Apple株、過去6ヶ月の最安値を記録

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良い時間は永遠には続かない。いずれ音楽は途絶え、風船は割れ、みんな家に帰る。

誇大広告はやめて、事実に注目しよう。Appleの株価が9月19日以来着実に下がり続けている。iPhone 5が発表される2日前からだ。株価は9月より25%下落した。今日(米国時間11/15)の終値は最近6ヶ月で最低だった。それでもこの一年で30%上昇しているが、数ヶ月前の74%高からはほど遠い。

アナリストらは依然としてAppleに対して楽観的だ。Yahoo Financeによると、今月AAPLの「買い」を勧めているアナリストの数は、先月さらには3ヶ月前よりも多い。しかしこの株は高額だ。株価が上がるためには新しい投資家が必要だが、それはAppleは失いつつあるものの一つだ。

CNBCが、Apple株主の大きな割合を、ミューチュアルファンドとヘッジファンドが占めていることを思い出させてくれた。そして今、理由は不明ながら彼らが株を手放し始めている。これらのファンドの支援がなければ株価は当然下落する。

しかし、少々掘り下げてみると、CNBCはやや警戒しすぎだ。出来高については過去3年間Appleは非常に安定している。株価が下がる時でも、時間と共にゆっくりと起きるだろう。Appleは自滅的宣告を受けたわけではない。経済的な意味で。

さらに、iPhone 5に対する期待が大きかった。例によって、市場は新製品発表に期待しがちであり、それが株価に反映さもる。7月2日から9月19日までの間に株価は18%上昇した。
それに加えて、売上に対する時価総額の比率は2012年Q3とQ4で実は増えている。これが2013年Q1に減るかどうかを予想するのはまだ早すぎるが、Appleが、史上最高の売上を達成すると予想していることからみて、株価はどちらの方向にも振れる可能性がある。ともあれ、9月30日にAAPLは、Appleの年間売上の4倍で取引されていた。これは大手企業として目覚ましい数字であり、Appleほどの巨人にとってはなおさらだ。

Market cap/yearly revenue

そしてAppleは、ホリデーシーズンに向け9月、10月にかけて新製品のラインアップを強化してきた。iPhone 5、iPad mini、新iPod群、新iPad、iMac、MacBook Pro、Mac mini。これだけ多くの製品をこれだけの短期間に発売することは、Appleにとって前例のない決断であり、2013年Q1の売上を押し上げることは間違いない。ミューチュアルファンドとヘッジファンドも戻ってくるだろう。

Appleは3ヶ月前も今も同じ会社だ。今でも同じ貸借対照表と爆発的ヒット商品群を持っている。Nexus 4などの競合やマップゲート事件などが、このように市場を動かすなどと考えるべきではない。iPad miniは今年最もホットなホリデーギフトになる可能性が高いし、iPhone 5は地球上のあらゆるスマートフォンより売れるだろう。それは何も変っていない。

しかし、Appleで何かが変ったことを否定するのは難しい。

会社周辺には違った雰囲気が漂っている。かつて既存大企業に挑んだけんかっ早い負け犬は、新製品を出すたびに人気(と株価)が上がる会社になった。ほぼ一夜にして、Appleは弱者から倒すべき相手になった。ダビデ〈から〉ゴリアテに。そしてその変化と共に、数多くの希望的楽観がゆっくりと色あせていった。

Appleは徐々に、スーパースター株から適度な株価と魅力的な配当を払う株へと、既存株主を幸せにするべく変りつつある。古くはブルーチップ。あるいは次期IBM、またはHome Dpotのように。先週Appleは、1995年以来わずか2度目となる四半期配当を支払った。

株価は、会社の健康状態を測るにはばかげた指標だ。Appleのアイデンティティーについては何かを言っているかも知れないが。Appleの株価が近い将来下がったとしても、会社自体はベストセラー製品とサービスを送り出しつづけるだろう。

取材協力:Romain Dillet

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(翻訳:Nob Takahashi)