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いつでも「ネイティブ」に質問ができる、ソーシャル翻訳サービスのLinqapp

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語学学習のサポートをしようとするスタートアップは多い。旅行や学校の授業などにも役立つ。ただ、そこまで体系だったものでなくとも、ちょっとしたことについてネイティブの意見を聞きたいと思うことがある。

たとえば映画を見るための行列に並んでいるときだ。ふと「くもりときどきミートボール」を中国語でなんというのだろうかと気になって仕方なくなることがある。そんなときに便利なのが「ソーシャル翻訳」アプリケーションのLinqappだ。開発者曰く「人力Google翻訳」とでも言うべきものだとのことだ。

Linqappには、テキスト、写真、録音した音声などを使って質問を登録することができる。すると、ターゲットとして指定した言語をネイティブとして使う人にプッシュ通知が送られるようになっている。ポイントシステムを採用しており、そのためもあって迅速かつ正確な回答が寄せられることとなる。

メジャーな言語についていえば、Linqappは非常に効果的に機能しているようだ。現在のところ登録者が多いのは英語、中国語、スペイン語、そして日本語をネイティブに使う利用者たちだ。実験してみようと「stevia」を中国語でなんと言うのだろうかと質問を投げてみたが、4分もしないうちに植物および甘味料の双方について漢字を教えてもらうことができた。さらに中国語での発音までも、音声録音で教えてもらうことができた。

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このLionkappは現在のところAndroid版のみが提供されている。iOS版も近々登場する予定になっているようだ(iOSファーストでリリースする開発者が多いが、LinqAppではAndroidの利用者の多さに着目したわけだ)。リリースされたのは2週間前だが、既に1万人が登録している。

開発者のSebastian AngとDavid Vegaのことを最初に知ったのは、彼らが台湾を走り回っていたときのことだ。彼らは中国語を勉強しているときに、Linqappのアイデアを思い付いたのだそうだ。台北で暮らし始めたときにはほとんど言葉がわからず、数多くの問題に遭遇したそうだ。しかしそのような問題に遭遇する中で、どんなアプリケーションも、あるいはウェブサイトも、自分たちを救ってくれるサービスを提供していないことに気づいたのだ。たとえば手書きのフードメニューなどを読み込むことのできるOCRはほとんどない。また、複雑怪奇な公共交通手段地図なども、言葉がわからないとほとんどお手上げになってしまうのだ。

「(現在の)コンピューター翻訳には出来ないことが多くあります」とAngは述べる。「台北のバス運行時刻表などを理解できる外国人など存在しないはずです。Google翻訳にも限界があることを知る好例になります。しかし、台北言語のネイティブがひとりいればすぐに解決する問題でもあるわけです。運行表の写真を撮って、そして自分の行きたい場所などを示せばすぐに的確なバスを教えてもらえるはずです。

Angは、やはりソーシャル翻訳プラットフォームを展開するVerbalize Itを一番のライバルとして見ているのだとのこと。しかしLinqappは無料であり(Verbalizeの方はパーソナル版の価格が5ドル99セントよりとなっている)、ソーシャルディスカバリーのためのプラットフォームとしても機能する点で差別化をはかろうとしている。世界中の言葉で、いろいろな事物についての質問を交換する場を作ることで、DuolingoWaygoなどのメジャー言語学習アプリケーションでは為しえないサービスを提供しようとしているわけだ。

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例えば最近、中国語を母国語とする人に「QQとはなんですか」という質問があった。これはTencentの提供しているメッセンジャーソフトの場合もあるし、また「歯ごたえがある」(chewy)という言葉のスラング表現でもある。あるいは映画の「マチェーテ・キルズ」は中国語で何というのかという質問もあった。こうしたことについては、中国語を学習したからといって、なかなか答えられるようにはならないものだ。

マネタイズについて、まずはポイントを販売することで行っていこうという考えだ。将来的にはより広範な翻訳サービスプラットフォームとして機能させたいのだとのこと。つまり現在Linqappに寄せられている質問よりは少々複雑ながら、しかし翻訳エージェントなどに依頼するほどではないもの(簡単な操作説明書等)の翻訳を依頼することなどもできるようにしたいのだそうだ。

Linqappを利用するには、アカウントを作成してログインするか、あるいはFacebookアカウントを利用してもログインすることができる。ログインすると、ネイティブ言語を指定して、他に使える言語や、質問する対象となる言語などを登録する。テキストでの質問を投稿するのは全くの無料で行うことができる。但し、写真や録音音声を使って質問するにはLinqappの「ポイント」が必要となる(登録時に無料でいくらかのポイントがもらえる。そして他の人の質問に回答することでもポイントを増やすことができる)。質問を投稿すると、ネイティブな人々に対してプッシュ通知が送られる。その際、15分間に設定されたタイマーも動きだし、タイマーが切れる前に回答すると、ポイントが与えられる仕組みとなっている。寄せられた回答の中で、もっとも役立ったものはどれなのかを選び、そして何ポイントを付与するかも決めることになる。

尚、プロフィール欄や、他の利用者に対するコンタクト機能なども提供されている(質問や回答のやりとりから、台北在住でアメリカのカルトフィルムや「ブレイキング・バッド」シリーズが好きな人との出会いを期待するという使い方もある)。Ang曰く、Linqappのコミュニティ機能は、他のクラウドソーシング型言語関連サービスと競っていく上での優位点になりえると考えているのだそうだ。

「質問を投稿するたびに、これまでは全く繋がっていなかった人と繋がる可能性も出てくるわけです。これはまた、これまでのソーシャルネットワークとは違った結びつきを提供することができるようになるのではないかと考えています。繋がる可能性すらほとんど皆無だったところに、国境を越えた助け合いに基づく関係性を生じさせることができるのです」。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

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