なぜGoogleはBufferBoxを買収したか?郵便や小包の配達システムが完全に破綻しているからだ

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今日(米国時間11/30)Googleは、ロッカーサービスのBufferBoxを買収した。ある意味で、これは意外な買収だった。Google Venturesが投資している企業だから、Googleの連中はこのサービスのことを良く知っていたのだろう。ネットで買った品物の到着を、今か今かと待たなくてもすむようになるサービスだ。

小包や郵便物の配達は、紛失事故もあるし、郵便受けに留守配達メッセージが入っているなど、完全に快適な体験とは言えない。郵便受けがないときは、帰宅するとジャンク郵便物が数十通もドアの下のすき間から放り込まれていたりする。郵便配達というシステムは、ほころびだらけだし、古い。そう、それはディスラプションの潮時だ。現状はどれだけひどいか? USPS(アメリカ合衆国郵便公社)の2012年の決算は、15億9000万ドルの損失になる。

ではGoogleは、Amazonや宅急便など、配達の名人たちと競争する気になったのか? しかし事態は、そんな単純なことではない。それは、“eコマース”の便宜のためでもない。Googleは、現実の物理的世界で人びとが困っていることを助けて、それをビジネスにしたいのだ。車って、ほんとに自分で運転したいと思う? Googleはある日、車が自分で自分を運転するようにしてくれるだろう。

Y Combinator出身のBufferBoxは、今カナダだけで操業している。カナダは合衆国ほど客層が複雑多様でないから、インターネットビジネスのテスト操業には適している。GoogleがFiberサービスをテストしているKansas Cityも、サンフランシスコやニューヨークとちがって、いい意味で素朴な田舎だ。ここも、サービスのテスト運用に適した場所だ。

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BufferBoxは、自社のWebサイトでこんな自己紹介をしている:

今日の小包や郵便の配達システムは、時代遅れです。そもそも、郵便物が途中でなくなるなんて、馬鹿げています! 家に誰もいないときは、その家への配達はやめるべきです。今日からは、郵便物や郵便小包などは、郵便局ではなく最寄りのBufferBoxに送ってください。わが社には小包を受け取るステーションのネットワークがあり、どのステーションも便利な場所にあります。そしてあなたの荷物を、安全に、そしてスケジュールどおりに配達します。

Googleは郵便局に挑戦する気か? それとも社会奉仕? 巧妙なビジネス? どれも当たりだ。どれも、Googleの流儀。郵便システムを乗っ取るための、同社の必勝の武器は? 当然、優秀な地図技術であーる。

そのうち、郵便配達という職業が世界中から消えて、毎日家に大量のジャンク郵便物が舞い込むこともなくなるだろう。それらは、自宅ではなくもっと便利な場所、たとえば会社などに回してもらえる。そして、必要なものは見ればよいし、家は完全にリラックスの場所だ。ドア周辺を、ごみだらけにされることもない。しかも小包や荷物は、誰かに盗まれることを心配しなくなる。

問題は、その便利なBufferBoxを、なぜGoogleが買収したかだ。Googleはつねに、買収についての説明が詳しくない。競合上の理由から、口を閉ざすのかもしれない。でも、Googleの買収は、のちに大化けすることもある。その大きなねらいが、今のぼくらには分からないだけだ。

かつてGoogleは、GrandCentralを買収したよね。それが、Google Voiceになった。ある日それは、AT&TやVerizonのような、古典的電話会社をディスラプトするだろう。あの買収を仕切ったのはGoogleのWesley Chanだが、彼は今Google Venturesのパートナーだ。彼もGoogleも、つねに何かでかいことを考えている。みんなが、GrandCentralの買収は失敗だった、と思い始めたころ、Google Voiceがローンチした。

世界中の情報を検索する、インターネットを安くまたは無料で普及させる、無料の電話番号とボイスメール、教育用の安価なラップトップ、強力なオープンソースソフトの採用でコンピュータを低収入層にも可利用にする、インターネットをより親しみやすいソーシャルな場所にするサービスの数々職場でもそして家でもテレビを再発明する…これらのどれにも、共通の自明のパターンがある。Googleは世界の形を変え、進化させることを、手伝いたいのだ。

だから次は、Google Mailだ〔仮訳: “Google便”〕。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))