健康測定センサーをテディベアに埋め込んで、子供をリラックスさせつつデータを取得

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OLYMPUS DIGITAL CAMERAクロアチアのザグレブで、メディカル系テクノロジーのスタートアップであるIDermaは、ここしばらく子供向け医療センサーの開発を行なってきた。医療センサーらしさを自己主張するScanadu Scout風のものではなく、外見をテディベアにして、子供にとっての親しみやすさをアピールしている。

(本校執筆はEliza Brooke

この医療センサーは名前をTeddy the Guardianという。心拍数、血圧、血液酸素濃度、そして気温を計測し、Bluetooth経由で保護者のスマートフォンにデータを送信する。センサーはテディベアのあちこちに埋め込まれている。たとえば指をテディベアの手のひらに押し付けると、心拍と血液酸素濃度がわかるようになっている。

医療用機械をおもちゃに仕込んだのは、可愛らしく見せかけることだけが目的なのではない。一貫した、正確なデータを親ないし小児科医に提供しようと考えてのことだ。子供の場合、医者を目の前に検査をすると、緊張感などからバイタルの数値が異常を示すことがある。子供たちが自然な状態にあるときにデータを取得することにより、実際に異常があるのかどうかを正確に判断することができるようになるわけだ。

もちろん、可愛らしい外見でありながら健康チェックができるということもメリットのひとつではある。IDermaの共同ファウンダーであるJosipa Majićも、子供にぬいぐるみを渡しておくことで、子供がいつ頃ストレスを感じたり体調をおかしくしているのかがわかるので、ずっと子供と一緒にはいられない親にも便利であろうと話している。

また、特定の病気に応じたセンサーを埋め込むことも考えているとのこと。たとえば糖尿病を患った子供のために、血糖値を測定するためのセンサーを搭載するなどといった感じだ。

マーケットとしてはまずアメリカおよびヨーロッパを考えているのだとのこと。ただ、中国やインドにも可能性があると考えているそうだ。そうした急成長中の国々でも可処分所得が増しつつあり、最初の子供にかける金額も徐々に大きくなるのだそうだ。

「途上国においてもママ友関係が広まりつつあると感じています。コミュニティ内では最大8時間ほども携帯電話やスマートフォンを使って交流が行われることがあるようです。中国では、生活時間の90ないし91%ほどをもコミュニケーションに使っているケースもあります。インドでも、テック系ガジェットを使うことで、より良い母親になれると感じている人も多いようです」と、Majićは言っている。

Teddy the Guardianは、発売に向けた最大の障壁となり得るFDAの認可を既に取得している。尚、IDeramaでも独自のセンサー開発を行なっているが、Teddy the Guardianで利用するセンサーについては、外部のヘルスケア企業から調達しているのだそうだ。但し、いずれの企業であるのかは教えてもらえなかった。

外部調達を行なっているのは、FDAやCEからの認可を得るための費用がかかってしまうことによる。Majić曰く、認可を得るためには相当規模のリーガルチームも必要となり、今のところはそうした余力を持っていないのだとのこと。

「スタートアップにとっては、認可を得るのが本当に難しいと感じます。敵視しているのではないかと思うほどです」ということなのらしい。

曰く、アメリカのスタートアップにとっても認可取得は難しく、さらに中央ないし東ヨーロッパの国々にとっては難題になっているのだそうだ。また、ヨーロッパ各国も、アメリカでの認可取得に負けないほど難しい認可手続きがあるのだとのこと。

ちなみにTeddy the Guardianのプロジェクトは、IDermaの過去の蓄えにより運営されている。しかしクラウドファンディングを活用したり、ロンドンやシリコンバレーのアクセラレーターに相談することも考えているのだとのこと。プレオーダーを受け付け始めてはいるのだが、いろいろな企業とも相談しているところなのだそうだ。

健康データを扱うJawbone Upや、消費者向けメディカル機器を扱っているScanaduが主な競合相手ということになる。但し、小さな子供をターゲットとしている点に特徴があるといえる。FDAの認可を得ているのも有利に働くだろう。他者がTeddy the Guardian風のデバイスを扱おうとしても、先に市場で勝負することができるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H)