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Canon EOS 6D
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Canon 6Dレビュー―ハイ・アマ、ブロガーには理想的なフルサイズ機(若干の弱点もある)

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Canon 6Dはフルサイズ・センサーを装備したデジタル一眼レフで、アメリカでの小売価格は2099ドルと、このジャンルのカメラとしてはCanonの歴史上もっとも低価格となっている。Canonが入門フルサイズ機の分野に参入したのはNikonが同種のカメラD600を発表した数ヶ月後となったが、それでもクリスマス商戦には間に合った。カメラ・ユーザーの関心は、6Dが果たして兄貴分の(そして高価な)5DMark III、あるいはNikon D600と互角に競えるような性能があるかどうかという点だろう。

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  • 20.2メガピクセル、フルサイズCMOSセンサー
  • DIGIC 5+画像処理エンジン
  • AF測定11箇所、クロスタイプは中央1箇所
  • フルHD 1080pビデオ録画
  • ISO範囲50-102400 (拡張)
  • 中央AFポイントは-3 EVまで正確に作動
  • メーカー希望小売価格: 2099ドル

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Canon 6Dはいろいろな面で60Dの成熟版といえる。ボディ・デザイン、ボタン配置その他のユーザーインタフェースもほとんど60Dを引き継いでいる。ほとんどすべてのコントロールはCanonのデジイチ・ユーザーにはお馴染みのものだ。5DMkIIIのボディにある多数の独立したボタンはQメニューの中に収められている。プロはコントロールにとっさに手が届きにくくなっているとして不満を持つかもしれない。しかし初心者や中間的ユーザーには操作がシンプルである点が歓迎されるだろう。

ボディは5D MkIIIなどの高級機から比べるとややプラスティック的な感触だ。しかしKissシリーズに比較すればポリカーボネートとマグネシウムのボディは圧倒的に質感が高い。この素材はWi-FiとGPS信号を透過させながら耐久性と防滴防塵性を両立させるために選ばれている(Canonでは6Dは完全にシールドされているとしているが、5D以上の高級機ほど完全なものではない。雨の中での撮影にはやはり注意したほうがいいだろう)。

頑丈さに関していえば、実は私は不幸にもそれを体験してしまった。私はCanon 100mm f/2.8マクロレンズ(ありがたいことにフードを装着していた)を付けた6Dをデスクの上からから80ほど下のカーペットを敷いた床に落としてしまった。幸いカメラにもレンズにもまったく異常がなかった(Canonに1点)。

サイズ、重量は私には理想的だ。私の手はかなり大きいのでKissシリーズのボディはオモチャのようで少々たよりない。Canonのハンドストラップを付けた6Dは私の手に非常に具合よく馴染む。5DMark IIIの信頼感を感じさせる重量を好むユーザーもいるだろうが、私はほとんどの場合手持ちで撮影し、Spider holsterで腰のベルトに着けているので軽いほうがありがたい。

6Dのハードウェアで唯一残念なのは60Dのようなバリアングル液晶モニタが装備されていない点だろう。特にビデオグラファーは不満だろうと思う。

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オートフォーカス

単刀直入にまずこの問題から話そう。オートフォーカスはCanon 6Dの機能で最大のクェスチョン・マークが付く点だ。Canon 5D MarkIIIやD600に比べて6Dのオートフォーカスは大幅に簡易化されている印象を受ける。6Dでは測距精度の高いクロスタイプ・センセーを中央に1個配置しただけだ。ただしこの中央のセンサーは5DMark IIIよりもずっと暗い照明状態に強い。

中央のセンサーは事実、非常に優れている。さざまなレンズ、照明状態でテストしたが、AF合焦の速度も精度も極めて優秀だ。無限遠から近くの物体に移るような場合でも合焦に迷って無駄に動くこともほとんどなかった。中央センサーに関するかぎりCanonは非常に良い仕事をしている。画面中央にピントを合わせる使い方なら誰でもいつもほぼ完璧な写真が撮れるだろう。しかし周辺のセンサーとなると少々話が違ってくる。

周辺センサーは周辺とはいってもやはりかなり画面の中心近くに配置されている。だから画面の本当の端にピントをあわせることはできない。また合焦機能も中央のクロスタイプ・センサーとは比べものにならない。特に低光量では、よく迷うし、合焦に失敗することも多い。周辺AFの機能はKissシリーズなみだ。

画質

実は私にとって6Dのオートフォーカス上の制限はあまり問題にならない。このカメラの画質は価格を考えれば驚異的に良い。AFの弱点はすばらしい写真を撮るのを妨げる大きな要因ではないと私は思う。特に低光量状態で、6Dは極めて高いISOでも使用に耐える写真を撮ってくれる。

Canon 6Dにはさまざまな自動モードがあり、それぞれに有効だが、私は絞りやシャッター速度などはマニュアルで設定し、ISO感度だけをオートにして撮影するのが好きだ。ISOレンジのきわめて広い6Dだと、この方法で撮影に失敗するのほとんど不可能だ。画質は5DMark IIIと事実上差はないレベルだと思う。しかもこちらは1200ドルから1500ドルも節約できる。Flickrのスライドショーで画質を確かめていただきたい。さまざまなISOで撮影した無編集のJPEGファイル。ディテールの表現を見るために100%トリミングした写真もある。

Wi-FiとGPS

この2つの機能はCanon 6Dの大きなセールスポイントだ。従来CanonのデジイチでWi-Fi、GPSを利用しようとすれば高価な外付けデバイスを接続しなければならなかった。一部のユーザーにはなくもながなの機能とおもわれるかもしれないが、Wi-Fi接続機能はやはり便利だ。Canonが提供するのEOSリモート・アプリ(iPhoneとAndroid)から多様なコントロールができるのが大きい。6Dは出先で他のデバイスとのWi-Fi接続を開始することができる。

またWi-Fi経由のリモコン撮影機能を使えば地表すれすれや高いアングルなどで撮影する場合、バリアングル液晶モニターがないことを補ってくれる。ただしリモコン撮影ではライブビュー撮影同様クロスタイプ・センサーが使えない。建物などの動かない対象の場合は問題ない。しかしスナップではむしろ中央センサーを使い、ファインダーを見ないで勘で撮影した方がyいかもしれない。また5DMark III譲りの静音シャッターとリモコンを組み合わせれば劇場などで周囲の邪魔にならない撮影ができるだろう。

GPSは空がはっきり見通せる場所でないと使えない。カメラ内GPSにはありがちだが、人里離れた地点では誤差が大きくなる傾向がある。しかし旅行の記録を残すのに好都合だ。

ビデオ

ビデオに関して、Canon 6Dには「モワレが出る」という問題が指摘されていた。テストしてみたが、確かに出る。ただし大半のユーザーは気づかないか、気にしないレベルだ。劇場映画級の画質を求めるのでなければさほど大きい問題にはならないだろう。また6Dには録音状態をモニタするヘッドフォン・ジャックがない。ただしデジタル・レベルメーターは装備されているので、録音が正常に行われているかどうかはチェックできる。いろいろな面で動画機能も5DMark IIよりアップしているが、6Dはビデオよりは静止画撮影を主体にデザインされたカメラだという気がする。

The Bottom Line

私はフルタイムの写真家ではないが、毎日写真を撮影するのが仕事の一部だ。トレードショーやカンファレンスなどの会場では照明の状態が悪い場合が多い。またガジェットのクローズアップを撮る機会も頻繁にあるが、これも多くの場合照明が悪い。そういう用途にはCanon 6Dは実にエキサイティングな新兵器として役だってくれる。価格も決して安くはないが手が届かないほどではない。

Canon 6Dの弱点(周辺AFセンサー、連続撮影速度がさほど速くない、等)は私のような使い方ではほとんど問題にならない。それよりも低光量での撮影範囲の拡大というメリットが多少の欠点を補って余りある。内蔵Wi-Fiを利用したリモンコン撮影、写真のアップロードや外部デバイスへの転送などの機能も非常に便利だ。私が上で述べたような使い方のユーザーで、フルサイズ機へのステップアップを考えているなら、私は自信をもって6Dを推薦できる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+