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8億ドルを集めた電気自動車バッテリーのスタートアップBetter Placeが会社精算へ―グリーン企業に試練続く

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2007年の創立以来、これまでに8億ドルのベンチャー資金を調達してきたイスラエルのテルアビブに本拠を置く電気自動車用バッテリーのスタートアップ、Better Placeは、今日(米国時間5/26)、裁判所に会社精算手続きを開始する申し立てを行ったことを確認した

これは先ごろ試みた新たな資金調達の試みが不調に終わった結果とみられる。同社の倒産が差し迫っていることは、先週、FortuneのDan Primackがスクープした。

Better Placeの株式の過半数を握るイスラエルのコングロマリット、Israel Corp.が新たな資金調達に応じないと決定した直後に会社精算の公式発表が行われた。Better Placeの存続に足りる規模の資金を供給する可能性のある投資家は他に存在しなかった。

一時はイスラエルのベンチャー企業の星であり、グリーン・テクノロジーの世界的なリーダーとなるともてはやされた企業としてはまことに不本意な結末となった。しかし要するにBetterPlaceのビジョンが現実を正しく捉えていなかったということだろう。lBetter Placeの不調は1年以上前から始まっていたが、2012年の10月にカリスマ的ファウンダーのShai AgassiCEOを解任された後、急速に状況が悪化した。当時、TechCrunchのJohn BiggsがBetter Placeの初期のブームとその後の苦境を的確に分析した記事を書いている。

Better Placeがイスラエルを代表するテクノロジー・スタートアップとして当初注目を浴びたのは、ユニークは「電気自動車用交換式バッテリー」のアイディアによるものだった。同社の構想による電気自動車システムは、ドライバーが電力を使い果たすと世界各地に設置される補給ステーションに立ち寄り、充電ずみのバッテリーと交換することによってすぐに走り出せるというものだった。しかしながら、このようなインフラが整備されるには長い年月がかかるはずであり、Agassiはイスラエルの奇跡の経済成長のち父の一人とみなされているものの、この構想の実現に向けての具体的努力をほとんどして来なかった。

Better Placeは、世界のグリーン・テク企業が受けている試練の最新の例に過ぎない。一時は熱狂的にもてはやされ、莫大な投資が行われたが、現在は倒産、精算が相次いでいる。Kleiner Perkinsのように数年前に大金をこの分野に投資したベンチャーキャピタルも今や大きく方針を変えた

しかしもちろん敗者ばかりではなく、勝者も生まれている。Fisker Automotive躓いたが、Tesla Motors前進中だ。エネルギー効率の改善、バッテリー・テクノロジーの改良の重要性は依然としてきわめて大きい。Better Placeの倒産は、この会社がなすべきことをなせなかったという結果に過ぎない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+