オーストラリア警察が「Appleの地図を使うと道に迷って荒野で死ぬ危険がある」と警告
オーストラリアのビクトリア州警察は運転者に対してApple地図を利用しないよう呼びかけた。間違った地図のために複数の運転者がオーストラリア奥地の荒地で水も食料もなしに24時間も道に迷うという事態が発生しているのだという。
警察のプレスリリースによると、Apple地図をテストしたところ、Mildura市がMurray Sunset国立公園の真ん中にあると表示されことが確認された。正しい位置とは70キロもずれていた。ビクトリア警察はこれに対して「死の危険もある状況」と「きわめて深刻な懸念」を示している。国立公園の中には水も食料もなく、温度は摂氏46度にまで上昇することがあるという。
Apple地図のもっともひどい間違いはアメリカ国外に多いことがこれまでも指摘されてきた。ベルリンは改名されていたし、ジャカルタの一部では地名が完全に消えていた。今回オージーのiOSユーザーはハンギング・ロックでの失踪の映画を危うく字地でいくところだった。
GoogleマップをiOSのデフォールトから追い出して置き換えたAppleの独自地図が間違いだらけだったためにCEOのティム・クックが9月に公式謝罪しライバルの地図を推薦する破目になった。Appleは先月地図アプリのマネージャーをクビにしたし、10月のiOS担当上級副社長スコット・フォーストールの辞任もこの失敗に関連しているのではないかと観測されている。AppleはGoogleマップの元担当社員をリクルート中だという。
画像はVictoria Police News
〔日本版〕驚いたことにMurray Sunset国立公園の周囲もGoogleマップのストリートビューでカバーされている。Appleの示す「Mildura市」はこのストリートビューの位置からさらに20kmほど国立公園の奥に入ったあたり。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)