eブックリーダーを追い越してアメリカ人の4人に1人がタブレットを所有―印刷本の読書は下降を続ける(Pew調べ)

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Kindleシリーズなどのデバイスのクリスマス商戦での具体的な売れ行きについてはまだ公式情報はまったく出ていない。しかしアナリストデバイス全般の販売傾向出荷台数をモニタしている(セールスはどうやら堅調だったようだ)。

それとは別に、今日(米国時間12/27)、Pew Research Centerからアメリカ市場におけるeブックに関する新しい調査が発表された。 この中でiPadのようなタブレットの普及率がKindleのようなeブックリーダーを抜いたのが注目される。ただしどちらのデバイスの普及率も上昇を続けている。

Pewが例年実施している「インターネットとアメリカ人の生活」調査の今年の結果では、回答者の25%、つまり4人に1人がタブレットを所有していた。それに対してebブックリーダーの所有率は19%だった。全体として3人に1人が電子書籍を読めるなんらかのデバイスを持っていることが判明した。これは驚くべき普及率だ。タブレットもeブックリーダーも普及率は2011年の12月以来、2倍以上になった。1年前はどちらか、あるいは両方のデバイスをを持っていると回答したのは10%程度だった。Pewの調査は2012年の11月のものだから、クリスマスを過ぎた現在、普及率はさらに上昇しているだろう。

Pew Research Centerのこの調査プロジェクトの責任者、Lee Rainieに取材したところ、 「この調査は特定の機種のシェアについて調査したものではない」とのことだった。ただし、StrategyAnalyticsが10月に発表したレポートによれば、直前の四半期でAppleのiPadが依然としてシェア首位であるものの、Amazonから SamsungまでAndroidデバイスの追い上げは急で、その差は縮まりつつあるという。

Pew e-reading device ownership

Pewによれば、タブレットとeブックリーダーの急速な普及は当然ながら消費者の読書スタイルに直接の影響を与えている。印刷版よりむしろ電子書籍を読むようになったという回答者(16歳以上)の割合は23%で、これはタブレットまたはeブックリーダーを所有していると答えた消費者の割合とほぼ同一だ。1年前にはこの割合は16%だったという。

ただし電子書籍についてはまだティッピングポイントを迎える段階ではないようだ。主として印刷版で読書するという回答は減少傾向にあるとはいえ、まだ67%もある(昨年は72%だった)。

現在のところ電子書籍を読むのは比較的収入の高い層だ。Pewの調査によればこの1年で少なくとも1冊の電子書籍を読んだ回答者の44%が世帯所得7万5000ドル以上だった。世帯所得が下がるほど電子書籍を読んだ割合も下がった。30歳から49歳の層がもっとも電子書籍を読んでおり、この年齢層では回答者の41%が1年間に少なくとも1冊の電子書籍を読んでいた。

Rainieによれば、電子書籍の読書はデバイスの価格が下がるについれてさらに大衆化されるだろうという。現在、低価格デバイス市場をリードしているのはAmazonのKindleFireファミリーだが、来年は多数の低価格のAndroidやWindows 8デバイスが市場に投入され、AppleのiPadのような高級機に戦いを挑むことになるだろう。

「昨年(2011年)、われわれは『タブレットないしeブックリーダーを持ったことで今までよりももっと本を読むようなったか?』と尋ねたところ、30%がイェスと答えた。そこでデバイスの価格が下がり、eブックの価格も下がれば、デバイスを買う人口も増えるだろう。しかしわれわれの調査によれば、もともと所得の高い層ほど本をよく読む傾向がある」とRainieは言う。

Pewは図書館における電子書籍の状態についても調査している。電子書籍を図書館から借りたことがある消費者の割合は増えてはいるが、依然ごく小さい。昨年3%だったのがやっと5%になっただけだ。Rainieによれば、この調査では「図書館」の定義は回答者に任せたという。つまりAmazonのKindle Lending Libraryのような商業的サービスも公共図書館のサービスも含まれるわけだ。しかしどちらにしてもまだ多くの利用者を獲得しているわけではない。Rainieは「この質問に対してKindle Lending Libraryを利用したことがあるユーザー全員がイェスと答えてくれているといいのだが、本当にそうかどうかは確信が持てない」と付け加えた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+