)–アメリカ人技術者を台湾で訓練
これは“エイプリルフールのジョークが真実になった”の、どぎつすぎる例だが、Digitimesの記事によると、Foxconnはロサンゼルスまたはデトロイトに液晶テレビの工場を作るらしい。大量の人海戦術を必要とする複雑なモバイル製品ではなく、完全自動化ラインで作れる液晶テレビだ、という。
この噂ではさらに同社は、MITと組んで技術者交換事業を進めるらしい。アメリカの技術者を中国のFoxconnの工場に連れてきて、鍛えるのだ。
もちろんDigitimesの記事は眉を濡らして読む必要があるが、デトロイトの中心部には、今や錆びていくだけの工場がたくさんあるから、再開発にはうってつけだ。待遇などの問題はあるだろうが、しかし、これまでアメリカのどの企業にもなしえなかった方法で、錆び地帯(rust belt, 斜陽重工業地帯)に製造業が復活するかもしれないのだ。
電子製品の工場をアメリカに持ってくるのは、人件費が高すぎでできない。しかし自動化ラインの監視や管理なら、元自動車工場の人たちをちょっと訓練すれば使える。そもそも自動車工場も、すでに労働のタイプはそうなっていたのだ。だから、Foxconnのアメリカ進出は、既存技能の有効利用という米中winwinの関係にもなる。