シリコンバレーが徐々に(Samsungの)Androidを実感し始めている

次の記事

日本のモバイルビジネスがiOSとAndroidに本格的にシフト中(App Annie調べ)

編集部注:Semil ShahTechCrunchのゲストライター。Twitterアカウントは@semil

iPhoneが2007年に発売された時ジョブズは、電話機に関して言えばAppleはライバルより恐らく5年先を行っていると公言した。そう、その5年間は過ぎ、突如として、あたかも歩調を合わせたかのように、シリコンバレーの優れたテクノロジー頭脳と傍観者たちは、彼らの主要モバイルデバイス(iPhone)に加えて最新Samsung製Android機にも注意を払い始めた。このAndroidの成長は、デベロッパーがローンチするモバイルプラットフォームを選ぶ際の優先順位や、変化の激しい状況下におけるハードウェア(Samsungの価値獲得能力を含む)やソフトウェア(アプリ)の収益構造にどのような影響を与えるだろうか。

Anroidが「なぜ」「どのように」勢いを増しているかに関して、特に優れた分析がなされているわけではないが、私もここで蒸し返すつもりはない。どう見方を変えようとも、iPhone中心で、iPhoneに取り付かれた典型的シリコンバレー人種たちが、新しいSamsung Android機に関して、その触知性からアプリ性能、成長率や見通しを含めAndroidの何もかもに注目し始めていることは確かだ。これは、AndroidがiOSと肩を並べたとことを示唆するものではないが、これまでのGoogle戦略を考えれば「十分良い」は必要十分だろう。

今日まで、モバイルにおける殆どの「アプリありき」の成功はiPhoneから生まれている。最も著名なところで、新しいメディアの寵児、InstagramやUberをはじめとする新しいマーケットプレイス、そしてAngry Birdsのようなフリーミアム・ビジネスモデルアプリ等だ。これらのアプリはすべて数年前に発売され、iPhoneの改善と共に爆発的成長を享受してきた。そしてこれらのアプリは、ある時点で主要製品が安定したら(そして本格的ベンチャー資金を調達し)、Android版開発にリソースを注ぎ込むことによって、それまで楽しみから疎外されていたアプリを待ち焦がれるユーザーたちを引き付け、劇的に収益を伸ばす。こうした進化の間、Appleはハードウェア利益で業界最大のシェアを勝ち取ると共に、そのマーケットプレイス、App Storeを通じてiOSデベロッパーが大金を得る手助けをしてきた。

今、2013年、人々はモバイルの次の5年について想像し始めている。そして、そこにGoogleが多く関わっていくことは間違いない。Android端末の台数は膨大になるだろう。デベロッパーは潜在顧客の数に魅惑されるだろう。Androidはより「オープン」であり、iOSから派生したものとは違うスタイルのアプリ革新を促すかもしれない。もちろん何もかもがバラ色ではない。果たしてAndroidユーザーがアプリやアプリ内での行動にいくら費やすかはわからないし、Android機のあまりにも多いタイプとサイズは、デベロッパーに難しい選択を迫るだろう。そしてユーザーは、Androidによって歪められたものではなく、デバイス間で一貫した体験が欲しいという結論を下すかもしれない。さらにこの上には、「Samsungは何をするのか?」「GoogleのMotorola統合は何を意味しているのか」そして「Androidの最新OSアップデートが走るのは何台か」など「大がかりな未知数」もある。実に面白い。

そして、われわれはお金を追求しなくてはならない。

デバイスに関してAppleは依然として、可能な利益のほぼすべてを絞り出し続けている。もちろん、これが永遠には続かないことは、2013年が始まって以来のApple株の変化を見ればわかる。しかし、同社のiPhone関連のみの売上(他の製品やサービスを含まない)が、他の主要テクノロジー企業の年間売上をしのいでいることを考えれば、株価の立ち直りは早いと私は睨んでいる。Sansumgも、恐らくこれまでより高いハードウェア利益率を確保するだろうが、それがどの程度かはまだわからない。ネイティブサービスに関して、Googleは、自社製スマートフォンブラウザー、音声コントロール、マップ、あるいは予測システム等、あらゆるタイプの検索における収益化に関して好位置を維持している。Googleは検索を収益化する方法について1つや2つ何かを知っているらしいと私は聞いたことがある。

では、サードパーティー・アプリとその周辺のお金に関してはどうなのか。歴史的に、利益の大部分はiOSを経由しており、胴元は魅力的な30%を手にしている。 今後は「Android第一」がアプリが増え、Android第一アプリが主流になる率が高くなっていくことは明白だ。デバイスの離散化は、個人や小企業にとって大きな負担だ(ただしアプリとOSに関わる超革新的な解決方法が芽生えかけている。これについては別の機会に触れる)。しかし、リソースを持ち、成長(および投資)を続けている大企業は、Androidに投資して新規利用者を獲得できる有利な立場にある。

デバイスのシフトがどこまで劇的に起こるかはまだ何とも言えない ― 予想するには早すぎるし、私個人に関しては冷たくなった死体の手から引き剥がされるまでiPhoneを手放すつもりはない。しかし、Androidの規模が、旧型デバイスと時代遅れのソフトウェアアップデートに関わらず、膨大になっていくことに疑問はない。そして、Androidユーザーたちにどこまでアプリ内で取引きする意思があるのかも不明だが、例えば新しい「モバイル・ツー・オフライン」のマーケットプレイスを作っているデベロッパーたちは、Anroid第一アプリをスタートするだけでなく、かつてはiOSのものだった売上と利益も引き出すだろう。

2007年の「5年先を行く」発言に関して、ジョブズは(控え目だったと言わないまでも)正しかったが、私の偏見を言えば、iOSは今でもAndroidを何マイルかリードしている。しかし、Androidが数を伸ばし、Samsungで良い性能を出していることは間違いない。もし彼が生きていたら、次の5年間をどう予言しただろうか。私は、利用者が増えると同時にシフトが起きた時に何が起きるかに関して、分析的視点で考えようと試みた。しかし、シリコンバレーにもウォール街にも愛されているAppleは、 おそらく全く新しい何かを、われわれがまだ知りもしない何かを探しているだろう。果たしてそれはクパチーノからやってくるのか?Googleは豊富な現金を持ち、膨大なスケールで運営を続ける一方で伸び代もあり減速する気配を見せない。そして、最もiPhoneに忠誠なシリコンバレーの人々でさえ、彼らの殆どが5年前には見えていなかった未来に気付き心に描き始めている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)