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フリーソフトウェアのリーダーRichard Stallman曰く: Amazonの検索を統合したUbuntuはスパイウェアだ

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ubuntu

フリーソフトウェアのリーダーRichard Stallmanが、Amazonの検索をUnityインタフェイスの“dash”ユーティリティに取り入れたUbuntuを、そんなことをすればUbuntuがスパイウェアになってしまうと非難した。彼はデベロッパたちに、このLinuxディストリビューションをボイコットするよう、呼びかけている。

Stallmanの主張は、“Amazonの検索結果は明らかに一種の広告であり、であるからには当然、個人情報を収集するであろう。Ubuntuを提供しているCanonicalのサーバも覗かれるのだ”、というもの。CanonicalがAmazonにデータを送るわけではないが、ユーザの個人情報が同社のシステムにあるだけで嫌疑は十分だ、とStallmanは見なす。

ubuntudash

長年Free Software Foundationのリーダーとして絶大な影響力を持つStallmanは、今日(米国時間12/7)のブログ記事でこう言っている:

広く使われていて社会的影響も大きいGNU/LinuxディストリビューションであるUbuntuが、ユーザを監視するコードをインストールした。ユーザがUbuntuのデスクトップで自分のローカルファイルを検索すると、Ubuntuはその文字列をCanonicalのサーバに送る(CanonicalはUbuntuを開発している会社だ)。

stallman

さらに彼は、記事のもっとも過激な部分で、ユーザにUbuntuを拒否するよう呼びかけている:

GNU/Linuxを人に勧めたり再配布したりするときには、その対象や候補となるディストリビューションからUbuntuを外していただきたい。このディストリビューションの従来からの慣行である、ノンフリーのソフトウェアをインストールしたり推奨したりすることが平気だった人でも、今回は黙認できないはずだ。Software Freedom DayやFLISOLなどのイベントでGNU/Linuxシステムの普及に努力している方は、インストールや推奨の対象からUbuntuを外すべきだ。そしてみんなに、Ubuntuに近づくな、と言おう。

それだけでなく、Ubuntuにはノンフリーなプログラムが含まれていたり、あるいはそういうプログラムの使用を示唆していることも、みんなに教えよう(http://www.gnu.org/distros/common-distros.htmlを見よ)。このたびの監視ソフトウェアのインストールと並んでUbuntuがフリーソフトウェアのコミュニティに及ぼしているもう一つのネガティブな影響、すなわちノンフリーソフトウェアの正当化を、みんなの力で追い払おう。

CanonicalのCEO Mark Shuttleworthは、9月のブログ記事で、このような非難は“FUD”だ、と一蹴した。

Canonicalでコミュニティ管理を担当しているJono Baconが今日、自分のブログでStallmanに反論している。彼は、Canonicalのねらいをこう語る:

Ubuntuのdashユーティリティの目的はユーザに、必要なものや関心のあるものを見つけられるための、そこ一箇所だけですべての用が足りる場所を提供することだ。つまりそれは、ユーザのコンピューティング体験の中核だ。それはとても大きな目的だから、現状はまだまだ、達成までの道の途上である。

今はまだ完全ではなく、今後は結果をより正確にし、データの見せ方をより効果的にし、検索の能力と対象範囲をもっと大きくする必要がある。Ubuntuは各リリースごとに、ユーザコミュニティから大量のフィードバックをいただいている。ユーザとわれわれが協力して、あらゆるものを磨き上げていく。それによって次のリリースでは、より強力なユーザ体験を、無料で利用/共有できるものとして提供できるのだ。

Stallmanのほかにも、多くの人たちが、LinuxのGUIがAmazonを取り入れることには反対している。

Stallmanは、ノンフリーのソフトウェアとオープンソースは相容れない、と考えている。オープンソースの開発過程に関する彼の見方は、とても厳しい。そして、厳しい立場をとる人間には、必ず敵がいる。

Canonicalの意図は理解できるが、でもAmazonとUbuntuという二つの文化は、水と油だろう。Amazonはあくまでも私企業であり、そこにフリーソフトウェアやオープンソースの理念に沿うものは何もない。一方、Ubuntuはフリー&オープンソースの雄、GNUとLinuxのディストリビューションだ。でも、オープンとノンオープンの区別は、そこまで厳密である必要が、あるのかな?

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))