クラウドサービス・アーキテクチャーは、インテリジェントな自動化アプリケーションの新時代を可能にする

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編集部注:Pete SonsiniはNew Enterprise Associatesのジェネラル・パートナー。Twitterアカウントは@psonsini.

大部分のウェブソフトウェア開発における新しい方式は、クラウドベースAPIを使うアプリケーションの集合体だ。開発者は、様々なクラウドサービスを利用して時間を節約することによって、自分たちのソリーションの新規なビジネス論理に力を集中する。

ProgrammableWebの集計によると、毎月何百もの新しいAPIが生まれている。そして、APIの追求に専心するウェブサイトの存在そのものが示すように、アプリケーション組立て方式は、ソフトウェア開発を根本的に変えた。しかし、それはとてつもなく大きいと同時に、クラウドサービスベース・アーキテクチャーの可能性を考えると、氷山の一角にすぎない。アプリケーション内のロジックを、数多くの集中クラウドサービスを横断して流通させることは、より自動化され、よりインテリジェントなアプリケーションを可能にする。そして、今以上のタイミングはない。

興味深いことに、この分離はSoftware Defined Network(SDN)が、ネットワークの構成要素を「コントロール」プレーンと「データ」プレーンに分けることによって、より自動化されたインテリジェント・ネットワークを可能にしたことと似ている。SDNコントローラーが、ネットワーク内のさまざまなノードのデータを分析し、性能やセキュリティーを改善するべく自動的にネットワークの振る舞いを変えるのと同じように、クラウドサービスは、自らを支えているあらゆるアプリケーションのデータを分析することによって、行動や性能を改善するべくアプリケーションに変更を加える。

事実、SDNを詳しく見ることによって、分離アーキテクチャーがクラウドアプリケーションに与える利益に関する重要なヒントが得られる。SDNのコントロールプレーンは、ネットワークの行動を定義するための知識(「ルール」)を含んでいる。一方データプレーンは、これらのルールに従い、ネットワーク内でパケットを移動する(「プロセッシング」)。ネットワークパケットがどう処理されるかという「ルール」を、実際の処理から切り離すことによって、自動化インテリジェント・ネットワークの実現に不可欠な、測定、分析、修正のフィードバックループが可能になる。

クラウドアプリケーション・アーキテクチャーには、たしかにSDNと類似性がある。集中化されたインテリジェント要素(クラウドサービス)は、しばしば数多くのエンドノード(この場合はアプリケーションのインスタンス)から来るデータを分析し、それらエンドノードの行動を修正する役割を担う。殆どのスタートアップはこれを活用していないが、それは単に最新のウェブベース配信モデルでサービスやアプリケーションを提供するだけで、十分大きな価値を利用者に提供できるからだ。それ自体が、彼らがスタートを切るための十分な価値提案を付加している。

しかし彼らが成長するにつれ、より多くの会社がサービスにインテリジェンスと自動化を組み込むようになる。そうすることによって、自らのSDN品質を利用して、それらのサービスが駆動する全アプリケーションのデータを分析し、性能を改善したり行動を変更するようにアプリケーションを修正できるようになる。

既に分散アーキテクチャーよるインテリジェンスを活用して、顧客に届ける価値を飛躍的に向上させている分野が、セキュリティーだ。大規模な相関分析、機械学習、その他のビッグデータ技術を活用して、脅威の存否を検出する。もし検知されれば、その情報はネットワーク全体で共有され、人々にその脅威の警告を与える。これは、インテリジェント・クラウドサービスの真骨頂だ。

クラウドベースサービスのスタートアップと話す機会があると、彼らが自分たちのサービスを構成するあらゆるアプリケーションから収集したデータの持つ厖大な価値の議論になることが多い。しかし、このデータの恩恵にあずかるためには、機械学習その他の高度な分析技術を使い、リアルタイムに行動を起こしてそれらのアプリケーションに修正を加える必要がある。集中化されたインテリジェントクラウドサービスは、その目で見たデータに基づいて自動的にアプリケーションの機能や性能を改善する — Amazonが過去の購入に基づいて推奨したり、広告技術会社が再ターゲティングの最適化を行うのと変わらない。今日のクラウドサービス・スタートアップの大半は、自社サービスを使いやすいAPIの形で提供するだけで大きな価値を生み出している。しかし、次の大きなチャンスが眠っているのは、インテリジェンスと自動化だ。

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