Nokiaの新地図サービスのiOSアプリが承認審査中― Appleは大歓迎すべし

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今日(米国時間11/13)、Nokiaは地図サービスを大幅にリニューアルし、Hereと改名した。同時に新地図のiOSネーティブ・アプリを開発したことを発表した。このアプリは現在Appleによって審査されているところだという。

Nokiaのプレスリリースによれば、このアプリは承認されればダウンロードは無料、HTML5ベースで書かれており、オフラインでも利用可能だという。ナビの音声ガイドは徒歩モードをサポートする。また乗り換え案内もある。現在のAppleのネーティブ地図アプリにはない機能がいくつか入っている。

私はAppleは「Apple自身の地図を脅かす」とは考えず、この地図を歓迎すると思う。iOSに優秀な地図が搭載されることは対Google戦略上、AppleにもNokiaにも有利な条件になるはずだからだ。

今日、Nokiaはいくつも重要な発表を行ったが、全体としてGoogleに対抗する主軸を地図サービスのソリューションを広く提供していくことにおく戦略が見てとれた。NokiaはGoogleのストリートビューに対抗するため、3Dストリートビュー・テクノロジーのearthmineを買収を発表した。また(Googleが大艦隊を持っている)地図データ収集車両を増強し、クラウド・ソース化によって、渋滞などリアルタイム地図情報の取得にも力を入れていくという。

最近参入したAppleとは違い、Nokiaの地図サービスの歴史は長い。Nokia Mapsの原型が最初に登場したのは2001年だった。Nokiaは2006年にGate5の地図を買収し、以後改良を続けている。GoogleがMapsを運営し始めたのが2004年だから、Googleの方が依然一歩先を行っているし、膨大なユーザーからのフィードバックを利用できる有利さもある。しかし地図に関してはAppleに比べてNokiaのバックグラウンドの方がはるかに強力だ。

iOSアプリがリリースされれば、NokiaはiOSデバイスの膨大なユーザーから他では得られない貴重なフィードバックが取得できることになる。一方Appleも2つの面でメリットがある。

第一にユーザー体験の改善だ。Appleはこれまで地図問題ではあちこちにバンドエイドを貼るような場当たりの対策しかできていないが、Nokia地図はユーザー体験に関する根本的な解決策となり得る。同時にAppleはiOSプラットフォームを完全に支配しているのだからNokiaのHereプロダクトをさほど恐れるには当たらない。Appleの独自地図が成熟すれば、Nokiaを切ることはいつでもできる。

第二に、Nokiaの地図の地位が強化されることはGoogleに一定のライバルが現れることになる。Googleマップは現在、あらゆる場所で使われる標準的な地図となっており、AndroidとiOSの競争が激化するなか、iOSからユーザーを奪う有力な武器になりかねない。誰であれとGoogle以外に有力な選択肢を提供するものがあれば、短期的にも長期的にもAppleとiOSにとってメリットがある。

一方、GoogleがiOSネーティブ地図アプリを提供するのか、Appleがそれを承認するのか、現在ほとんど情報がない。ともあれ、今日の発表でNokiaのアプリがiOSに登場するのは現実の可能性となってきた。この件についてはもちろん引き続き取材していく。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+