アンケート専門家による質問と選択肢をオススメする「質問バンク」、SurveyMonkeyが日本語でも提供開始

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オンラインの質問フォームを用意して回答を集計できるアンケートプラットフォーム、「SurveyMonkey」が今日、アンケートの種類によって、適当な質問と選択肢をオススメしてくれる「質問バンク」という新機能を日本語版で提供開始した。新機能のお披露目と、日本支社開設の可能性を探りに来日したSurveyMonkeyのデイブ・ゴールドバーグCEOが東京・恵比寿で発表した。

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これまでにもSurveyMonkeyでは「アンケートテンプレート」という形で、マーケットリサーチ、サービス業、人事、教育など8カテゴリで、それぞれ典型的な質問集を用意していた。例えば、宿泊施設のサービス満足度アンケートなら、こんな感じだ。

  • 宿泊予約をされた際には宿泊費は高いと感じましたか、安いと感じましたか?
  • ご到着の際、客室内はどの程度清潔だと感じましたか?
  • バスルームに備えられていた備品の質はどの程度良いと感じましたか?
  • 客室に備え付けのテレビや家具等の質には、全体的にどの程度ご満足いただけましたか?

今回新たに追加された質問バンクは、テンプレートから一歩進んだもので、質問と選択肢がアンケートとして偏りが最小になるよう事前に設計されている。よく知られているようにアンケートというのは質問文や選択肢の内容、順番によって結果が変わってしまう。こうした偏りを避けるために質問文や選択肢は慎重に設計する必要があるが、こうしたことは従来は専門家が行っていた(あるいは、そういう認識がないがために無意味なアンケートとなることがあった)。SurveyMonkeyでは「方法論チーム」と呼ぶ専属チームがいて、このチームがSurveyMonkeyのテクノロジーにノウハウを反映させてできたのが質問バンクだという。

日本語による質問バンクは、これまで利用実績の高かった「イベント」「マーケットリサーチ」「人事」「人口統計」「教育」「顧客フィードバック」の6つのカテゴリで提供される。当初は質問数の蓄積は300程度でスタートし、1500問に増やす計画という。

例えば「人事」関連のアンケートだと、100件の質問が登録されている。読者も一度ぐらい、こうしたアンケートに答えたことがあるのではないだろうか?

質問:あなたにとってこの会社で出世・昇進することはどの程度重要ですか?

  • 極めて重要
  • 結構重要
  • ある程度重要
  • 多少重要
  • 全く重要でない

質問:あなたにとって、上司によるメンタリングはどの程度重要ですか?

  • 極めて重要
  • 結構重要
  • ある程度重要
  • 多少重要
  • 全く重要でない

人事関連で100問ほど事前に登録されいているが、ここからドロップダウンリストで目的別(360度評価なのか、上司評価なのかなど)に質問を絞り込んだり、フリーキーワードで絞り込んだりできる。そして、アンケートに含めたい質問項目を選択したら、後はアンケートを保存するだけだ。

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ここでポイントなのは、質問文中にある固有名詞などは編集可能(ちなみに1つ変えると対応する箇所が一気に変わる)だが、センテンスそのものを改変したり、選択肢をランダムに並べ直すなどすると、その質問項目から「承認」の表示が消える。ここでいう承認というのはよく分からない日本語だが、これはSurveyMonkeyのアンケート専門家のお墨付きがあるという意味。つまり、SurveyMonkey所属のアンケートの専門家が設計したものから逸脱しないで、承認された質問項目だけにするほうが、有意義なアンケートの集計ができますよ、という押し付けがましくないリコメンドというわけだ。

国内でも大手利用が増加

SurveyMonkeyのサービスインは1999年の14年前。フリーミアムやコンシューマライゼーションと後に呼ばれることになるトレンドの嚆矢となったサービスの1つといっていいだろう。無料で手軽に利用を開始でき、使いやすいことから個人や企業内の部署単位などボトムアップで利用が広まった。それが今や米国ではFortune500の99%に導入され、1日に220万以上のアンケートが回収されているという。ユーザー数は1500万人。2012年の売上は前年比30%増の1億1300万ドルで利益率は54%。

ゴールドバーグCEOによれば、2011年6月に日本でサービスを開始してから、その利用実績は456%増となっていて、良品計画、ANA、東大、mixi、クックパッドなど大手企業を含めて6万8000社が使うようになっているという。SurveyMonkeyの会見に同席したmixiの取締役でCTOと人事部長を兼任する松岡剛志氏は、技術系企業らしくユーザーアンケートや社内アンケートを従来は内部でカスタムで作っていたというが、2012年に導入してからはコア事業に集中するという選択から、SurveyMonkey利用にシフト。今後は1週間で間隔で回している新機能の「限定リリース→アンケート→全体リリース」のサイクルを速める上でもSurveyMonkeyを活用していきたいと話す。ゴールドバーグ氏も、SurveyMonkeyを単なるフォーム作成ツールとしてよりも、データ回収後の分析による意思決定のためのプラットフォームだと強調している。

ちなみに、SurveyMonkeyはスタートアップ企業としてIPOもM&Aもせずに、2013年1月に約8億ドル(800億円)という巨額の資金調達によって一種のイグジット(キャピタルゲインを社員や投資家に還元)したケースとしても注目されている(英文だがTechCrunchの関連記事は、 SurveyMonkey CEO Dave Goldberg On Why His Company Won’t IPO After Raising A Whopping $794M And What’s Next にある)。ゴールドバーグ氏によれば、上場につきまとうマイナス面がメリットを上回っていて、今後も当面IPOの予定はないという。