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Mark Heesen

2012年のアメリカVCの資金調達は206億ドルに増加、Facebookのおかげで上場も2000年以来の新記録の215億ドル

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今日(米国時間1/7)、Thomson ReutersとNational Venture Capital Associationは2012年のベンチャー・キャピタルの活動についてのレポートを発表した

それによると、アメリカのベンチャー・キャピタルは昨年中に182のファンドで総額206億ドルを調達しており、2011年にくらべて10%のアップとなった。2011年には187のファンドが187億ドルの資金を集めた。調達金額ベースで2012年は215のファンドが256億ドルを調達した2008年以来の高水準となった。

(時系列の変化の詳細については下記の表を参照)。

Venture Capital Funds Raised $20.6 Billion During 2012

2012年の第4四半期のVCファンドの調達金額は33億ドルで、2011年同期に比べて金額で35%のダウン。 ファンド数は25%のダウンだった。第4四半期ではトップ10のVCファンドが全調達金額の55%を占めたが、これは前年と同じ。

NVCAのMark Heesen会長によると、ベンチャー・キャピタルの投資調達は二極化を強めているという。「ベンチャー“・ファンドに投じられる資金はバーベルのように両方の端が大きいパターンに収斂しつつある。投資相手の段階や業種を選ばない大規模なファンドが一方にあり、少額でかつ特定分野の初期段階の相手に投資するファンドが他方にある」とHeesenはトレンドを説明している。

Venture Capital Funds Raised $20.6 Billion During 2012-1

2012年には既存ファンドの追加資金調達は127件、新規ファンドの組成が55件あった。件数比率ではほぼ2.3:1で追加資金調達が多い。第4四半期での最大の資金を調達した新規ファンドはノースカロライナ州Raleighに本拠を置くNovaquestPharma Opportunities Fund III, L.Pで2億4410万ドルの資金を集めている。既存ファンドではSequoia CapitalのGlobalGrowth Fund, L.Pが7億ドルを調達して最大となった。これに次ぐのはカリフォルニア州Portola Valleyに本拠を置くVentureLending & Leasing VII LLCで3億7310万ドルを集めた。

新規上場の規模も拡大

このレポートはベンチャーファンドが出資した企業の上場についても分析している。2012年第4四半期の上場は8社で株式売却を通じて合計14億ドルの資金が調達された。件数ベースでは第3四半期より若干落ちているが、金額ベースでは23%の増加だった。8社のうち5社はIT関連の会社で、7社はアメリカに本拠を置いていた。唯一の例外は中国のオンライン・ゲーム企業のYY, Inc.だった。

第4四半期で最大のIPOは大企業向けに人的資源管理システムを開発しているWorkdayで、NASDAQに10月11日に上場し、7億3300万ドルを得た。8社のうち5社はNASDAQ、3社はニューヨーク証券取引所に上場しており、7社は上場時の価格を上回って取引されている。

Q4 12 Exits-1

2012年通年ではベンチャーキャピタル出資会社の上場は49社、総額215億ドルとなった。これは新規上場の規模としては2000年以来の最高額となった。この記録の主因はもちろんFacebookだ。NASDAQに30社、ニューヨーク証券取引所に18社が上場している〔日本版:1社勘定が合わないようだが、ママ〕。30社が上場価格を上回って取引されている。

金額ベースでは高水準だったものの、Heesenは1月に入ってすぐ、「昨年の上場は件数ベースでは失望させられた」と述べた。また、「JOBs Act〔雇用創出法〕によって株式上場の負担が軽減され上場が活発化するという約束は空手形に終わった。Facebookの上場後、第3四半期に入って大統領選挙といわゆる『財政の崖』が近づくつれて上場は減少に転じた」と述べた。この先行き不透明感がM&Aの件数も減少させている。戦略的な買収を狙う大企業はワシントン情勢を模様眺めして決断を先送りしているようだ。

第4四半期には95件のベンチャーキャピタルが支援するM&Aが実施された。公開された情報をベースにした平均金額は1億3550万ドルで前年同期比で3%のアップ。2012年通年でベンチャーキャピタルが出資した企業が買収された総額は215億ドルで、2011年に比べて11%のダウンとなった。第4四半期最大のM&AはCisco Systemsが12億ドルでMerakiを買収した件(Merakiはサンフランシスコを本拠を置く企業向けWiFスタートアップ)。

Heesen は「2012初頭にはベンチャーキャピタルもスタートアップももっと活発な上場を期待していたが、政治的、経済的状況のために上場マーケットはギクシャクしたものとなり、株式公開の件数は予想を下回る結果となった。しかし上場後の値動きは十分に堅調で、2013年には期待を抱かせるものとなっている」と述べた。

2012 Exits

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+