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小売店(物理店)の客数調査をセンサーなしで自動化するEuclid: スマホのWiFiシグナルをキャッチ

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オフラインでお店の来店者数などを調べるEuclidは、Googleが買収してのちにGoogle Analyticsの母体となったUrchinの作者が、1年あまり前にローンチした新しいサービスだ。今日(米国時間1/4)はそのEuclidが、”Euclid Zero”と名付けた新バージョンを発表した。“ゼロ”とは、これまでのように店内にセンサーを設置しなくても、Euclidのクラウドサービスを使える、という意味だ。

これまで小売店は、お客の来店退店をチェックするために、ドアの開閉チェッカーや、頭上からの光線ビーム、ビデオカメラなど、いろんな方法を使っていた。でもEuclidの考え方は違う。お客のスマートフォンのWiFi信号をパッシブに検出して、とくにそのスマホのMACアドレスを見る。MACアドレスは完全にユニークだから、客数を数えるとき重複カウントを防げる(MACアドレスから個人情報にさかのぼることは不可能)。また、同社との契約要件としてユーザであるお店はお客に、店内ポスターなどで、携帯のWiFi信号傍受をオプトアウトできることを、告知しなければならない。

上述のように2011年の11月にローンチしたときのEuclidは、店内にセンサーを設置して来店数やお客の滞留時間などを調べた。“われわれは、Webではなく現実世界のためのGoogle Analyticsを作りたかった。マウスの足取りではなくて、生きた人間の足取りを数えるために”、とEuclidのCEO Will Smithは言う。彼はかつてScott CrosbyのCOO、Urchinの協同ファウンダなど、小売関連の経験が豊富だ。同じくUrchinの協同ファウンダBrett Crosbyも、Euclidの取締役の一人だ。

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今日デビューしたEuclid Zeroの新方式は、Aerohive Networks、Aruba Networks、Fortinet、Xirrusなど、数社のWiFiアクセスポイントとの提携により提供される。多くの小売店がこれらのデバイスを店内に持っているので、センサーの設置や構成を省略でき、お店側がWiFi管理のコンソールでEuclidをonにするだけで使えるようになる。とりわけXirrusとのパートナーシップでは、イベント施設やカンファレンス会場などもEuclidを利用できるようになる。Euclidにとっては、新市場の開拓だ。

Smithによると、このソリューションはAmazonが物理店を巨大ブルドーザーのようになぎ倒している今の時代に、強くアピールする。“今のAmazonが持っている大きなアドバンテージはデータだ”、と彼は説明する。“データのおかげでAmazonは顧客を安上がりに獲得でき、彼らのエンゲージメントを確実にし、サイトをシームレスに回遊させられる。うちがオフラインの小売店に売り込むときも、そう言う。‘Amazonがお宅と競合するために使っているのと同じツールをご提供します’、とね”。

1年あまり前には、サンフランシスコのベイエリアの小売店、Philz Coffeeなどでテストをしたが、今では全国数十のお店がこのソフトウェアを使っている。その中にはモンタナ州のような田舎の服屋などもあるが、いちばん多いのはサンフランシスコやロサンゼルスだ。

Smith曰く、顧客数は徐々に増加していて、最近では競合するShopperTrackの創立メンバーの一人であるSandra Dolanスカウトして、新たな顧客開拓に力を入れている。顧客の大半は小売業のトップ100に入るような大企業で、近く正式に顧客リストを公開したい、とSmithは言う。

現在のサービスの規模を示す数字として、Euclidが一日に捕捉するWiFi信号は初期の100万から今では30億に増加している。ただしこの数字には、同じスマートフォンからの複数回の信号も含まれているから、Euclidが捉えた客数を表すものではない。

Euclidは最近、ユーザ(小売店)が使うダッシュボードをアップデートし、データを分かりやすく見せるようにした。今ではバウンスレートや、行動の類似した複数グループの検出などもできる。今取り組んでいるのは、店が使っているそのほかのBIソリューションとの統合化ができるための、データエキスポート方式だ。これまでのような、ユーザにCSVファイルをダウンロードさせる手間をなくしたい、ということ。

ほかにもたとえば、TechCrunch Disrupt 2011のファイナリストPrism Skylabsも、小売企業の業容分析における競合相手だ。しかしSmithの持論は、うちのデータの方が小売店にとってよりリアリティがある、ということだ。“店内のヒートマップを見せたり、ビデオを分析するタイプのサービスも悪くはないけど、彼らは、小売ビジネスの動態を表す測度という点では、うちほどのものは持っていない”、と彼は自信たっぷりに言う。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))