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Wise.ioはGoogleなどが内部的に使っている強力な機械学習アルゴリズムをサービスとして一般に提供

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GoogleもLinkedInもAmazonも、何千人もの技術者を抱えているが、彼らの仕事は、自分の会社の、リコメンデーションや検索やそのほかのインターネットサービス機能の改良など、もっぱら社内の仕事に向けられている。Wise.ioが今日(米国時間5/30)から提供するサービスは、そのような機械学習の機能を外部の一般人が使えるようにする。

Wise.ioはGoogleなどと競合するのではなくて、同社がサービスとして提供する機械学習機能は、それまで何百人何千人もの人を必要としていた問題解決の仕事を、誰もがもっと短時間かつ安価にできるようにする。

同社はまるで、来世を研究している科学者が始めたような企業だ。その科学者Joshua Bloomは、Wize.ioのファウンダであり、元カリフォルニア大学バークリー校の天体物理学の教授であり、そして今日、Alchemist AcceleratorのDemo Day(デモデー)で自分の会社(Wise.io)を立ち上げた人物だ。同社は今後Citrix Startup Acceleratorのスタートアップ育成事業に加わり、シード資金と、Alchemistグループからの金額非公開の投資を受け取る。

Wise.io自身も、機械学習のアルゴリズムにより高速性とスケーラビリティを実現している。そのためにBloomと彼のチームは、これまで長年、クェーサーやブラックホールや宇宙の深部の研究で培ってきた技術と知識をWise.ioに注ぎ込んでいる。彼によると、バークリーにおける研究では、通常のツールでは対応できないほど複雑で大量のデータを扱ってきた。新しい技術を自分たちで発明しなければならなかった。そしてこれからは、その知識をパッケージしてサービスとして提供できる。とはいえ、それでもまだ、相当複雑である。サイトのメッセージによると、Wise.ioはデータサイエンティストのためのツールであり、企業による利用に適している。データサイエンティストのマーケットプレースや、レポート作成の自動化、といった機能もある。

Wise.ioは、HadoopやMongoDBなどさまざまなソースからデータを摂取し、それらの(ビッグな)データに対する多次元的なビューを作りだす。たとえばWise.ioの機械学習アルゴリズムは画像中のすべての画素の、ほかの画素との関連性を分析できる。さらにそのほかの、何十億もの信号の相互関係も分析できる。また分析の結果の出力形式も、さまざまな形式の中から選べる。このような分析により、たとえばストリーミングのプロバイダには、スマートフォンで見ているユーザが今立っているか、座っているかが分かる。つまりWise.ioは、データ集合に対するホリスティックな視点を提供する。したがって、高度な認識機能とインテリジェンスを要するアプリケーションに向いている。

彼によると、これまでは、今の機械学習が提供できるような大量複雑なデータの分析に、数年を要していた。Netflixも数年前に機械学習の導入を考えたが、当時の技術ではその実装に100年を要した。Wise.ioは、機会学習のアルゴリズムの高速化とスケーラビリティを実現した。それには、前述のように、長年の大量の天体観測データの分析の経験が貢献している。

同社がねらっている市場の一つが、工場等の安全操業だ。この分野は昔から、大量のデータの分析を要していた。たとえば事故に関する報告書を作るのに、半年以上もかかっていた。“数百人/時間を要していたが、うちがやれば20分で終わる”、と彼は言う。

つまり相当大きな人と時間の節約をWise.ioは提供する。その点が同社の魅力であり、またデータ処理技術の未来像を予見させる。Bloomによると、産業革命によって機械が重い物を持ち上げるようになった、今では情報技術がデータを処理して重い知識を持ち上げることができる。重要なのは、そこだ。

Googleも、こないだのGoogle I/Oで一般提供を開始したGoogle Cloudの規模拡大に取り組んでいるから、いずれWise.ioと競合するようなサービスを始めるかもしれない。しかし、本当の敵は市場のノイズだ。(ビッグ)データ分析のプロバイダーやインメモリデータベース企業など、競合他社は数え切れないほどいる。しかしWise.ioの年商は今年すでに130万ドルに達するそうだから、そのレースでかなり良い位置を走っている、と言えるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))