カラニック氏ワシントンへ行く:UberはこうしてDCで勝利した

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今日(米国時間12/4)Uberは非常に大きな勝利を手にした。ワシントンDC議会が、運輸サービスに新しいクラスを設ける法案を承認した。同社は、サンフランシスコからニューヨーク、ボストン、ワシントンDCにいたるまで、米国内の各都市で地域政府機関と衝突を繰り返してきた。しかし、新しい市場に参入する際の「許可を求めるの謝罪せよ」のスタンスが有名になって以来、Uber勝利の一因は、同社が規制機関に対するスタンスを柔らげ、制度の範囲内で運行し始めたことにある。

まず、DCの決定が意味することとは。何よりも、同地区がデジタル方配車および時間・距離併用料金を使用するハイヤー車両のために新しいクラスを定義したことだ。これはタクシーでも、伝統的セダンでもなく、新たにUberサービスの要求を満たすものだ。同地区はさらに、タクシー、セダン、およびその他の賃送車のための統一免許方式を採用し、料金透明性の基準を設定する ― 主に乗客に領収書を渡す義務。しかし最も重要なのは、Uberのような新しいサービスがどのようにクラス分けされるか、またその地域の当局がどう彼らに対処するかに関する不確定性が緩和されることだ。

同法案の成立は、UberがDCの議員、特に委員会のメンバーであるMary Chehと密に働いた結果だ。当初Chehは、Uberおよび同種のサービスの反対派と見られていた。Uber CEOのTravis Kalanickはさまざまな都市で、同社のサービスを閉鎖に追い込もうとする現行タクシー業界にへつらう規制当局を公に非難してきた。TechCrunch Disruptで彼は、「行く先々のあらゆる都市で、私たちがビジネスを開始あるいは継続することを妨げる何かを当局がでっち上げる」とまで言っていた。

また、Uberは各地域において合法的なサービス運用を維持しているが、だからといって地域規制当局が同サービスを違法化、あるいは最低限利益を減らすよう規則を変えることが無くなるわけではない。中には、Uberのサービスをタクシーと同じ規制下に置くことを検討したところもある。

こうした状況の中、Uberは同社アプリの利用を続けられるよう試みながらも、戦略をシフトしているようだ。かつて政治の利用を避けてきたUberも、今はゲームの戦い方を学習している。弁護士はもちろん、ロビーストも雇っている。その一例がカリフォルニアで、Uberが雇ったJerry Hallisey、以前カリフォルニア運輸委員会のメンバーだった。Uberは、法的助言やロビー活動にいくら費しているかを公表していないが、同社の利益を侵食していることは間違いない。

さらにUberは、さまざまな業界カンファレンスにも露出しており、先月ワシントンDCで行われた国際運輸規制協会(IATR)カンファレンスにまで参加している。Uberは何人もの代表者を送り込んだが、通常同会議に参加するのは、政治おたくか大きなタクシー会社やリムジン会社のオーナーたちだけだ。Kalanickは、同社が運行している各都市の地元Uber社員らを連れて現れた。

彼の狙いは、同社にさまざまな都市における運行に影響を与えそうな規制当局や規制に正面から取り組むことだった。それはおそらく良いアイディアだった。なぜならIATRが、電子配車やモバイル支払いのためのいわゆる「不良アプリ」(Uberのようなアプリ)の利用を禁止する規制案を提出したからだ。IATRの勧告は平たく言えば、さまざまな地域の現行タクシー業界体制を邪魔する可能性のあるアプリを取り締ろうというものだ。Uberは何十人ものスタッフを各地に配置し、これらの提案を検討している個々の規制担当者を引き止めにかかっている。

新戦略は実を結んでいるようだ。少なくともワシントンDCでは。Uberは、ウィニングラン記者会見を計画しており、そこではDCの決定について話し、他の都市でも同様の規定を採用するよう呼びかけるものと思われる。これは〈謝罪〉ではないが、Uberにとって政治のしくみの中でやりくりすることの方が、それを非難するよりもずっと有意義だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)