Nexus 7 3GはAndroidで最高のタブレット―いよいよAppleは戦争に巻き込まれた

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7月にGoogle I/OでNexus 7タブレットに初めて触れたとき、われわれのMG Sieglerを始め、ジャーナリストの多くはこのデバイスを軽く見たようだ。しかし私はじっくりテストしてみることにした。そうしてよかったと思っている。

最近私はさらに大型のタブレット、Nexus 10のレビューも書いた。その中で、Android OSは携帯もよりもタブレットに向いているのではないかという感想を述べた。それが3G接続機能が追加されたNexus 7を使ってみようと思った理由の一つだ。私はWiFiのみのタブレットをテザリングしてまで使う気になれない。

ここで告白しておかねばならないが、私はテクノロジー企業の競争に関して「戦争」という言葉を使うことにずっと反対してきた。あまりにも安易に使われ過ぎていると思うからだ。今では同僚となったJosh Constineの記事にも文句を言ったことがある。しかし前言撤回だ。モバイル接続版のNexus 7の登場は―戦争だ。

今日(米国時間11/13)から、Nexus 7 3G版をGoogle Playストアで購入できる。価格は299ドルだ。私はこれこそGoogleが当初から思い描いていたデバイスだと思う。多くの消費者もこれこそ待っていたプロダクトだと感じるだろう。細かく見ていこう。

新機能はないが、ユーザー体験は完全に別物

私はWiFiのみのデバイスにはいらいらさせられてしまう。Googleもそう考えていてNexus 7をそのテストに選んだのではないか? もし製品がヒットしなかったらキャリヤとの面倒な交渉の手間をかけてまで3G版を出す必要はない。その点AsusのようなOEMベンダーと提携しているのは便利だ。Nexus 7がうまく軌道にのったのでいよいよ3G版の登場となった。

Nexus 10のレビューでも書いたが、Android 4.2 Jelly Beanは4.1に比べて画期的な改良になっている。新しいコードネームが与えられなかったのが不思議なくらいだ。音声認識のパーソナル・アシスタントのGoogle Nowも大きく改良されているし、複数アカウントの切り替え、ホームスクリーンのカスタマイズ・ウィジェット、処理速度の圧倒的な速さなど、これは文句なしに素晴らしいOSだ。エントリーモデルのメモリは32GBだが、私にはこれで十分だ。

このデバイスを外に持ち出すとGoogleが各種サービスを実に巧みに統合したことに驚かされる。フラグシップ・サービスであるGoogle Nowは正直に言ってAppleのSiriより役に立つと思う(Appleファンの読者はここで憤慨のコメントを書き始めるとよい)。Googleマップとナビは最高だ。AppleのiOS 6の地図より正確なだけでなく、ある意味ユーザーに先回りして必要な情報を完璧に教えてくれる。Nexus 7なら車に積んでいくのに理想的だ。Googleの地図テクノロジーがいかに優れているか誰の目にも明らかになるだろう。Apple、くそくらえ。

しかし誤解しないでいただきたいが、私は依然としてiPhone 5のユーザーであり、大いに気に入っている。今話しているのはタブレットについてだ。スクリーンはこの上なく美しいし、キャリヤのロックがかかっていないのもよい。AT&Tが嫌いなら他のキャリヤを使うこともできる。

カメラもファンタスティックだ。Photo Sphere機能を利用すると周囲360°のバーチャル空間が撮影できる。ともかくAndroid 4.2はすごい。下の写真をGoogle+サイトで見ると、マウスで自由に視点を変えて全周が見渡せる。

接続速度にも不満なし

残念ながら私は3G/LTE/HSPA+といった技術基準の詳細には詳しくないが、接続速度には不満を感じないと言っておこう。現在Nexus 7をAT&Tで使っている(先に述べたようにロックされていないので読者は好きなキャリヤを選べる)ので、最高速度168MbpsのHSPA+接続ということになるだろう。もちろん私のiPhoneのLTE接続は猛烈に速いが、Nexus 7のモバイル接続も体感的に問題はない。

車から降りて、歩道の真ん中でGoogle Nowに「いちばん近いスターバックスはどこ?」と尋ねると数秒で正しい答えが返ってくる。ありがたや、Googleマップ。残念ながらiOS 6のSiriとAppleの地図アプリではこういうことはできない。

そこで不思議なのはどうしてタブレットのユーザー体験がAndroid携帯では実現しないのだろう? 私にははっきりした理由が分からないが、もしかするとAndroid OSは広い表示スペースがないと力を発揮できないタイプなのかもしれない。

私はGoogle検索を始め、Gmail、カレンダー、Google Drive、Google+などさまざまなGoogleサービスを毎日利用している。こういうアプリはいろいろな理由でAppleのデバイスの上では理想的に作動しない。多くの読者はGoogleがGoogle+で全プロダクトをソーシャル化し、統合を進めていることを十分理解していないと思う。Nexus 7を試してみると、なるほどと頷くに違いない

戦争だ!

タブレットは急速にAppleとGoogleの一騎打ちになりつつある。Microsoftはこの分野に参入したとはまだ到底言えない。Surface RTは現状ではまだ笑い出したくなるような代物だ(この点についてもコメント欄に反論をどうぞ)。

Appleは7インチをやや超えるiPad Miniを発表したわけだが、タブレット分野ではクリスマス商戦のトップ製品になることは間違いあるまい。iPhoneとiPadのユーザー数は圧倒的だ。彼らがminiの賞賛の口コミを大いに広めてくれるだろう。デザインも機能も非常に優れている。しかしiPad miniを数日使った感想は、iPod Touchの大型版、iPadの小型版という域を出ないもので、私としては買うつもりになれなかった

299ドルでNexus 7には3G機能がついてくる。当初の一般の反応は「ああ、iPad miniの安物版がもう一つ出たな。いらないよ」という程度のものだったかもしれない。しかしそれは間違いだ。実際、私がレビューを書くためにスターバックスに座っていると知り合いが何人も寄ってきて「iPad mini」に触りたがった。「いや、Nexus 7だ」というと「ウソだろ」と驚かれたものだ。しかし一旦触り始めると連中から奪い返すのに苦労した! 本当の話だ。それくらいよくできているのだ。

さてこれがAppleにどういう影響を与えるだろう? Appleが倒産する? まさか。 もちろんそんなことはないが、このクリスマス商戦で消費者の心と財布をつかむための競争がいっそう激しくなるのは間違いない。実際に触ってみればNexus 7について私が抱いたの同じような驚きを感じて、その中には実際にiOSから鞍替えする人たちも出てくるだろう。あるいはそれまでタブレットを持っていなかった消費者が価格からNexus 7を選ぶこともあるだろう。

ことタブレットに関する限り、Appleはいよいよ戦争に巻き込まれたと思う。

MacBook Proで執筆

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+