MIT開発の「特殊相対性理論3Dゲーム」で、時空間の歪みを勉強してみよう!

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光の速度で移動したら、世界はどんな風に見えるのだろうかと考えたことがおありだろう。世界がどう見えるのか、あるいはどういう現象が発生するのかを理解するには「特殊相対性理論」を学ぶ必要がある。これは物理界で最も重要な概念のひとつでありながら、日常生活とはあまりにかけ離れたもので、一般の人にはなかなか理解できないものだ。

そうした現実に楔を打ち込もうと、MITの教育系ゲーム研究者たちが、簡単な3Dシミュレーションゲームを作り出した。きちんとした理論に基づきながらも、シンプルな1人称視点(first-person)から世界を動きまわるゲームとなっている。広がるのは「ロード・オブ・ザ・リング」風世界。ここにある球体を集めていくと、光の速度がどんどん遅くなっていく(下のビデオ参照)。

このゲームを通じての最終的な目的は、特殊相対性理論という、まったく馴染みのない概念を、多少なりとも理解することにある。日常生活の中で表現するとどのような感じになるのだろうか。このゲーム(A Slower Speed of Light’sという名前だ)のゲーム・プロデューサーであるSonny Sidhuの説明を見てみて欲しい。

球体を集めていくと、100個に近づくにつれて次第に光の速度が遅くなる。逆に自分の動く速度が光速に近づくこととなり、そして世界の見え方が変わってくる。

  • ドップラー効果 – 光のスペクトルの影響で赤方偏移、青方偏移が起こったり、あるいは虹のように見えることがある。
  • 長さの収縮 – 物体は進行方向に沿って縮んで見える。
  • サーチライト効果 – 進行方向前面に光が集約して見える。
  • ランタイム効果 – 光が通常の速度で目に入るよりも先に物体を観察することで、その物体の過去を見ることができる。

ゲームは14分間でプレイすることができた。いろいろと本を読んだりするよりは、特殊相対性理論を理解するきっかけになり得るのではないかと思う。ゲームをすれば理解できるというわけではなく、抽象的に過ぎる講義に嫌気がさしてしまった人に興味を持ってもらうというような意味で価値があるのではないかと思う。あるいは科学を通じて面白いことがしたいという気持ちを刺激することもあるだろう。数学や絶対時空間だかなんだかの理解を目指すものではない。また科学的に厳密な概念を学ぼうとするものでもない。

MITは知識を広く世に広めたいと考えており、本ゲームも無料のオープンソースプロダクトとして2013年の公開を目指している。ゲームデザイナーがここに手を加えてみたり、あるいは他の視点からする光速移動ゲームなどが生まれてくる可能性もあるわけだ。

特殊相対性理論を全く知らないという人が、このゲームを通じて理論の理解に至るということはない。しかしこれまでに特殊相対性理論について多少なりとも勉強してみたことがあって、理論を具体的に示すとどうなるのだろうなどと考えていた人は、ゲームを通じて面白い発見をすることができるかもしれない。ゲームはこちらからダウンロードすることができる(現状はプロトタイプということになっている)。

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(翻訳:Maeda, H)